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湯川 知秀 院長の独自取材記事

じきはらこどもクリニック

(豊中市/桃山台駅)

最終更新日:2019/08/28

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北大阪急行電鉄・桃山台駅から徒歩15分。産婦人科や保育園に併設して「医療法人 廣仁会 じきはらこどもクリニック」がつくられたのは2009年のこと。2階の保育園を延長したようなかわいらしいデザインが特徴で、院内の壁や天井にはたくさんの動物や星が飾られている。「子どもに上を向いてほしいときに便利なんです」と笑うのは、院長を務める湯川知秀先生。湯川院長は横浜市立大学を卒業後、NICU(新生児集中治療管理室)で経験を積んだ新生児医療のエキスパート。小さな子どもに対する愛情は人一倍で、問題を抱えた子どもをもつ母親をサポートしようと全精力を傾けて取り組んでいる。そんな湯川院長に、クリニックのさまざまな活動やコンセプトなど、自身の足跡とともにじっくり聞いてみた。
(取材日2017年9月14日)

育児に悩む親の心のケアが大切

こちらのクリニックができた経緯を教えてください。

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もともとは理事長である直原(じきはら)先生がやっている産婦人科があって、出産後の育児をサポートするために、小児科クリニックと保育園をつくったのが始まりです。周囲のお母さんたちの育児を支えるのが目的で、一般診療はもちろんですが、予防接種をはじめ、育児相談や健康相談、お母さん方の心理的なサポートなどがクリニックの活動の柱となっています。患者さんや相談者は近隣にお住まいの方が中心ですが、産婦人科に併設していることもあって普通の小児科より診療圏が広く、北摂全域から来られます。対象となるお子さんが、新生児から3歳児までに集中しているのも特徴ですね。

どのような部分に重点を置いていますか?

重い病気があれば大きな病院施設へ行くと思いますが、たとえ症状が軽くても、不安をいっぱい抱えているお母さんたちがたくさんいます。場合によっては一人であれこれ調べた結果、ますます不安になってしまう方もいますから、病気の診療だけではなくて、ちゃんとサポートしようというのが私たちの考えなんです。ですから、子どもはもちろんですが、やはりお母さんたちのケア。お母さんの不安に対して、どうアプローチできるかというところが大きいんです。もし、お子さんに肺炎や気管支炎などの病気や疾患があったとしても、ちゃんとした説明があれば不安は解消できるはずで、看病と心配で疲れ果てているお母さんたちに、いかにして楽になっていただくかが重要なテーマなんです。

アプローチの方法を具体的に教えてください。

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とにかく説明ですね。しっかりと説明をして、その子が病気であろうがなかろうが、安心して帰っていただくことが一番です。単なる鼻風邪でも、もっと悪くなったらどうしようとか、いろいろ心配だから来られるわけですからね。咳をして苦しそうなお子さんには薬を出すだけでなく、今後の予測を立てて、その咳に対する日常的なアドバイスまでお話しをして、足りない部分は看護師からも補足できるように、常勤スタッフの人数には余裕をもたせています。それができるのは理事長先生の「地域に愛を」という明確なコンセプトがあるからなんです。「地域」とは、すなわち「人」ですから、ここで働く全員がそれに賛同し、実現に向けて努力しているというわけですね。

気づかぬうちに子どもは成長していくもの

こちらでは臨床心理士によるカウンセリングを行っているそうですね。

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現在のところは週1回、より本格的なメンタルケアをするために来てもらっています。一番の対象は、育児に不安があるお母さんたちです。お子さんに対してどう声をかければいいか、どうすれば親子がちゃんと一対一で向き合う時間がつくれるかなどをアドバイスしながら、一方では不登校の子どものメンタルケアなども行っています。普通の小児科クリニックで、臨床心理士のような純粋に心の問題を扱う専門家にお願いしているところはなかなかありませんから、不安が強くて、医師の診療だけでは足りない方、問題を抱えて明らかに困っているような方には、1時間ほど枠を取ってこちらをお勧めするんです。

近年、訪問診療も始められたそうですが。

現在のところ、私が訪問診療に行くときは代わりに非常勤の先生に入ってもらっています。小児の訪問診療をやる医師は、残念ながら非常に少ないのが現実です。この北摂でも訪問診療をする小児科が本当に数えるほどしかないこともあり、当院のことを聞きつけた方からの依頼がどんどん入ってきています。小児科の診療は15歳で終わってしまいますから、次の行き場がない、けっこう大きなお子さんのいる親御さんからも問い合わせがあります。訪問診療は、お子さんたち本人はもちろんですが、お母さん方が本当に大変な思いをされています。私たちが訪問診療に行くことでお子さんの成長をお母さんと一緒に喜ぶことができたらうれしいです。

ホームケアの指導について教えてください。

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ご家庭でできることがいっぱいあるのですが、本当にケースバイケースの指導が必要で、手引きのプリントを作って渡すだけではダメなんです。その子の症状とお母さんの状態に適した指導法や話し方がありますし、場合によっては市販薬であっても勧めるなど、考えつく限りのアドバイスを行います。例えば、2歳を過ぎると自分でうがいができる子が増えてきますし、5、6歳になったら錠剤を飲む練習を始めるといいのですが、言われてはじめて気づく方もいらっしゃるので、そのきっかけを作るのも私たちの役目なんです。

子どものため、親のためにできることをやる

院長が医師になるきっかけは何でしたか?

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さきほどお話した当院の臨床心理士は、実は私の中学・高校時代の同級生なんです。その頃から2人とも精神的な世界に興味があり、精神医学や心理学、哲学的なことを話し合う間柄でした。そこに端を発し、彼はそのまま心理士をめざし、私は精神医学をめざそうと医学部に入ったわけです。ところが、教育過程で割り当てられた小児科の実習が非常に面白く、出産を終えたお母さんたちの幸せそうな表情がとてもまぶしく見えたんですね。医学というのはある意味、病気などで死と向き合うシチュエーションが多いのですが、その中にあって周産期というのはすごくハッピーなんです。そこに大きな魅力を感じたので小児科や周産期の研修を受けて、NICU(新生児集中治療管理室)での新生児医療を専門にするようになりました。

こちらで院長になられた経緯を教えてください。

NICUでは小さな赤ちゃんたちの中に、どうしても発達に問題があったり体をうまく動かせない子がいて、退室後もお母さんたちが不安を抱えたまま育児をしているんですね。それをなんとかしたいと思い開業を思い立ったのがきっかけです。ただ、私はそれまでNICUしかやっていませんでしたから、福岡にある飯塚病院で5年間お世話になり、新生児医療と一般小児医療、外来から三次救急まで、あらゆることを経験しました。開業に際して新たな活動の場を探したところ、理事長先生と出会い、そのお考えが私がやりたかったことと一致していたので、こちらで院長を務めさせていただくことになったんです。現在のこの環境は私にとっては本当に素晴らしいもので、理事長先生が理解を示してくださっていることが何よりだと感謝しています。

最後に、今後に向けた展望などをお願いします。

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私にも5歳の子どもがいますが、やはり実際の育児体験は大きかったですね。妻の妊娠から含め、教えてもらったことがいっぱいあります。その経験から、育児困難感を抱えたお母さんたちのサロンを現在企画中です。同じような境遇にあるお子さんとお母さんたちが共通の場で心理士による心理的なサポートが受けられて、情報交換もできるような場を考えています。将来的には、それを療育の領域まで広げ、専門の作業療法士さんが遊び方を指導できるようにしたいです。本当の専門職によるサロンは子育てサークルなどでもなかなか難しいですし、じきはらこどもクリニックだからこそ可能なことだと思います。そうした父親としての思い、小児科の医師としての思いも重ねて、地域の子どものため、お母さんのためになることを、これからも進めていきたいと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

・予防接種
インフルエンザ 3歳未満/3240円、3歳以上/3780円、高校生以上/4320円
おたふくかぜ/4320円
日本脳炎/4320円

・健康診断/1620円~

※詳細はクリニックへお問い合わせください。

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