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小久保 公人 院長の独自取材記事

すみれクリニック

(蒲郡市/三河大塚駅)

最終更新日:2019/08/28

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三河大塚駅から海の方へ3分ほどまっすぐに歩くと「すみれクリニック」に着く。以前は金融機関の建物だったという同院は、アイボリーカラーの外壁の落ち着いた雰囲気の医院だ。正面の半分ほどがガラス張りで、中は陽光差し込む明るい空間となっている。小久保公人院長は少子高齢化の進む蒲郡市において、住民が安心して暮らし続けられるよう医療面からサポートすることを目標にしている。専門は泌尿器科だが、内科疾患全般、花粉症、皮膚疾患、小児疾患など幅広く対応。「まずは地域医療連携の最初の窓口になれれば」と優しくほほ笑む地元愛あふれる院長に、地域医療への温かい想いを語ってもらった。
(取材日2018年9月3日)

泌尿器科は決して行きにくい場所でないと知ってほしい

医師を志した理由、また泌尿器科を専門に選ばれた理由を教えてください。

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僕は生まれた時から5~6年、耳の病気を患っていて、毎日のように耳鼻咽喉科に通っていたんです。そのため、医師という職業は割と身近でした。また、献身的な治療のおかげで後遺症もなく病気が無事に治り、先生に対して感謝の気持ちも抱いていました。だから自分が進路を考えた時に、今度は自分が誰かを治療する喜びを感じたいと思ったんです。それが医師を志したルーツですね。泌尿器科を選んだのは縁ですね。耳を治してもらった経験もあって「外科に進もうかな」と考えていたのですが、大学で泌尿器科の先生に勧められて。それから医局に足を運ぶようになって、そのまま泌尿器科に進みました。

内科も標榜されていますが、患者層に特徴はありますか?

主訴としては、泌尿器科ですと女性は尿漏れやトイレが間に合わないなどの症状が特徴の過活動膀胱などが多いです。一方、男性は前立腺肥大でいらっしゃる方が多く、おしっこの出が悪かったり、反対に頻尿だったりと排尿障害を訴えられますね。内科のほうは、風邪、皮膚の荒れ、小児科疾患などさまざまです。冷え性やのぼせ、便秘を訴える方もいて、漢方薬の処方も行っています。

泌尿器科=受診しにくいというイメージを持つ人は多いと聞きます。

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特に女性は、そう感じる人が少なくないみたいですね。最近はテレビで過活動膀胱のCMが流れていることもあり以前よりは受診される方が増えたと思いますが、やはりデリケートな部分の症状を診る診療科ですし、ハードルが高いと感じる人はまだ多いのではないでしょうか。でも実際の診察は、基本的に内診もありませんし、服を脱がなければいけないとか、患部を直接見せなければいけないということもありません。ほとんどのケースは、尿検査と超音波検査で診断できるんです。僕は患者さんが女性でも男性でも、肉体的・精神的な苦痛を感じるような診察は極力しないよう心がけていますし、気軽な気持ちで足を運んでいただけたらうれしいですね。

地域医療連携の窓口となるべく幅広い疾患に対応

お子さんの夜尿症も診るそうですね。

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はい。専門分野ではないのですが、デリケートな問題である上に専門の医師があまりいないため、誰にも相談できず悩んでいる親子って多いんです。ですから、少しでもそうした方の不安を軽くできればと思い、勉強を続けてきました。夜尿症は、脳神経やホルモンの異常が原因のケースもありますが、親子関係に問題があったり、お母さん・お父さんの不安がお子さんに伝わっていたりと、精神的な問題に起因しているケースも少なくありません。そのため、検査を受けて原因がはっきりすれば、それだけでも少し不安が和らぐと思います。それに僕としても、「病気ではないから安心してください」「いずれ治りますからね」という前向きなスタンスで治療を進めるようにしていますので気負わずに相談に来てもらえればと思います。

診療で大切にしていることはありますか?

まずは、どんな症状でも受け入れることですね。実はここを開業地に選んだのは、勤務医時代の先輩のお父さんがこの近辺で経営していた医院を閉院するため、地域の方のかかりつけがなくなってしまうと聞いたからなんです。実際、この辺りは医療機関が少ないですから、僕のところで処置できる場合は対応して、必要に応じて専門のクリニックや病院へつなぐ。そんな地域医療連携の窓口として動くことこそ当院の役目だと考えています。そして他の医療機関へ送る際は、蒲郡市民病院をはじめ、豊川市の方は豊川市民病院へ、心臓に重い疾患がある方は豊橋ハートセンターへ、と患者さんの住む場所や症状に合わせて臨機応変に対応しています。

在宅医療も行っていると伺いました。

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蒲郡市内の6つの医療機関と2つの訪問看護ステーションが加入する在宅医療のネットワークに入っていて、外科、内科、神経内科など専門の異なる先生たちと協力しながら往診と24時間365日対応の訪問診療を行っています。ちなみに僕が在宅医療に携わったのは、岐阜の病院に勤めていた頃に先輩の後を引き継いだのが最初なのですが、当時は夜中の3~4時に蒲郡から岐阜まで車を走らせたこともありました。胃ろうの管や気管チューブの交換など専門外の処置も初めは不安でしたが、何とかできるものですね。今でもその経験が生きています。僕は当初、在宅医療を希望する方に対して「なぜ入院しないのだろう」という気持ちを抱いていました。でも話を聞いてみると、ご家族の絆とか、いろいろな理由があって在宅医療を選んでいるとわかったんです。そのため、現在もできるだけご本人やご家族の思いに応えたいという気持ちで診療にあたっています。

少子高齢化の進む地元を医療面で支えるべく奮闘

予防医学にも力を入れているそうですね。

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はい。特に、病気予防のための食生活改善に力を入れています。近年、前立腺がんの発症率が高まっていますが、原因の一つは脂っこい食生活とされているんです。そして前立腺がんは自覚症状に乏しい病気のため、定期的に検診を受けることも大切。50歳を超えたら年に1度、PSAという血液検査を受けていただくことをお勧めします。遺伝的な要因も指摘されているので、ご家族に同じ病気の方がいる場合はもう少し年齢が早くてもいいでしょう。また泌尿器の病気は、途中で治療を中断すると尿の出が悪くなったり熱が出たりと悪化することもあるので、しっかり通ってもらうことも重要です。当院ではそうした意識づけもしながら、前立腺がんなど重大な疾患を見落とさないよう日々心を配っています。

料理教室の開催もされていると聞きました。

看護師である妻が中心となって、糖尿病や肥満の方向けに栄養バランスの取れたメニューを提案している料理教室なんです。実は、僕自身が今より20キロ以上太っていた時期があって、食事改善と運動を中心にダイエットしたところ体調も良くなりました。ですから、皆さんにも食事を通じて健康になってもらえたらと思っています。食べるのを我慢するダイエットはつらいですから、あくまで「おいしく栄養を取ってきちんと運動して痩せましょう」というスタンスでやっていますね。不定期ですが、患者さんとの交流の一つとしても大切にしていきたいです。ちなみに、妻とは「患者さんにはもっとこう接するべき」とか仕事のことで話し合うことも多く、お互いに意見を出し合いながら診療体制の向上に努めています。僕が直接スタッフに言えないことを代わりに伝えてもらうこともあり、感謝しています。

今後の展望をお聞かせください。

蒲郡市は少子高齢化が進んでおり、人口も減っています。ですから、過疎化によって、必要な医療を受けるために市外に出なければならないような不便がないように、医療の面からサポートしていきたいですね。まだ構想段階ですが、例えばデイケアなど、健康寿命延伸のためのリハビリテーションに通えるような施設を今後運営できたらと考えています。また、社会が高齢化しているからこそ将来を担う子どもたちも大切にしたい。この地域は小児科クリニックが少ないので専門外の症状でもできる限り対応し、生まれ育ったこの町に貢献したいと思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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泌尿器科の診察は特別なものではありませんから、風邪をひいて内科へ行くのと同じように気軽に足を運んでいただけたらうれしいです。血尿を放置していたら実は前立腺がんだったケースもありますし、女性に多い膀胱炎に関しても、早期に治療介入するほうが治りも早いです。早めの受診が結果として治癒までの近道になりますから、些細な症状でも普段と違うと感じたら怖がらずに当院の扉を叩いてくださいね。

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