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鐙 連太郎 院長の独自取材記事

あぶみ小児科クリニック

(岸和田市/下松駅)

最終更新日:2023/02/22

鐙連太郎院長 あぶみ小児科クリニック main

子どものワクチン接種や健診の際に心配なのが院内での感染だ。特に近年は新型コロナウイルスの影響で、多くの親が敏感になっている。岸和田市下松町にある「あぶみ小児科クリニック」は、クリニック開設時から院内感染防止に努め、入り口から患者の動線を完全に分離することで、個々のニーズに合った医療を提供。新型コロナウイルス感染症流行下においては発熱症状の患者も積極的に受け入れるなど、鐙連太郎(あぶみ・れんたろう)先生を中心に多くの患者の診療にあたる。「働くお母さんを応援したい」とワクチン接種や健診もすべての時間帯で対応。2020年からは内科も標榜し、大人の受診も可能になった同院。忙しい毎日の中、一人ひとりの患者の声に耳を傾ける鐙院長に、クリニックや地域医療にかける思いを聞かせてもらった。

(取材日2023年2月8日)

「働くお母さんを応援する」がモットーのクリニック

まずはクリニックの特徴を教えてください。

鐙連太郎院長 あぶみ小児科クリニック1

当院は「働くお母さんを応援する」をモットーに開院したクリニックです。忙しい毎日でも気楽に受診していただけるよう、さまざまな工夫をしています。その代表的なものが、ワクチン接種のための特別な時間を設けないことと、院内スペースの分離です。多くの小児科クリニックでは、お昼の時間帯をワクチン接種や健診のための時間とし、院内感染を防ぐための対策としています。しかし、お昼の時間帯に受診するとなると、働くお母さんたちは仕事を休むことになります。健診もワクチンも、子どもたちの成長に欠かせない大切なものですが、そもそも受診自体にストレスがかかるのは良くないと考えました。そこで当院では、すべての時間帯で健診やワクチン接種を受けつけ、健診・予防接種のためのスペースを設けることで感染症対策をしています。

入り口から分けられているんですね。

当院の建物はもともと飲食店で、非常に広いスペースがありました。そこを有効活用したかたちです。メインの入り口は「患者さん用の入り口」と「お客さま用の入り口」に分けられていて、風邪などの感染性の低い病気が疑われる患者さんのスペースと、病気ではなく検診や予防接種に来てくださった方のスペースへとそれぞれつながっています。また、メイン入り口とは別に嘔吐下痢や水疱瘡などの強い感染力を持った病気の患者さん専用の入り口もあります。もちろん、待合室もそれぞれ別になっていますし、診察室も動線も分けられています。小さなお子さんを連れての受診は、特に院内感染が気になるものだと思います。しかし、当院では一度専用スペースに入室したら、それ以外のスペースに移動することはありませんので安心してください。

院内のあちこちに隔離室も準備されていますね。

鐙連太郎院長 あぶみ小児科クリニック2

そうなんです。もともと嘔吐下痢の子どもたちが、診療中に嘔吐してもすぐに清掃できる診療スペースを用意したいなと思っていたので、開院当初から隔離診察室を設けていました。また、院内にある隔離スペースは、開院当初から2020年6月まで病児保育室として使っていた場所を隔離スペースへと転換したものです。ほとんどの部屋は窓がありますので、診察後は簡単に換気もできるようになっています。もちろん、毎回消毒も徹底して行っていますよ。また、隔離室はアレルギーの治療のための食物負荷テストにも使用しています。この隔離室は、私や看護師が仕事をしながらでも目の届く場所にありますので、アレルギーにお悩みの方にもご相談いただければと思います。

発熱症状の患者も診療。地域の人たちのニーズに応える

発熱症状の診療にも積極的に取り組んでいらっしゃるそうですね。

鐙連太郎院長 あぶみ小児科クリニック3

新型コロナウイルスの流行が始まり、第3波の時には近隣でも多くの患者さんが発生しました。しかし、多くのクリニックは隔離の問題で対応が難しいという事情もあったのです。クリニックには新型コロナウイルス感染症以外の患者さんがいらっしゃいますから、その方たちが感染するようなリスクは負いたくないですからね。しかしそうなると困るのは患者さんです。ただでさえ仕事に子育てに奮闘しているのに、熱があると受診すらできません。でも当院には隔離室がありますから、手を挙げて発熱症状の患者さんを受け入れることを決めました。当初は子どもたちのみの対応でしたが、2020年4月から内科も標榜しましたので、現在は成人の患者さんも受けつけています。お子さんと同時に予約を取っていただければ、一緒に診ることができますのでお申しつけください。

ワクチンや風邪の症状など、一緒に受診できればお母さんの負担は減りますね。

お子さんが小さいうちは、クリニックに出かけるだけでも大変ですよね。きょうだいがいればなおさらです。そうなると、どうしても自分のことは後回しになってしまいます。でも、お母さんが元気なことは家族にとって大切なことなんですよ。実は、私が初めて自分のクリニックを開院したのは岸和田市春木で、その時は皮膚科の医師の妻とともに大人から子どもまでなんでも診ていました。ここに移ってきたのは、安心して受診できるよう診療スペースを分けたいと思ったから。今を予測していたわけではありませんが、結果的に分離された診療スペースで多くの患者さんの診療ができて良かったです。

発熱症状の診療を始めることに迷いはなかったのですか?

鐙連太郎院長 あぶみ小児科クリニック4

当初はどんな病気かわからない部分が多かったので、不安がゼロではありませんでした。ただ、そもそも医師になったのは、病気で困っている人、苦しんでいる人を助けたかったから。だったらその心に従って行動しようと思いましたし、自分にできる医療を地域の皆さんに提供し続けるべきだと決断しました。私の気持ちに賛同し、今も一緒に戦ってくれているスタッフには感謝しています。ただ、現在も多くの患者さんが受診してくださっていますが、医師は私一人。スタッフの数も多くありません。予約は発熱患者さんも一般の患者さんも同じようにオンラインでお取りいただけますが、混雑時には診察室に入室してから30分ほどお待たせすることもあります。たいへん心苦しいのですが、ご理解いただけるとありがたいです。

どんな病気も気兼ねなく受診できるクリニックをめざす

先生が小児科を選んだのはなぜですか?

鐙連太郎院長 あぶみ小児科クリニック5

小児科の雰囲気が一番良かったという単純な理由です。昔に比べると今は医療の専門性が高くなり、病院では小児科の中でも小児循環器、小児消化器など細分化されています。しかし、クリニックレベルでは、まずなんでも診て、必要に応じて専門機関を紹介することが大切です。健診やワクチンの接種、発育の相談も含め、小児科クリニックがフォローする範囲は広い。大変でもありますが、だからこそ小児科にはやりがいがあるなと思います。小児科を受診する時は、子ども自身はもちろんですが連れてくるお母さんも不安なはず。病気に直接関係していない些細なことでもいいので、気になることがあればなんでも話してくださいね。

入り口横に掲げられたクリニックのロゴマークもユニークですね。

ロゴマークは私がデザインしたもので、「楽」という字をモチーフにしています。「楽」には、「楽しい」「気楽」など明るい言葉が多いでしょう? 当院を受診し、不安や苦痛から解放されるよう願いを込めてつくりました。病院は楽しい場所ではないかもしれませんが、小児科は親子の成長に欠かせない場所です。あまり構えずに、できるだけ気楽に行ける場所でいられるよう工夫しています。情報提供もその一つで、当院では健診時に「新生児セット」として、ワクチンや休日診療などの医療情報をひとまとめにしたファイルをお渡ししています。子育てに便利な情報が詰まっていますので、活用していただけるとうれしいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

鐙連太郎院長 あぶみ小児科クリニック6

病気による受診でも、発熱でも、ワクチンや健診でも、まずは気兼ねなく受診してください。特に体が小さな赤ちゃんは、些細なことが重症化の引き金になります。「どうしよう」と迷ったときはまず受診。予約はインターネットで簡単に取れますので、お気軽にどうぞ。また、今後はオンライン診療にももっと注力したいと思っています。大人も子どもも、保険診療でご利用いただくことができます。興味がある方はこちらもお声がけください。私もベテランと呼ばれるにふさわしい年齢ですが、まだまだ探究心は尽きません。医療に求められるものは時代とともに変わっていきますので、私たち医師もアップデートしていくことが大切。それを楽しみ、皆さんが安心して暮らせるような地域づくりに貢献できたらと思います。

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