一般的な歯科診療や口腔ケアなどに幅広く対応できる訪問歯科診療。構音障害や嚥下障害についても相談可能

Q訪問歯科診療はどんな方が対象ですか？

A

▲患者のニーズに応え続け、地域の健康を支える藤田院長

自力での通院が難しくなった方が対象で、四肢に障害のあるお子さんから病気療養中の高齢の方までどなたでもご利用いただけます。また、入れ歯の調子が悪いなど口腔内の不調が起きた際に、患者さん自身で伝えることが難しい場合、ご家族が気づくことができればベストですが、見えない部分だけになかなかそうはいきません。発見が遅れるのを防ぐためにも定期的に訪問歯科診療を受けて、口腔内の環境を確認してもらうことが大切です。歯科医院から原則として半径16km以内のエリアは保険診療が認められており、医療保険や介護保険が適用されますが、訪問診療料は加算されます。

Q診療を受けるまでの流れについて教えてください。

A

▲家族やケアマネジャーからの依頼を受けることも多いという

訪問歯科診療を希望される場合は、まずはお電話でご相談ください。当院から遠方でしたら、地域の歯科医師会などを通してお近くの歯科医院を紹介してもらうという方法もあります。その時点で保険や介護の知識はなくても問題ありません。まずは気軽に相談して、条件に合う歯科医院を紹介してもらいましょう。歯科医院が決まれば、担当のケアマネジャーやかかりつけ医などと連携し、診療を進めていくことになります。介護認定を受けていない場合はその手続きも行います。当院では事前に訪問日時を打ち合わせして訪問。まずはどのように治療を行っていくかをご本人やご家族に詳細にご説明し、今度の進め方などを一緒に決めていきます。

Q実際にどのような治療やケアが受けられますか？

A

▲外来診療と変わらない治療を心がける

基本的に外来とほぼ同じ内容の診療が可能です。具体的には一般的な虫歯や歯周病の治療、入れ歯の調整などが可能ですが、例えば親知らずの抜歯などの外科的な処置は一部対応が難しいものもあります。また検査については全顎のエックス線撮影などはできませんが、部分的なエックス線撮影なら可能です。特に、食べること、話すことに関するお悩みについては、歯科からもアプローチできる可能性があります。以前、入れ歯の不調が主訴の患者さんを診察した際に、嚥下障害の原因が入れ歯の不調から始まっていたことがわかったということもありました。不調があるときは我慢をせず、すぐにご相談ください。

Qこちらで行う訪問歯科診療にはどのような特徴がありますか？

A

▲一般的な治療に加え、専門的な治療や家族へのアドバイスまで対応

一般歯科の他、構音障害や嚥下障害に悩む方のための治療として装置の製作から訓練まで、専門的に対応しているのが特徴です。使用する機器などは頻繁にアップグレードして環境を整備。小児から高齢者までの要介護の方、病気や外傷で起きた障害に悩む方など、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの診療を行うことを心がけています。本人や家族の「食べたい」「食べさせたい」という思いや「コミュニケーションを取りたい」という気持ちに寄り添い、食事の方法や調理法、発音トレーニングなど、家庭でできる工夫についてもアドバイスしています。医科や介護とも連携しながら、心地良く過ごせるための訪問歯科診療に取り組んでいます。

Q構音障害や嚥下障害についても対応されているのですね。

A

▲歯科医院嫌いだった自身の経験から恐怖感に配慮した治療をめざす

口は「話す・食べる・呼吸する」と、生きていくために必要な機能を担っていて、その全体的な機能を一連のものと捉えて研究していく顎口腔機能治療学を通じて、当院では構音障害や嚥下障害の診療にも力を入れています。嚥下障害に悩むのは高齢の方に多く、構音障害があるのは脳卒中や頭部外傷の方が多いです。明瞭な発音がかなわないために日常会話に支障が出る場合には、受診が必要です。治療ではまず原因を見極め、発音や発声、飲み込みの機能を補助する装置を保険適用内で製作します。上顎に装着するため最初は違和感があるかと思いますが、一人ひとりに合わせて作るので、徐々に気にならなくなるはずです。興味がある方はぜひご相談ください。