虫歯や歯周病にならないために
歯科医院で学ぶ正しい歯磨き
ほんだ歯科クリニック
(神戸市東灘区/御影駅)
最終更新日:2022/10/18
- 保険診療
虫歯や歯周病予防には毎日の歯磨きが大切。とはいえ、毎日正しい歯磨きを実践するのはなかなか難しい。何かと慌ただしい日々の中、適当に磨いてしまうことも多いのではないだろうか。阪神本線・御影駅から徒歩1分の場所にある「ほんだ歯科クリニック」。患者一人ひとりに合う歯ブラシをアドバイスしたり、歯科衛生士が中心となって口腔内の状態をわかりやすく示したオリジナルの資料を作って渡したりと、予防歯科に力を入れているクリニックだ。「全身の健康を守るためにも、正しい歯磨きを続けることが大切」と話す本多忠之院長に、正しい歯磨きの大切さについて詳しく話を聞いた。
(取材日2022年7月13日)
目次
虫歯になりにくい口腔環境をつくるためには、丁寧なセルフケアとプロによる定期的なメンテナンスが重要
- Qなぜ歯科医院で正しい歯磨きの指導を受ける必要があるのですか?
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A
歯科医院では磨き方はもちろん、生活に合ったアドバイスもしているからです。歯磨きは朝・昼・夜に毎回しっかりと行うの が理想ですが、忙しくておろそかになる場合もあるでしょう。しかし歯垢は1回10分程度かけて隅々まで磨かないと、きちんと取れません。軽く磨くだけでは、磨き足りない部分がたくさん残ることに。さらにその習慣が重なると歯垢が石灰化して歯石となり、虫歯や歯周病のリスクが高まるのです。ですから時間を取れない方には「夜だけは10分磨きましょう」と伝えています。実は口腔内の菌が繁殖し、悪さをするのは夜中なので、重視すべきは夜の歯磨きなんです 。こうした知識も含め指導しますから、ぜひご相談ください。
- Qこちらでは患者さんの口に合った歯ブラシを提案しているとか。
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A
歯の形は複雑で、歯並びも人それぞれ。歯垢のつき方や残りやすい場所なども違うので、個々に合った歯ブラシ選びがとても重要。ですが歯ブラシは、薬局に行けば何十種類とあり、どれがいいのか迷い結局価格で選ぶという方も多いのではないでしょうか。そこで当院では、患者さんの歯並びや抱えている症状、口の大きさなどの観点から、歯ブラシ選びのポイントを説明し、その方に合った歯ブラシを提案しています。朝と夜で歯ブラシを使い分けるのも手。忙しい朝はヘッドが大きい歯ブラシで一気に磨き、夜は歯間ブラシやフロスなどを加えるのもいいでしょう。ただ、歯間ブラシもサイズがあるので、その人に合ったものを使わないと効果が上がりません。
- Q間違った歯磨きを続けると、どういったリスクが生まれますか?
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A
間違った磨き方をしていると歯垢が取りきれず、虫歯や歯周病のリスクが高まります。またそれだけではなく、口腔内の細菌は毛細血管を通って全身に行き渡り、心臓や肺、子宮、脳などの重篤な全身疾患に影響を及ぼすことも、最近の研究でわかってきています。今、国では「国民皆歯科健診」の導入について検討されていますが、これは「口腔と全身の健康増進、健康寿命の延伸」を目的としています。重篤な疾患に影響を及ぼすリスクを少しでも減らして全身の健康を守るためにも、正しい歯磨き、口に合った歯ブラシでしっかり磨いて口腔内を清潔に保つことはとても重要です。
- Qこちらで作成しているオリジナルの資料について教えてください。
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A
歯科医院で磨き残しがあった部分をお伝えしても、時間がたつにつれて忘れてしまったり、徐々にケアがおざなりになったりしてしまいます。そこで当院では現在の口腔内の状態、磨き残しがあった部分、歯周病の検査結果を数値化したグラフなどを記載した患者さん一人ひとりの資料をプリントしてお渡ししています。目に入った時に「きちんと磨こう!」と思っていただくためのツールにしたいと思って作ったので、冷蔵庫の扉など目につくところに貼ってもらえるとうれしいです。特に、歯周病の結果を数値化したグラフは、前回より良くなっているか、悪くなっているか状態がわかりやすいため、患者さんのチベーションアップにもつながると思います。
- Qセルフケアに加えて歯科衛生士によるメンテナンスも重要だとか。
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A
口の中の常在菌はクリーニングをしても3~4ヵ月するとまた菌が増殖してきます。それをリセットするためにも、定期的なメンテナンスを繰り返し極力体に入る菌を減らしていくことが重要です。当院では定期検診の際にはがきを発送しています。また昨年からはアプリも導入しました。アプリでは定期検診のお知らせや、予約日の前日には忘れないようメッセージが届くようになっています。予約したことを忘れて1回メンテナンスが流れてしまうと、そのまま行きづらくなって行かなくなってしまう経験をした方もいるのではないでしょうか。繰り返しメンテナンスを続けていくことが大切なので、継続して通ってもらえる仕組みづくりにも取り組んでいます。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。