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多和田 忍 院長、幅 麻里子 先生の独自取材記事

たわだリハビリクリニック

(名古屋市港区/戸田駅)

最終更新日:2025/03/07

多和田忍院長、幅麻里子先生 たわだリハビリクリニック main

名古屋市港区の、緑豊かな住宅エリアにある「たわだリハビリクリニック」。子どもの運動発達を促すリハビリテーションを提供しているほか、子どもの骨関節疾患や幅広い世代の一般整形外科疾患などを診療している。院長の多和田忍(たわだ・しのぶ)先生は小児リハビリテーションのエキスパート。整形外科の幅麻里子(はば・まりこ)先生との2人体制で、それぞれの強みを生かし診療にあたっている。「愛にあふれたクリニック」というモットーそのままに、ひたむきに治療に励む患者への温かいまなざしに満ちたクリニックには、県外からも多くの患者が訪れるそうだ。「一人ひとりの患者を末永く見守り続けたい」と口をそろえる多和田院長と幅先生に、開業の経緯や力を入れている診療、小児リハビリテーションへの思いなどを語ってもらった。

(取材日2024年12月13日)

患者の成長に末永く寄り添い続けるクリニックへ

多和田院長は、なぜ小児リハビリテーションの道に進まれたのですか。

多和田忍院長、幅麻里子先生 たわだリハビリクリニック1

【多和⽥院⻑】障害児のリハビリテーションに関⼼を持ったのは、⾼校⽣の頃に⾒たある映画がきっかけです。障害者療育施設で療育を受ける⼦どもと⾔語聴覚⼠が⼼を通わせるシーンに感銘を受け、同じように⼩児リハビリテーションに関わりたいと考えるようになりました。そして、医師を志す友⼈に触発され、⾃分も医師として⼩児リハビリテーションに取り組むという⽬標が生まれたんです。⼊学した名古屋市⽴⼤学医学部にリハビリテーション科がなかったこともあり、整形外科医として複数の総合病院に勤務し、17年ほど名古屋の療育センターで⼩児リハビリテーションに従事した後に開業し、今に⾄ります。

小児リハビリテーション科を扱うクリニックは、そう多くはない印象があります。

【多和田院長】確かに開業は難しいと考えていましたが、患者さんが成人になってからも見守っていきたいと思い挑戦しました。療育センターでは患者さんが18歳を過ぎたら“卒業”します。年々そのことにジレンマを感じるようになり、年齢や地域の枠を越えて診療できる手段を模索しました。小児リハビリテーション科や小児整形外科を中心とするクリニック、それが、私が見出した「自分ができる診療のかたち」でした。明るく優しい雰囲気にこだわっているほか、隣接したプレイルーム越しに診察できる診察室など、子どもの患者さんと親御さんが前向きに通院できるクリニックをめざしています。

一般の整形外科診療や靴の指導とインソール作製にも対応されていると伺いました。

多和田忍院長、幅麻里子先生 たわだリハビリクリニック2

【幅先生】骨や関節、筋肉、神経などの疾患や外傷全般の診療は、整形外科医である私の担当です。薬物治療やリハビリテーションを提供しているほか、詳しい検査や手術が必要と判断した際の病診連携・診診連携の体制も整えています。開業して2年ほどたった頃に多和田院長からお誘いを受け、長年の勤務医経験を生かして院長を少しでもサポートできればと当院で診察することにしたんです。
【多和田院長】幅先生に加わってもらったことで、地域の皆さんにより貢献できるようになり、とても心強いですね。私は、外反母趾や外反扁平足、足指の変形といった足の治療も専門としており、靴やインソールの作製により腰や膝の痛みにアプローチする治療法は多くのご相談をいただいています。

機器や治療法を医学的見地から検証し積極的に提供

小児リハビリテーションに関して、特に注力されていることは?

多和田忍院長、幅麻里子先生 たわだリハビリクリニック3

【多和田院長】近年は、重度の障害を抱える患者さんが用いる椅子や車いすを調整し、適切な座位姿勢を確保するシーティングに積極的に取り組んでいます。機器がいくら高品質でもすべての患者さんに適しているとは限りません。そこで、エックス線検査や治療の経過、患者さんの様子、親御さんのお話などから、椅子や車いすが患者さんの体や症状に合っているかを総合的に検証しているんです。エックス線画像などの検証にはかなりの時間を要しますが、「自分自身の目や感覚で患者さんにふさわしいと判断したものを提供したい」というスタンスにこだわっています。患者さんにとってプラスになると思う知識や情報を収集し、その中からきちんとセレクトしていくことを、これからも大事にしていきたいです。

強い責任感を持って診療に臨んでおられるのですね。

【幅先生】患者さんの主訴や治療後のビジョンをくみ取った上で治療を提案することを心がけています。大切なのは、患者さんやご家族のお話にしっかり耳を傾けること。症状をお伺いするだけではなく、ちょっとした会話から、患者さんが困っていることやニーズを感じ取るようにしています。お子さんに付き添う親御さんにも体の不調を気軽に相談してもらえる存在でありたいですね。
【多和田院長】患者さんとご家族の不安が診療を通して少しでも軽くなり、「来て良かった」と思っていただきたいと思っています。看護師や受付スタッフ、リハビリテーションスタッフも同じ思いを共有し、患者さんたちと常に笑顔でコミュニケーションを取っています。

さまざまな患者さんが来院されるので、スタッフの皆さんの役割は大きいのでは?

多和田忍院長、幅麻里子先生 たわだリハビリクリニック4

【多和田院長】本当に頼もしいですね。当院はスタッフと定期的にカンファレンスを行っています。予約制ですので、その日来院される患者さんの状態や治療計画などの情報を共有し、患者さんごとに合わせた準備をしています。整形外科・リハビリテーション科の治療には、チームとしての連携が不可欠。看護師や放射線技師など診療部門のスタッフをはじめ、作業療法士や理学療法士などセラピストとの連携は特に重視しており、互いの診療方針を常に擦り合わせています。リハビリテーション中に何げなく患者さんが口にしたことや、ご家族のご様子などを、すぐに共有してくれるのでありがたいです。質の高い小児リハビリテーションを提供できる人材をさらに増やしていきたいですね。

患者とその家族への思いを若い世代に託していきたい

リハビリテーション用の施設を拡充されたそうですね。

多和田忍院長、幅麻里子先生 たわだリハビリクリニック5

【多和田院長】新型コロナウイルスの流行を機に、より安心してリハビリテーションを受けてもらえるように環境を見直しました。小児リハビリテーションは広い所で複数の患者さんが同時に行うことが多いのですが、それでは感染リスクが高いと感じたんです。そこで、お一人お一人のスペースを十分に確保して区切り、互いの距離をしっかり取ることができるよう場所を広げました。通所リハビリテーションの各種機器も充実させたので、これまで以上に治療の選択肢が広がったと思います。
【幅先生】通所リハビリテーションに対する地域のニーズは年々高まっており、当院でもさまざまな症状の患者さんに提供できるよう強化しています。リハビリテーションは予防の側面でも大事なので、少しでも多くの方に受けてもらえる体制を整えていきたいですね。

小児リハビリテーションにどのようなやりがいを感じていますか?

【多和田院長】患者さんが通路で歩行練習をしていると、ほかの患者さんから「頑張って!」という励ましの気持ちが伝わってくるんです。歩行器につかまり懸命に足を踏み出す姿は、一般整形外科の患者さんだけではなく私たちスタッフにも、勇気やエネルギーを与えてくれ、多くのことを教えてくださいます。意思の伝達が難しい患者さんでも、お母さんから「先生のことが大好きなんですよ」と言葉をいただいた時や、目の表情で心を開いてくれていると感じた時は本当にうれしいですね。小児リハビリテーションは「人間は誰でも魂を持っている」ということを実感できる、やりがいのある領域です。多くの次世代の医師に小児リハビリテーションに携わってほしいと心から願っています。

最後に、今後の抱負、読者へのメッセージをお願いします。

多和田忍院長、幅麻里子先生 たわだリハビリクリニック6

【幅先生】整形外科疾患は、誰でも年齢を重ねるにつれ、骨粗しょう症などそれまで気にしていなかった症状が現れるようになるものです。ただ漫然と治療するのではなく、年齢やライフスタイルの変化に応じた診療を提供し、一人でも多くの患者さんの健康に長く寄り添っていきたいですね。
【多和田院長】子どもたちの障害について深く理解し、誰もが適切に関わることのできる社会に少しずつでも近づいてほしい。それが私の願いです。ただ実際のところ、障害のある子どもを診る医療機関は全国的に少なく、お住まいの地域で、医師の診察のもと、適切なリハビリテーションを受けることすら難しい地域もあります。子どもさんの発達にご心配のある方は、ぜひ一度クリニックに受診していただき、ご相談くださいね。

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