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石川 雅健 院長の独自取材記事

石川クリニック

(横浜市中区/元町・中華街駅)

最終更新日:2020/04/01

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元町・中華街駅から徒歩10分ほどの閑静な住宅街の中に「石川クリニック」がある。1978年に現院長の石川雅健先生の父が開院したクリニックを、2012年に継承し、地域に密着した診療を行っている。石川院長は東京女子医科大学の救命救急センターに長く勤務していた経験を持ち、大学病院勤務時代に救急科の外来に来る患者がとても多いことが気になっていたという。「大きな病院に行く前に、どの科目でも診られる救急科が近くにあれば」と考え、後を継いだ際に救急科も標榜。さらに病院を退院した後の患者のケアのための在宅診療も行う。穏やかな笑顔の石川院長に、救急科や在宅診療にかける思いを語ってもらった。
(取材日2017年10月18日)

患者が自分の病気をしっかり理解できるように伝える

医師をめざしたきっかけを教えてください。

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中学や高校の頃はまったく違う進路をめざしていました。飛行機を作りたいと思っていたんです。ところが高校に行ったら、私が全然できない数学を理科系へ進む人は簡単に解いてしまう(笑)。これじゃ工学部は難しいなと感じました。それで進路をよく考えた結果、父が医師で身近な職業だったので、自分も医療の道をめざそうと決めたんです。ちなみに、父とは僕がここを継ぐとか、継いでほしいというような話は全くしていません、医師になってほしいと言われたこともありませんでした。口には出さなくても、ひょっとしたら心の中では望んでいたかもしれませんね。

どんな患者さんが多いですか?

父の代から通われている方もいますので、70代くらいの高齢者が多いですが、引き継いでからは40~50代の患者さんも多数みえるようになりましたね。症状では、比較的安定していても血圧の薬を処方している方が多いです。他には手術後の方や、糖尿病の方などです。また、外科を標榜していることもあり、外科で探して来院される方もいらっしゃいます。ちょっとしたケガの縫合も行っていますよ。駐車場もありますので、お車で来られる方もいらっしゃいますね。そのほか在宅診療もしています。在宅診療は24時間体制です。土曜や日曜に診てほしいという方もいます。救命救急センターに勤めていたときもそんな生活だったので、あまり抵抗はありません。毎日晩酌をするという習慣もないので、いつでも動けますしね。かといって、寝る暇もないというわけではないので、大丈夫なんですよ。

診療の際に心がけていることを教えてください。

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わかりやすい言葉を選んで、病気のことを伝え理解してもらうことを大切にしています。在宅診療に行き患者さんに「病院で先生から、何の病気でどういう治療をしたと言われましたか」と聞いても、ほとんど誰も理解していないんです。要するに多くの場合、病名を知らされ、治療法についての説明を受けますが、多くの人は医師ではないため病気を理解できず、どうしたらいいかわかりません。そこで「先生にお任せします」と言ってしまいます。当院ではそれを避け、病気のことを患者さんが理解できているかどうかを確かめながら説明しています。

救命救急センターを利用する前に相談できる病院が必要

救急科とはどのような科目でしょうか?

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救急科は本来、診療科を問わずに最初に診るという意味があります。例えば意識がない患者さんの場合、脳外科なのか循環器なのか、精神的な疾患なのか。最初に判断しなければいけません。それが救急科なんです。救急科では、何だかわからないけれど具合が悪くなってきたという人の話を最初に聞き、バイタルサインを参考にして、これは何科だな、という道筋を立てます。普通に歩いてこられる風邪などの一般的な病気やケガは救急科で治療しますが、専門的な治療が必要なら紹介状を書いて専門医を受診してもらいます。

なぜ救急科を標榜したのでしょうか。

八千代市の救命救急センターで働いていた当時、救急科を利用する患者さんの数を数えてみたんですが、救急車ではなく、歩いて八千代医療センターに救急診療を受けに来る人の数が1年間に約2万人と、とても多かったのです。当時の八千代市の人口は20万人程度、その中で約2万人です。さらに救急科を利用した患者さんのなかで、入院が必要な人は数パーセントでした。つまり非常に多くの人が、緊急で入院するほどでもないけれど大きな病院を訪れてしまうのです。その現実を見て、具合が悪くなった際にファーストタッチとして最初に診療し、その後必要であれば各専門の医師に送る必要があると感じました。そしてその役割を担う救急科が必要なのではないかと思い、父の医院を引き継いだ際に標榜しました。

在宅診療もされていますよね。

大学病院で救急をやっていたときに、高齢者の施設に入っている人が体調悪くなったとか、がんの手術を東京でして地元に戻ってきたけれど具合が悪くなったとか、そういう人が救命救急センターに運ばれてきていたんです。そういった方たちに接しているときに、救命救急センターでなくても、自宅の近くで診てくれる医師がいれば良いのでは、と思いました。病院に30年以上勤務していた中で、病院を出た後のケアも必要ではないかと感じていました。可能であれば在宅診療で、救急病院を受診する前に相談してもらい不必要な救急受診を減らし、そして病院退院後のケアも可能なものは行います。そういう考えから、当院では外来診療におけるかかりつけ医としての役割や在宅診療を行っています。

在宅診療では、どのような患者さんが多いですか?

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この近くの総合病院を退院された方が多いです。退院が可能な状態になったけれど、通院が困難な方のところに訪問診療に行っております。また、外来で来られていた患者さんで、高齢などで通院が困難になった方のご相談にも応じています。在宅の患者さんは、循環器や外科、さまざまな科にまたがっている方が多いので、救急科での経験が生きていると感じますね。また、がんの末期の方を在宅で看取るということもあります。

時間外の診療や相談は、近くの病院の救急科へ

印象深いエピソードを教えてください。

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大腸がんの患者さんで、がんが大きくなったことで一部が破れて腹膜炎になり、運ばれてきた方がいたんです。緊急手術でがんの部分を取り除き、人工肛門をつくったのですが、手術時にはすでに、がんが進行しており、今後再発があるかもしれないと思いました。1年様子をみて、再発の可能性がなさそうだったら人工肛門をふさぎましょうという話をしたのですが、1年後に再手術をしたところ、がんはきれいに姿を消していたので、人工肛門を閉鎖しました。その方は東北の方で、そのあと地元に戻られました。後日たまたま東北で学会があり出かけた際、受付で声を掛けられまして。なんとその方が受付をしていたんですよ。偶然またお会いすることができました。元気にされていたので安心しました。

先生は外科が専門とのことですが、外科を選択されたのはなぜですか?

大学時代に実習でさまざまな科を回りました。その中で救急車で運ばれてくる方の中には、手術後の経過が順調で退院する方を多く見てきました。また、適切な時期であれば、手術という手段によって、改善し、良くなって元通りの生活に戻ります。そして外来受診の必要性もなくなり、イコール卒業できる。治療と結果がはっきりとしている点が選択の理由です。

読者の方へメッセージをお願いします。

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食事はとても大切です。内容と、食事を取るタイミングに気を付けてください。夜お酒を飲む人は、食事をしながらお酒を飲んで、そのあとすぐに寝てしまうと当然ながら太ります。メタボリックシンドロームになりやすくなります。寝る直前に食事をしたりお酒を飲んだりということを控えましょう。どうしても遅い時間に食事をするなら、野菜を中心にするなど、メニューを工夫してください。また、具合が悪くなったり気になることがあれば、大きな病院にいきなり行くのではなく、一度ご相談に来てください。

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