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瀬戸 富雄 院長の独自取材記事

瀬戸歯科医院

(福岡市早良区/西新駅)

最終更新日:2024/04/04

瀬戸富雄院長 瀬戸歯科医院 main

西新駅から徒歩5分の場所にある「瀬戸歯科医院」は、2008年に瀬戸富雄院長が開業し、地域住民の口腔内の健康に寄り添い続けてきた。瀬戸院長は、歯科口腔外科の分野で数多くの経験を積み、患者の全身の健康を見据えた口腔内のトータルケアを重視。歯周病の予防にも注力し、歯ブラシの使い方や噛み方など、基礎的な予防方法を患者に伝えている。また、患者の歯科に対する恐怖を和らげ、定期的に通院してもらうための工夫にも余念がない。「患者さんにリラックスしてもらえるよう、私自身も気負いすぎないようにしています」と言うとおり、どことなく温かな語り口調と柔和な表情が印象的な瀬戸院長に、治療方針や今後の目標などについて聞いた。

(取材日2024年2月27日)

全身の健康を見据えた、口腔内のトータルケアを実践

先生は、口腔内のトータルケアを重視されているそうですね。

瀬戸富雄院長 瀬戸歯科医院1

ええ。当院では、歯の健康は「全身の健康の入り口」と考えています。例えば歯周病を放置して血液に歯周病菌が入ると、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まるとされています。また、私が大学病院にいた頃には、腎臓透析中の患者さんが顎に炎症を起こし、その膿が胸郭まで広がってしまうということも。こうした症例を数多く診てきたからこそ、全身の健康を見据えた口腔内全体のトータルケアをめざしてきました。具体的には、歯の治療だけでなく噛み合わせを重視しています。もし虫歯のみを治療しても、噛み合わせが悪ければ再発したり、歯周病を引き起こしたりと、抜歯のリスクを高めてしまうからです。たとえ抜歯となった場合であっても、入れ歯やインプラントを入れて終わりではなく、きちんと噛めることが大切。お口は命をつなぐために必要な食事をつかさどる器官ですから、歯を失わないことと同様に「噛めること」が全身の健康において非常に重要なのです。

ほかにも、特に力を入れている治療はありますか?

親知らずの抜歯ですね。なぜなら、親知らずを放置しておくと虫歯や歯周病のリスクを高めることがあるからです。特に歯周病は全身の健康にも影響を与えかねませんから、早めのケアが必要と考えています。また、親知らずが横向きであったり、埋まった状態であったりすると、周りの歯にも負担を与える可能性があります。この場合も、健全な歯を失ってしまわないよう早めに親知らずの抜歯が必要でしょう。また、抜歯を行うと腫れや痛みが数日間発生するので、お仕事やご結婚、ご出産など大事なライフイベントに影響がないよう、十分に相談してから施術していますのでご安心ください。

先生は歯科受診への恐怖心を減らすため、治療時の痛みの軽減にも努めているとか。

瀬戸富雄院長 瀬戸歯科医院2

当院では緊張や恐怖を少しでも減らすため、希望される方に笑気吸入鎮静法をお勧めしています。痛みに敏感な患者さんも多いので、我慢せず、何かあればすぐおっしゃっていただきたいですね。歯科は痛くて怖い場所と思われている方も多いので、無理をさせないことが何より大切です。もし歯科医院が嫌な場所になってしまったら、歯科医院から足が遠のき、症状を悪化させてしまうかもしれません。ですので、まずは私やスタッフ、当院での治療に慣れていただいて、お互いに信頼関係を築いていけたらうれしいですね。院内のつくりも、私が好きな喫茶店の雰囲気を意識しているので、リラックスできるのではないかと思っています。これからも、自然体で楽に過ごしていただけるような雰囲気にしていきたいです。

歯周病予防には、セルフケアと歯科医院でのケアが重要

患者さんの主訴の中で、特に気になるものはありますか?

瀬戸富雄院長 瀬戸歯科医院3

やはり歯周病に関するご相談ですね。以前から歯周病の治療や予防には注力してきましたが、患者さんの中には「40歳以上がなる病気」という間違った認識をされている方もいて、とても心配です。歯周病は、年齢に関係なく誰でも発症する可能性があります。初期の段階ではほぼ症状がなく、歯茎の腫れや出血などの自覚症状が出てからではかなり進行している段階と言えます。人にはそれぞれ歯磨きしにくい部分があると思いますが、歯周病菌はセルフケアではカバーしきれない部分に発生しやすいです。予防のためには、若いうちからセルフケアと歯科医院での定期検診、この2つを組み合わせて歯を守っていくことが重要になってきます。

基礎的な予防の部分に力を入れている印象ですが、ほかにどんな働きかけをされていますか?

私は、1ヵ月に1回程度は歯科医院で専門的ケアをする必要があると考えています。「そんなに頻繁に?」と思われるかもしれませんが、1ヵ月たつと口の中に汚れや歯石がついて着色も出てきます。歯科医師の私でも、そのペースでチェックしないとすぐに汚れがたまるくらいです。ですので、患者さんにも、なぜそのペースで来院が必要なのかしっかりと説明いたします。メンテナンスで行うのは、口腔内の汚れの清掃や、歯肉マッサージなどです。正しい歯磨きの方法って、簡単なようで難しいんですよ。自分だけで継続しているとつい雑になってしまうこともあるので、当院で繰り返しお伝えして、癖や習慣を変えていきたいですね。

先生のご経歴やご専門、開業経緯などについて教えてください。

瀬戸富雄院長 瀬戸歯科医院4

私は大学卒業後、大学院で歯科口腔外科について深く学びました。その後、九州歯科大学や福岡大学の歯科口腔外科などで勤務しましたが、科全体で午前中だけで数百人を診るような多忙な環境でした。ここでの経験は、今の私にとって大きな財産です。歯科口腔外科は、がんも扱うため内科分野の医療などとも近しく、患者さんの命に関わる分野ともいえます。そのため、口腔内の表面上の病気だけでなく、その先に潜む病気まで診ながら患者さんの全身管理をすることが大切なのです。実際、当院でもこの経験を生かし、三次医療機関との迅速な連携に努めています。ちなみに福岡市内に開業したのは、私が熊本県人吉市の出身で、同じ九州にあるこの地になじみが持てたのが理由です。患者さんの世代層としては30~40代の主婦の方が多いですね。私の専門が歯科口腔外科ということもあり、抜歯を希望される方や、虫歯や歯周病など一般的な歯科治療に来られる方も多いです。

チーム医療をモットーに、負担の少ない治療を

患者さんと接する際に、大切にしていることを教えてください。

瀬戸富雄院長 瀬戸歯科医院5

極力ストレスの少ない治療を心がけています。患者さんによって恐怖や不安の対象は異なり、機械の音が怖い、口を触られるのが嫌など、その内容はさまざまです。まずはその方にとって何が嫌なのかを把握し、スタッフ一同、丁寧なコミュニケーションで不安を取り除きながら、それでも怖い場合には笑気麻酔を使うなどして患者さんの負担が少なくなるよう努めています。患者さんの負担を減らすという点では、私自身が正しい診断を行うこと、つまり診察力を高めていくことも大切です。自分の経験と知識を照らし合わせ、「こういう症状ならこのケースだ」と判断し、一人ひとりに適した治療法を選択できるよう絶えず追求し続けています。

院名の冠に「チーム」という言葉がついていますね。

院名である「瀬戸歯科医院」に、「チームSETOデンタル」という冠をつけています。歯科医院を経営していると、すべての場面でチームの大切さを感じます。例えば、歯科衛生士の存在。患者さんの中には、治療中の緊張などによって歯科医師の言葉を聞き逃してしまう方も多いと思うんです。そんなとき、歯科衛生士が架け橋になって伝えてくれると、患者さんも安心して聞いてくださるのかなと思います。そしてもちろん、患者さんもチームの一員です。私たちが伝えたことをご自宅で実践していただけるかどうかは患者さん次第ですからね。チームの全員が信頼し合って、みんなで口腔内の健康に取り組んでいこうという姿勢でやっています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

瀬戸富雄院長 瀬戸歯科医院6

歯科医院で口の中を診てもらうことは大切なことです。「自分は虫歯もないし歯周病でもない」と思っている方でも、私たち歯科医師から見るとそうではない場合も多くあります。歯周病をはじめ、痛みが出てからでは症状が進行してしまっていることがほとんどです。日頃のメンテナンスを通して、危険なフェーズに入る前に治療が行えるよう地域の皆さんの意識改革にも取り組んでいけたらと思います。当院は、患者さんと歯科医師が対等の立場でチームとなって治療に取り組んでいます。私自身はご覧のとおり自然体ですので、もし、何かありましたら気軽にお話しください。これからも、気負いすぎず自然体で患者さんの健康に寄り添っていきたいです。

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