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中村 聡一 院長の独自取材記事

なかむら内科

(名古屋市守山区/高蔵寺駅)

最終更新日:2019/08/28

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総合病院や大学病院に20年近く勤務した後、「患者さんの近くにいたい」という気持ちから「なかむら内科」を開業した中村聡一院長。ゆったりした穏やかな口調と眼鏡の奥の優しい目が印象的だ。丁寧で親身になってくれる診療が評判を呼び、7年たった今では紹介の患者も増え、しっかり地域に根を広げている。中村院長は消化器内科が専門で、胃内視鏡、大腸内視鏡の各検査を得意とする。高血圧や糖尿病など慢性疾患の患者も多く、根気よく一緒に治療を続ける姿勢を大切にしている。「地域の皆さんに信頼され、頼られるクリニックでありたい」と語る中村院長に、内視鏡検査時の心がけや気配り、診療スタイルについて話を聞いた。
(取材日2017年7月29日)

内視鏡検査は丁寧に、技術を駆使して患者の負担を軽減

この地域や、こちらに来院される患者について教えてください。

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この辺りは住むには良い環境だと思いますよ。2010年に開業した頃は住宅は少なかったのですが、日に日に増えてきました。当時は病院もこの地域にはなく、患者さんから「歩いて行けるところに医院ができてよかった」「ありがとう」とよく感謝され、うれしかったものです。患者さんは地域の方々のほか、春日井市からも来てくださっています。多いのは高血圧や糖尿病の方でしょうか。私は消化器内科が専門で内視鏡検査が得意ですので、健診で引っかかった若い方や中高年の方も来られていますね。

胃の内視鏡検査は、どのようなことに気を付けて行われていますか?

当院のカメラは、径が5.8mmの細いもので、なるべくゆっくり丁寧に操作しています。鼻からの挿入を希望される方が多いのですが、のどの刺激をいかに少なくするかが肝心で、早く動かすと「おえっ」となることがあるので気を付けています。鼻腔が狭いなどの理由で鼻から入れにくい方は、口からの挿入になります。検査の間は、看護師が患者さんの背中をさすったり声をかけたりしてリラックスしていただくように心がけており、緊張して呼吸が早くならないよう、「ゆっくり吸って長く息を吐いてくださいね」などとお伝えしてします。大体15分以内を目安としています。

大腸の内視鏡検査についても教えてください。

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大腸のカメラは昔と比べ、柔らかいものになりました。加えて、テクニックを使うと患者さんは痛みを感じることがほとんどありません。腸は曲がりくねっていますので、そこにカメラを押し込んで腸を引き伸ばすと痛みが出てしまいます。ですから、腸を蛇腹のように折りたたみながら進むのがコツで、ひだを一つずつ縮めながら辛抱強くカメラを進めるようにしています。これには結構、経験が必要だと思いますよ。また検査のためにはおなかに空気を入れるのですが、それだと検査後もおなかが張って苦しいので、当院では、体に早く吸収される二酸化炭素を入れて患者さんの負担を軽減しています。検査時間は何も問題がなければ20分ほど、ポリープがあればその数に応じて切除に時間がかかります。患者さんからは「以前やった時より楽だった」と言っていただくことが多いですね。

勤務医から患者を幅広く全身を診るホームドクターに

慢性疾患の方が多いそうですが、どのように接していますか?

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例えば糖尿病の方で体重が減った時や血糖値が良くなった時は「頑張りましたね」とすごく褒めて、ちょっと増えた時は「これからは気を付けましょう」とやんわり、それが続いたときは「ちょっとしっかりやらないといけないですよ」と厳しめな言い方に替えていきます。通院が久しぶりで悪化してしまった方には「また今から一緒に頑張って始めましょう」と励まします。実は若い頃、病院で糖尿病のある患者さんが待ち時間が長いと文句を言ったり看護師に八つ当たりしたりしていたことがあり、私はつい「糖尿病は一生付き合う病気なのに、そんな気の短いことでは治療できませんよ」と言ってしまいました。それで患者さんは怒って帰ってしまわれたのです。せっかく治療を受けようと来院されたのに、そのチャンスを私が台無しにしてしまった。非常に反省し、高圧的な態度ではなく、親身になって接しなくてはいけないと思うようになりました。

長く勤務医をされた後に開業されましたが、違いは感じられましたか?

若い先生の指導を長い間続けていたので、「もうちょっと教えてもらいたかった」と言われ申し訳ないと思いましたが、勤務医とは違う「家庭医」として患者さんの近くにいたいという気持ちが強くなりました。病院では紹介された患者さんだけを診ますが、「家庭医」はさまざまな症状の患者さんを診ます。全身や生活背景まで含めて診ることに新しいやりがいを感じました。よかったなと思うのは、患者さんの声を間近で聞けるようになったこと。患者さんとの距離が近くなり、看護師が「どうされましたか」と聞くと「先生に直接言うからいいよ」という方もいらっしゃいます。また、患者さん1人ではなく、そのご家族まで診ることが多くなりましたね。誰か1人熱を出すと翌日、他の家族が熱を出すこともあり、慎重に診察しています。

先生は、両親が医師でいらっしゃるのですね。

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はい。反抗心もあって一時期は医師にならないと断言していたのですが(笑)、理系でしたし、生物学的なことを何かしたいという思いはあったのです。親にも勧められ、人のためになる医師の仕事にも魅力を感じたことから医学部へ進みました。外科に興味を持ったのですが、研修医の時に盲腸や虫垂炎などの手術に多く参加し、大きな手術も含め1日に10件の手術の助手に入るようなこともあり、体調を崩してしまったので、外科医になるのは断念しました。それでも自分の手で治したと実感できるような分野に力を注ぎたいと思い、内視鏡手術でがんを除去することもできる消化器内科を専門にしました。

「やらなければいけないことはしっかりやる」を心に

先生は大学で、研究医として慢性膵炎の薬の研究をされていたご経験もおありなのですね。

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はい、研究テーマが膵臓でした。膵臓がんの怖さを知っているので、今もその診断には敏感だと思います。膵臓は「沈黙の臓器」といわれるように診断が難しいので、少しのサインも見逃さないように気を付けています。当院で、がんが見つかった方もいます。ただ、大がかりな機械が必要な場合もありますので、大きな病院でも検査していただき、総合的な結果を見て診断することが多いですね。

長いご経験の中で、心に残った言葉などはありますか?

消化器内科の師で慕っていた先生の言葉が心に残っています。人間味があり、患者さんからはもちろん医師やスタッフからも信頼される先生でした。若い私たちが当直の時、相談したいことがあって電話をすると夜中でも飛んできてくれて、ああいう先生になりたいと思ったものです。ある日、先生がお休みされるため、私に患者さんを任されました。その方が体調を崩されてしまい、私は処置をしようと思ったのですが、上司の先生に相談したら「様子を見て」と言われたのでその通りにしました。翌日、先生が来られて処置をされ、「自分が、やらなければいけないと判断したことは、他の先生とけんかしてでもやりなさい」と叱られました。根拠があって正しいと説明できることならしっかりやれ、ということです。今も肝に銘じています。

お忙しい中、先生ご自身は健康のために何かされていますか?

普段から歩くようにしたり、たまにゴルフをしたりする程度です。朝のラジオ体操はもう3年以上、毎日必ずやっているんですよ。夏休みの一時期、小学生が集まってラジオ体操をするでしょう? その場所が自宅のすぐ隣だったので私も参加していたのですが、その期間が終わった後、妻から「せっかくだから続けたら?」と言われ、じゃあやろうかと。朝に体操すると体がよく動きます。

今後の展望についてお聞かせください。

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内視鏡検査は丁寧に患者さんの苦痛が少ないように行っていること、また患者さんに納得して治療を受けていただくため、検査や薬についての説明はしっかり行っていることが、当院の特徴です。この姿勢は変えないようにしたいですね。最近では、患者さんが紹介してくださって、「なかむらさんに行ってきたら、と言われてきました」とおっしゃる方も増え、たいへんありがたく思っています。今後も地域の皆さんに信用され、頼りにされるクリニックであり続けたいと思います。

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