舘 慶太 院長の独自取材記事
元住歯科クリニック
(川崎市中原区/元住吉駅)
最終更新日:2025/03/07

元住吉駅から徒歩1分。にぎやかな駅前商店街の一角にある「元住歯科クリニック」。舘慶太(たち・けいた)先生は2023年7月に院長就任。大学病院やプライベートクリニックでの診療経験を生かしながら、クリニックを訪れるすべての患者の診察を行っている。虫歯や矯正、インプラント治療、審美歯科など幅広い対応力を持ち、定期的に勉強会に参加するなど技術のアップデートにも余念がない。「患者さんに後悔させたくないし、自分も後悔したくない」との一心で、特に力を入れているのが歯周病のケアだ。こまめな歯石除去を徹底することで、口腔内のさまざまなトラブルを未然に防ぐことをめざしている。謙虚で親しみやすい人柄の舘先生に、診療理念や今後の展望などについて話を聞いた。
(取材日2024年11月26日)
勤務医時代の豊富な経験を生かし幅広い患者に寄り添う
院長に就任されてから、どんな意気込みで診療にあたられていますか?

今まで自分が経験してきたことを患者さんのお役に立てていきたいという思いで、日々診察にあたっています。僕は大学院を修了した後、大学病院に10年ほど勤めて、その後プライベートクリニックに8年間在籍していました。そんな中、大学時代の先輩であり、このクリニックを運営している大森悠(おおもり・はるか)理事長に「院長をやってみないか?」と声をかけてもらったことがきっかけで診療を行うことになりました。当院のある元住吉は人の出入りが多く、にぎやかで魅力的な街です。最近は患者さんがご家族やご友人を紹介してくださるケースも増え、地域の方々と信頼関係が築けてきたことを実感しています。院長就任直後と比べるとスタッフとの連携もスムーズになり、チームで一丸となって患者さんに寄り添えるようになったと思います。
これまでのご経歴や専門分野について詳しく教えてください。
大学病院では、補綴科でかぶせ物を専門分野とし、義歯やインプラントの作製も手がけてきました。当時は補綴についてかなり専門的に学び、今でもかぶせ物や義歯は機能面だけでなく審美的に美しい仕上がりになることをめざし、クオリティーには強いこだわりを注いでいます。その後に勤務したプライベートクリニックでは、一人ひとりの患者さんの症状や悩みに幅広く対応するようになりました。そこで歯周病の治療もしっかり学びましたし、外傷の治療についても経験を積みました。補綴以外にもさまざまな対応を任され、鍛えてもらいましたね。オールラウンダーになれたイメージです。
治療の際に先生が大事にされているポリシーはありますか?

歯科医師の使命は、患者さんの口内環境を整え歯を長持ちさせることだと思っています。そのためには予防に力を入れることが大切。例えば、歯石の除去をこまめにお勧めするなど、こちら側からメンテナンスのお声がけをすることも積極的に行うようにしています。もしかすると、患者さんからは口うるさい人だなと思われてしまっているかもしれませんね。しかし、患者さんが歯周病になりかけている場合など、将来的に歯を失うリスクを見て見ぬフリをして経過観察を選択してしまうと、結果的に患者さんが困ることになってしまうし、僕も後悔することになります。「早期把握」と「早期対策」が大切であることをご理解いただくのはなかなか難しいのですが、地道に啓発を続けていきたいと思っております。
健やかな口内環境の要となるのはこまめなメンテナンス
クリニックで注力されている診療は何ですか?

今、僕が力を入れているのは、歯周病のケアです。以前勤務していたプライベートクリニックは、どんな治療においても極力歯は残すという方針でした。自分の歯を残すためには、やはり歯周病のケアが必須です。歯周病のケアをこまめに行っているほうが、万が一歯が欠けたり虫歯になったりしたとしても、歯の土台の部分がしっかりしている傾向にあると考えられるので、詰め物やかぶせ物などを入れても、長持ちすることが期待できます。そうした理由から、当院でも歯周病ケアをしっかり行うことを心がけています。ただ、患者さんのお口の状態によって、歯周病がかなり進行している場合は歯周外科治療をお勧めします。
歯周病ケアの重要性について先生はどのようにお考えですか?
きちんと虫歯の治療を続けていたにもかかわらず、歯周病の対策を見送っていたことが原因で、抜歯するしかない状況になってしまうケースがあります。どんなに良質な補綴物を入れても、歯周病の原因となる歯石の除去をしっかりと図り歯茎を引き締められるよう促しておかないと、耐久性と見た目、どちらの面でも期待どおりの治療はできないでしょう。頑張ってセルフケアをしても歯垢はたまってしまうものなので、当院は3ヵ月に1度はメンテナンスに通うことをお勧めしています。歯が痛くなってから行くのではなく、痛くならないために歯科クリニックを利用していただきたいですね。
院長となり、クリニックで新たに始めたことや、変化したことはありますか?

新たなこととしては、まず「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)」として診療を行うようになりました。これは、虫歯や歯周病などさまざまな疾患の重症化を防ぐために、定期的なメンテナンスを保険診療で行うことのできる歯科医院のことです。定められた施設基準を満たしたクリニックが届け出をすれば、保険診療内でお口の中のメンテナンスができるようになります。これにより、歯ブラシではなかなか落ちない汚れを徹底的にケアするためのPMTCという施術も保険診療で提供できるようになりました。あとは日々の診療でも、患者さんのお口の中を診ている時に歯石を見つけたらこまめに取り除くよう、スタッフに指導しています。引き続きメンテナンスしやすいクリニックをめざしていきたいですね。
患者のために知識と技術の更新を続ける
患者さんと接する際に大切にしていることは何ですか?

当院では、何のためにどのようなことを行うのかを患者さんにしっかり伝えて、ご納得いただいた上で治療を始めるようにしています。それは、自分が患者さんの立場だったら、そうであってほしいと思うからです。説明する時は、患者さんの目や表情からリアクションを読み取り、適切なコミュニケーションを図っていきます。患者さんのお人柄はそれぞれ異なりますので、自分の信念を伝える時はお相手のキャラクターに合わせて伝え方を工夫するようにしていますね。これまで勤めていたクリニックでもコミュニケーションを大切にしていて、患者さんの中には「先生が担当だとうれしい」などとありがたいお声をかけてくださる方もいらっしゃいました。
休日の過ごし方について教えてください。
休日は息抜きにショッピングをすることが多いですが、歯科関連のイベントが開催されることもあるので、その場合は積極的に参加して新しい知識を取り入れるようにしています。治療の技術はどんどん進化するので、現状維持のスタンスを貫いていると患者さんに時代遅れの治療を提供することになりかねません。何事も新しい方法が良いとは限りませんが、新しい情報にふれることは怠らず、今後も生涯を通して自分の知識や技術をアップデートしていきたいと考えています。
今後クリニックをどのように成長させていきたいですか?

第一に、「来て良かった」と思っていただけるクリニックをめざしたいですし、メンテナンスを軸にできる限り長く関わらせてもらえるような歯科医師でありたいです。困った時は、「とりあえず元住歯科クリニックに行けばなんとかしてもらえるだろう」というイメージを持っていただければ幸せです。設備面については、マイクロスコープや歯科用CTなど、より良い診療のために導入したいものがたくさんあります。今後は矯正やインプラントを専門の歯科医師との連携も強化して、患者さんのどんなニーズにも応えられる環境を整えたいですね。
最後に、地域の皆さんにメッセージをお願いします。
当院は、1997年開業の長い歴史の中で、常に新しいことにチャレンジし続けてきたクリニックです。僕がすべての患者さんのお口の中を診させていただきます。特に義歯などの補綴物を作ることについては多くの経験を積んできましたし、口腔外科で外傷治療も数多く担当してきました。ご安心いただける水準以上の医療をご提供するために尽力いたしますので、ご来院お待ちしています。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/44万円~
インプラント治療/35万円~(メタルボンドをかぶせた場合、1歯につき)※治療内容・かぶせ物の種類により金額は異なります。
セラミック/インレー:5万5000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。