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永友 章 院長の独自取材記事

ながともクリニック

(横浜市西区/横浜駅)

最終更新日:2021/12/07

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横浜市西区を通る旧東海道の浅間下交差点と楠橋入口交差点の間にあるタワーマンションの1階が「ながともクリニック」だ。気管支喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸疾患を中心に、地域のかかりつけ医として風邪やインフルエンザから、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病など、内科分野の幅広い診療に取り組んでいる同院。永友章院長は、横浜市の基幹病院などでの勤務を経て開院したベテランドクターで、現在は医師としてのその豊富な経験と数年前に自身ががんになった経験を生かし、患者の体と心に寄り添う診療を大切にしている。そんな永友院長に同院のことや、がんの闘病を通して感じたことなどを聞いた。

(取材日2021年11月15日)

呼吸器疾患を中心にかかりつけ医としての診療を実践

最初にクリニックを紹介していただけますか?

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当院は呼吸器内科を専門にしているクリニックで、喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などをはじめとする呼吸器疾患を中心に診療しています。加えて、地域の皆さんのかかりつけ医として高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や風邪、インフルエンザ、花粉症、急性胃腸炎などの内科一般の診療にも対応しています。さらに、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い発熱専門の外来も昨年から行っており、現在は落ち着いていますが、また患者さんが増えてくる可能性もありますので、それにも対応できるようにしています。実際に来られている患者さんは、呼吸器の症状や病気の患者さんが多いですね。以前は在宅医療にも取り組んでいたのですが、現在は諸事情により行っていません。

呼吸器内科の診療について、もう少し詳しく教えてください。

当院では、長引く咳や息切れなどの症状で困っている患者さんの診療の他に、将来の病気を予防していくために禁煙治療などにも注力しています。長引く咳を訴える患者さんは、気管支喘息やCOPDなど呼吸器の病気が疑われますが、ほかに逆流性食道炎で胃酸が食道に上がってきていたり、副鼻腔炎で鼻水が気管に流れ込んだりするなど呼吸器以外が原因のことも少なくありません。当院では、呼気中の一酸化窒素濃度を調べる検査器や肺機能を調べる電子式診断用スパイロメータなどを導入しています。エックス線撮影とともにそれらの検査を行って、正確に診断をしていくことが重要だと考えています。

治療は、どのようにするのでしょうか?

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気管支喘息は、根治するのは難しい一生付き合っていく病気となり、吸入薬などによって炎症を抑えていくことが中心になります。加えて、その原因がアレルギーの方も多いですから室内換気を良くしたりする環境調整や風邪をひかないようにするのも大切です。特に重症の場合には最近、生物学的製剤が使えるようになりましたが、当院ではそれほどの重症の場合には、より専門的な病院に紹介することが多いですね。そして気管支喘息は症状がなくなると治療をやめてしまう方も少なくありませんが、炎症が残っている状態で放っておくと肺機能が悪化してしまいますので治療を続けるように患者さんには話しています。また、喫煙は呼吸器疾患に限らず高血圧やがんなど、本当にさまざまな病気の原因になっていきますので、タバコを吸う方には禁煙のサポートを行っています。

自身のがんの経験を診療にも生かしたい

発熱専門の外来についても教えていただけますか?

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発熱や風邪症状のある方は、一般の患者さんとは時間や部屋をお分けしています。当院では、今年6月に新型コロナウイルス感染を15分で判定していく検査機器を導入しました。新型コロナウイルスへの感染が疑われる人にはこれで検査を行い、陽性であれば保健所と連絡をとりながら対処していきます。他にも感染症はさまざまにあります。奥にある個室を発熱している患者さん専用にして、院内には6台の空気清浄機と低濃度のオゾン発生器を設置するなど、感染対策もしっかり行っています。

先生は最近、大病を患ったと伺いました。

実は、少し前に私自身が膵臓がんになったのです。固形がんの中では最も予後が不良とされ、たとえ手術で切除できたとしても70〜80%は2年以内に再発するともいわれています。私の場合も見つかった時には結構進行していてすぐに手術もできない状況でした。そこで私は標準治療に加えて、食事の内容も自分なりに工夫して、足りないと思われる栄養はサプリメントで補うなどのアプローチも取り入れてきました。現在は手術も終わり、診療に復帰しています。ですから、がん患者さんの気持ちもわかりますし、私自身の経験から食事やサプリメントなどのアドバイスもできますので、がん患者さんのサポートもしていきたいなと考えています。

ほかに、何か伝えたいことはありますか?

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一番大事なのは患者さんの心の持ち方だと思います。私もがんとわかったときには否定的な気持ちでいっぱいになりましたが、その気持ちのままでは今の自分は存在していなかったと思います。がんは医学的には遺伝子の異常などが原因とされていますが、たまたまその方に現れたのではなく心と密接につながっていると思えるのです。がんに限らずあらゆる病気は自分に変わりなさいと呼びかけていると受け止める。その姿勢が大事かなと思うのです。そして、生活習慣病もそうですが、自分を変えることによって病気も良い方向に向かっていくのだと思います。「病は気から」という言葉もありますが、同じ薬を飲んだり、手術を受けたりするにしても、どう受け止めるかによって結果は変わってくると私自身の経験からも感じています。

患者を家族のように迎え入れる

先生は、なぜ医師を志したのですか?

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私は熊本で生まれて、博多で育ちました。幼少の頃から気管支喘息を煩い、発作を起こして度々近くの医院でネブライザーや点滴をしていたことを覚えています。そのため、ほかの子と同じように活発に運動することはできませんでした。父は、戦争中は軍医で、終戦後は自衛隊に入隊し、私が小学生の頃に一般の病院の外科の医師として働き始めました。母も結婚前は看護師でした。そんなこともあり両親は、私に医師になることを勧めていましたが、ずっとその気になれませんでした。体力がなく、何でも消極的な自分が医者に向いているとは思えなかったのです。しかし、高校生の時に自分の生き方を変えたいという気持ちが強くなり、早朝ランニングを始めると同時に医学の道を志し、医学部に入学しました。

開業したきっかけは、何だったのですか?

大学卒業後は医局に入らず、その当時は少なかった各科をローテーションできる横浜市立市民病院にレジデントとして勤めました。その時、最初に配属されたのが呼吸器科でした。当時、同科は肺がんや慢性呼吸器疾患で亡くなる患者さんがとても多く、否応なく人の死と向き合わざるを得ませんでした。そして、病気を治すため治療に一生懸命取り組みますが、それが及ばず、ただ延命のためだけに人工呼吸器や点滴をつないでいる患者さんは本当に幸せなのかという疑問を感じるようになったのです。本人が願うなら、病院に入院したまま最期を迎えるのではなく、長年住み慣れた自宅で看取ることができたら患者さんやご家族の希望にかなうのでは。そう思って当院を開業し、在宅医療にも取り組むことにしたのです。現在は在宅医療は行っていませんが、患者さんの病気だけを診るのではなく、人として生きる姿に寄り添いたいという思いは、変わっていません。

今後の抱負とメッセージをお願いします。

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まずは、専門である呼吸器疾患と地域の皆さんのかかりつけ医としての診療を、これからもしっかりと行っていくこと。加えて、先ほども話しましたが、がんの患者さんについても相談に乗るというか、治療を受けていても十分な成果が得られていない方も実際にいますので、そういう方々にも寄り添っていきたいですね。そして当院は一人ひとりの患者さんを家族のように迎えるような気持ちを持って診療することを大切にしています。ですから、長引く咳や息苦しいなどの呼吸器の問題や悩みはもちろん、それ以外のことでも何でも相談をしていただければ、当院で対処できるものは当院で行いますし、必要な場合は専門の医療機関などをご紹介させていただきます。

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