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山内 貴司 院長の独自取材記事

山内歯科

(四日市市/阿倉川駅)

最終更新日:2021/10/12

山内貴司院長 山内歯科 main

“田舎でも先進の治療が受けられる歯科医院”を目標に、1998年から診療を続ける「山内歯科」。山内貴司院長は、幅広い年齢層を診療しつつ、中でも小児歯科に力を注ぐ、明るく話しやすい雰囲気の歯科医師だ。「また来たい」と思ってもらえるようキッズスペースに工夫をこらし、アニメやDVDが楽しめるモニターを各診療台に設置。診療ではメタルフリーの治療も積極的に行っている。医療機器へのこだわりも同院の特徴で、詰め物やかぶせ物が最短1日で完成するCAD/CAMシステムや、レーザー治療にも対応している。「子どもたちに『将来何になりたい?』と聞き、歯科医師や歯科衛生士と答えてくれるとうれしい」とほほ笑む山内院長に診療方針や小児歯科に込めた思い、予防歯科の重要性などを聞いた。

(取材日2019年12月5日)

子どもたちが「また来たい」と思える歯科医院めざす

まずは先生のご経歴と、この地域で開院した理由を教えてください。

山内貴司院長 山内歯科1

愛知学院大学歯学部を卒業してから5年間、同大学の附属病院で助手として研究・教育・診療に携わり、1998年に「山内歯科」を開院しました。この地を開院場所に選んだ理由は、もともと私自身が四日市市出身であったことと、祖父母がこの地域出身であったためです。慣れ親しんだ場所で、地域に根づいた診療所をめざそうと思いここに開院しました。開院当初、この辺りは三方向行き止まりの袋小路だったのですが、数年前に道が通り今では車通りも多くなりました。

どのような患者さんがいらっしゃいますか?

お子さんから高齢の方まで、幅広い年齢層の方がいらっしゃいます。その中でも当院では、小児科に力を入れ、お子さんが気持ち良く治療を受け「また来たい」を思える歯科医院をめざしています。小児歯科に力を入れている理由は私自身が子どもの頃、歯科医院が苦手だったからですね。子どもの時期に押さえつけて治療をしても何も良いことはありません。中学生、高校生になって自我が目覚めたときに「歯科医院に行きたい」と思ってもらえるように、無理強いはせず歯磨きの練習や治療に慣れるための訓練に力を入れています。

お子さんが楽しく通えるようキッズスペースや、診療台のモニターなどいろいろ工夫されていますね。

山内貴司院長 山内歯科2

キッズルームは、お母さんやほかのお友達が治療している姿を子どもが見て「自分もできるんじゃないか」と思ってもらえるよう、診療室とつなげて作っています。また、治療を怖がる場合は、最初はキッズルームで座りながら行って、少しずつ段階を踏んで治療チェアに座ってもらうようにしています。各診療台に設置したモニターは、お子さんに限らず患者さんがアニメやDVDで待ち時間のストレスを解消し気分転換をしてもらうためのもの。画面を切り替えて、歯の状態を確認することも可能です。このほか、治療を頑張った子に私が風船で動物や乗り物を作ってお渡ししたり、好きなシールをお渡しして診察券に貼ってもらったりといろいろ工夫をしています。未来のある子どもたちだからこそ、自信をつけて自ら「歯科医院に行きたい」と思ってもらえるようにしたいですね。

健康を考え、金属を極力使わない治療に注力

医療機器にもこだわられていますね。

山内貴司院長 山内歯科3

この三重県四日市市という地方でも、質の高さを追求した治療が受けられることを証明し、最良の医療を地域の方々に提供したいと考えています。そのため当院では、コンピューターで歯の修復物を設計・製作するCAD/CAMシステムを導入し、詰め物やかぶせ物による治療を最短1日で終了できるようにしているほか、歯を削らないレーザー治療、インプラント治療などにも対応しています。また、私自身も勉強会に参加して新たな知識・情報を学ぶことを継続することで、患者さんに提案する治療の選択肢の幅を広げたいと思っています。これからは医療機器の積極的な導入はもちろん、インターネットを使った発信にも力を入れ、「医療の地域格差」も解消していきたいですね。めざすは山の中にある「田舎でも先進の治療が受けられる歯科医院」です。

金属を使わない治療に力を入れているそうですね。

唾液は電解質であるため、お口の中に金属があるとそこから金属イオンが溶け出して体内に入り、体内のたんぱく質と結びついてアレルゲンとなり、金属アレルギーを引き起こす場合があることが明らかになってきています。掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)で手足の皮膚がむけている患者さんが、いろいろな科を回っても原因がわからず、「もしかすると歯かもしれない」ということで、口腔内の金属をすべて取り除いたということがありました。日本では最近、自費診療のセラミックだけでなく、保険診療でプラスチックの詰め物を入れる治療が選べる場合もあるので、患者さんのご希望に耳を傾けながらメタルフリーの治療にシフトしています。

カウンセリングにも力を入れていると聞きました。

山内貴司院長 山内歯科4

フランクな診療所なので、患者さん一人ひとりとしっかりコミュニケーションをとり、歯科のことだけでなく現在のお体の状態など、その方の個人的なことも含めて話し合い理解するようにしています。そして、保険適用のものから適用外のものまで、なるべく多くの治療の選択肢をご提案しています。ただ、それ故に患者さんとお話しする時間が長くなり、ときには30分以上話してしまうこともあって……。お持ちいただく方々には申し訳なく思っています。

訪問歯科診療も行っているそうですね。

関節リウマチなどの膠原病、寝たきりの方など歯科医院に通いたくても通えずに困っている方がいらっしゃるので、訪問歯科診療はずっと続けています。在宅医療を必要とする方にとって、一番大切な価値あることは「食」といえるでしょう。健康な口内環境を維持することで質の良い生活をサポートできるよう、これからも訪問歯科診療は続けていきたいですね。

定期検診・予防歯科の大切さを啓発

治療で心がけていることはどのようなことでしょうか?

山内貴司院長 山内歯科5

以前、お世話になった先生に「ジェントルと言いながら治療をしなさい」とアドバイスを受けたことがあります。これはジェントルマンのジェントルを指していて、本来は「優しい、紳士的な」という意味ですが、その先生が言いたかったことは「いつまでもおごらず、慎重かつ丁寧にしなさい」ということ。それ以来、歯を削るときは必ず心の中で「ジェントル、ジェントル」と呟きながら行っています。時々、つい声に出てしまって「先生、さっきから何ぶつぶつ言ってるんですか?」と聞かれることもありますが(笑)、これからもジェントルという言葉を大切に、初心を忘れず患者さんと接していきたいですね。

先生が歯科医師を志したきっかけを教えてください。

歯科医師の家系ではないため、高校1年生までは建築学科を専攻し、設計関係の仕事に就こうと考えていました。ところが高校2年生の時、交通事故に遭って大けがをしたんです。その時手術を担当してくれたのが、家族が紹介してくれた口腔外科の先生でした。高校生の多感な時期に大きな傷を負いショックを受けたのですが、とてもきれいに治療していただいた経験から、「自分も同じような状況の人々を助けたい」と思うようになり、歯科医師をめざしました。今、私には2人の息子がいて、訪問歯科診療の時に荷物を運んだりと手伝ってもらっているのですが、上の子が「将来は歯科医師になりたい」と言っています。私の背中を見ていてくれたのかなと思うとうれしいですね。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

山内貴司院長 山内歯科6

歯の治療は継続的に診ていくことが一番重要です。患者さんにもよく話しているのですが、一番良い治療は「歯ブラシ」ともいえるのです。虫歯になってから治療をするのではなく、なる前の予防をしっかりしなければいけません。実際、虫歯になったところを削って詰め物をしても、これまでと同じような歯磨きをしているとまた同じところが虫歯になってしまうことがあります。つまり、その歯が虫歯になった原因を知り、ブラッシングの仕方を根本的に変えなければ治療は完結しないのです。「一番大切なのは予防の歯ブラシ」ということを皆さんに知っていただくこと、啓発していくことが歯科医院の仕事。当院でこれからもブラッシングの指導に力を入れ、定期検診の大切さを患者さんとの世間話の中でお伝えしていきます。歯で気になることがあればどのようなことでもご相談ください。

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自由診療とは

セラミックインレー/4万円~、ジルコニアクラウン/7万5000円~、インプラント治療/30万円~

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