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視力低下や失明にもつながる
加齢黄斑変性の傾向と対策とは?

眼科やまなか医院

(神戸市東灘区/御影駅)

最終更新日:2024/10/18

眼科やまなか医院 視力低下や失明にもつながる 加齢黄斑変性の傾向と対策とは? 眼科やまなか医院 視力低下や失明にもつながる 加齢黄斑変性の傾向と対策とは?
  • 保険診療

数ある目の病気の中でも、失明率の高い病気の一つが加齢黄斑変性。欧米では成人の失明原因の第1位で、比較的少ないと考えられていた日本でも現在は上位にランクインしているという。病名に“加齢”とあるように、高齢になるほど発症リスクが高いことはイメージできる。だが、そもそも“黄斑”とは何か、知っている人は少ないのではないだろうか。そうした人に正しい知識を持ってもらいたいと、解説に応じてくれたのが「眼科やまなか医院」の正健一郎(しょう・けんいちろう)院長。網膜・硝子体疾患のエキスパートとして、加齢黄斑変性の症状や検査・診断の方法、同院でも取り組んでいる比較的新しい治療法など、気になるポイントをじっくりと解説してもらった。

(取材日2024年7月17日)

高い診断能力のある眼科を受診することが早期発見のポイント

Q加齢黄斑変性とは、どのような病気でしょうか?
A
眼科やまなか医院 加齢黄斑変性は失明率の高い病気の一つと語る正院長

▲加齢黄斑変性は失明率の高い病気の一つと語る正院長

まず黄斑というのは網膜の中心部の呼び名で、視力に関わるとても大切な部分です。その下にある脈絡膜が加齢によってダメージを受け、弱った部分から新生血管が生えて、むくみや出血などを起こす病気が加齢黄斑変性です。このようなタイプは滲出型と呼ばれ、日本人に多く見られます。国内での失明原因としては、緑内障や糖尿病網膜症、網膜色素変性症に次いで加齢黄斑変性が第4位。黄斑は物を見るのに非常に重要な役割を担っているため、視界のゆがみや欠け、薄暗さ、急激な視力低下などが症状として現れます。ほとんどの場合は痛みなどを感じることはなく、片目だけに生じた場合は視力の低下にも気づきにくいので注意が必要です。

Qセルフチェックする方法はありますか?
A
眼科やまなか医院 違和感を感じたら眼科検診や眼底検査を受けることが大切

▲違和感を感じたら眼科検診や眼底検査を受けることが大切

加齢黄斑変性を発症していても、何ら症状が出ないというケースもあります。視力低下についても年のせいだと思って見逃してしまいがちですので、やはり定期的に眼科検診や眼底検査を受けることで網膜の様子を調べてもらうことが重要です。自己診断はなかなか難しいですが、目の異常や変化を手軽に見つける方法があります。部屋の中の適当な対象物をあらかじめ決めておいて、毎日の見え方を片目ずつチェック。壁掛け時計などでも構いませんが、ゆがみのチェックにはカレンダーのように格子状に直線が並んでいるものがベストです。方眼マスの入った手帳やノートでも良いでしょう。いつでも始められますから、ぜひ日課の中に組み入れてみてください。

Q眼科での検査や診断について教えてください。
A
眼科やまなか医院 眼底深部まで鮮明に写し出すことができる先進機器を備える

▲眼底深部まで鮮明に写し出すことができる先進機器を備える

新生血管や出血の状態を詳しく確認するには、まず眼底検査で眼底写真を撮影し、その後にOCT(光干渉断層計)検査や血管造影検査を行うのが一般的です。ただし、通常のOCT装置を使ったとしても網膜の深い場所にある黄斑部分の状態を精密に把握するのは決して容易なことではなく、造影剤の血管内投与にはアナフィラキシーショックのリスクがあります。網膜・硝子体に関する高い専門性を持ち合わせた眼科を受診することが重要です。近年はデジタル技術の進歩とともに機器の性能は向上しましたが、病変を発見できるかどうかは使用する検査機器の性能はもちろん、医師の知識や経験、診断技術などによっても大きく左右されると考えます。

Q治療には、どのような方法がありますか?
A
眼科やまなか医院 同院では安全性に配慮されたメディカルレチナを取り入れている

▲同院では安全性に配慮されたメディカルレチナを取り入れている

以前は外科的手術が模索された時代もありますが、現在はあまり行われません。近年ではOCTなどのデジタル画像診断の技術の発達と薬理学の進歩もあって、新生血管の増殖を硝子体注射でブロックすることをめざす抗VEGF療法、あるいはレーザー治療が主流となっています。こうしたメディカルレチナ(非手術的網膜治療)は低侵襲かつ安全性に配慮されていますが、病気の原因を完全に除去するものではありません。経過観察をしっかりと行い、再発があればまた注射治療などを、患者さんによっては長期にわたって繰り返す必要があるでしょう。その意味でも、やはり最初から信頼できる眼科で治療を受けることが大切です。

Qこちらの医院での治療について教えてください。
A
眼科やまなか医院 二次感染の回避に徹底して手術室で治療を行う

▲二次感染の回避に徹底して手術室で治療を行う

当院のOCT装置は通常のOCTと比べ、より長い赤外線を用いたたいへん先進的な機器で病気が潜む網膜のより深い部分を鮮明に写し出すことができます。また、リスクのある造影剤を用いることなく安全性に配慮して異常血管の状態を評価できる光干渉断層血管造影も可能。このような設備は通常は大学病院などでしか目にすることがありません。また、注射は診察室ではなく、当院では衛生環境にこだわった手術室で行うことで二次感染などのリスク回避につなげています。私の専門であるメディカルレチナに関しては黎明期から十数年にわたって専門的に携わってきました。読影なども得意としていますので、ぜひ安心してお越しいただければと思います。

ドクターからのメッセージ

正 健一郎院長

今は健康ブームでさまざまなことに関心をお持ちの方が多いですが、もっと目のことにも注目してほしいというのが眼科医である私からのお願いです。目の病気は加齢黄斑変性だけではなく、緑内障や白内障、ドライアイなど多岐にわたります。それぞれの年代で出やすい病気は違いますから、30代になったら一度、40歳以上であれば毎年1回、必ず眼科を受診してください。すぐに治療が必要な方はもちろん、将来的な予測や予防的なアドバイスもいろいろ可能です。当院の持てる医療技術を駆使し、本院のドクターとも協力して全力で診療にあたります。気になる症状があれば、ぜひ気軽にご相談ください。

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