歯科が苦手な人の気持ちに寄り添う
歯科恐怖症の人のための治療

歯科恐怖症の原因の多くは歯科側の問題。全身麻酔を利用し不安を和らげる治療を

Q歯科恐怖症とはどのような症状ですか？

A

▲院長の山本先生は、優しい笑顔が印象的な穏やかな人柄

歯科に行くことが異常に怖く、嫌でたまらない。それが歯科恐怖症です。嘔吐反射など体自体に反応のある方はもちろん、過去に受けた治療があまりにも痛かったり酷い思いをしたりしたことでトラウマになってしまうケースが多いのが実情です。フィジカルなことに限らず、歯科医師に叱られたり嫌な顔をされた、気持ちを理解してもらえなかったなど、歯科側の不手際に原因があることも少なくありません。こうして恐怖症になってしまうと、痛みに配慮し麻酔注射の針を細くするなどしてもそれだけでは解決しません。中には器具の音を聞いて振動を感じただけで恐怖を感じてしまう方もおられますから、特別の配慮や手法を用いて対応しなくてはなりません。

Q歯科恐怖症の方に対するこちらでの治療方法を教えてください。

A

▲実際の治療風景

安全面や安心・快適に歯科医療を行うには、患者さんに不安や恐怖感などの精神的緊張がなく、精神的にリラックスした状態であることが理想だと思います。それには皆さんに眠っていただくのが良いということで、当院では全身麻酔を用いて治療を行っています。治療当日は心臓の状態や血圧の測定後、点滴による麻酔をかけます。麻酔で眠りに入るため、治療時間が長くても患者さんにとっては一瞬。目覚めれば治療が終わっているという感覚です。ただし麻酔下での治療は非常に難しく、経験のない歯科医師が行うと危険ですらあります。当院にはあらゆるリスクを未然に防ぐために独自ツールを用意するなどし、安全面に配慮し行っています。

Qどのような治療でも対応可能でしょうか？

A

▲実際の診察室と麻酔のための機器

入院を必要とするような大きな手術を除けば、インプラント治療や親知らずの抜歯を含め、歯科で行うほとんどの治療が可能です。親知らず4本を一度に抜くことも可能で、2回や4回に分けてもいいのですが、回数分だけ麻酔が必要になって費用がかかるため、当院では一度に抜歯することを推奨しています。こうした治療はさまざまな知識や技術を要します。例えば麻酔薬の点滴の中に痛み止めや腫れ止めを加えるなど、後々のトラブルを考え防ぐ工夫も当院独自のノウハウの一つです。

Qなるべく早く治療を終わらせたい方への工夫はありますか？

A

▲遠くから通院する患者の負担を減らすための治療方法も用意

もし短期間かつ最小限の通院回数で歯科治療を受けたいとお考えであれば、当院では短期集中治療をお勧めします。歯科恐怖症で何度も通いたくない方はもちろん、仕事や家業で忙しい方の口腔内を1〜3日の短期間で対応し、日常的なQOL（生活の質）を高めることを目的としています。短期集中ですから1回の治療は大がかりで長時間になりますが、ここでも全身麻酔を用いることで苦痛や不安、恐怖感に配慮した治療を行っています。また、条件さえ整えばインプラント治療も少ない通院回数で行うこともできます。ただし事前に詳しいヒアリングや審査、治療プランの説明などが必要ですから、詳しくは当院までお問い合わせください。

Qカウンセリングや接遇などで気をつけていることは何ですか？

A

▲カウンセリングは費用をもらわずに行っているという

当院には私以外に複数の歯科医師が在籍し、月に1回、来てくれる先生もいます。歯科医師も歯科衛生士も担当制で、まずは患者さんと親密になって信頼関係を築くことをめざしています。また、電話でお問い合わせいただくことが多いのですが、その際には受付スタッフが丁寧に対応させていただきます。時には1時間ほどかけてヒアリングすることもあり、さらに初診時は2〜4時間ほどかかるとお伝えすると大抵の方は驚かれますね。それでも実際にお越しになると、皆さんたくさんお話ししてくれています。そうした気兼ねのない環境をスタッフ全員でつくることが重要で、それでこそ痛みや不安が少ない治療が実現できると考えています。