吉田 健二 院長の独自取材記事
吉田歯科医院
(大阪市東成区/今里駅)
最終更新日:2023/12/06
今里駅8番出口から徒歩1分、スーパーの入ったビルの2階、今里クリニックプラザ内にある「吉田歯科医院」。歯を残すことをモットーに、幅広い歯科治療に対応するのは吉田健二院長。根管治療の際はラバーダム防湿を用いて口腔内を無菌に近い状態にし、歯科用マイクロスコープも導入するなど精密な治療に取り組んでいる。「どうせやるなら楽しく」と、親子が一緒に取り組む虫歯予防にも積極的。そんな吉田院長に、治療方針や今後取り組んでいきたいことなどを聞いた。
(取材日2021年1月18日/情報更新日2021年1月25日)
質の高い根管治療や歯を抜かない小児矯正に注力
今里で開業されたのはなぜですか?
今里は大阪市内でも人口密度が高いエリアで、年配の方やお子さんもたくさん住んでいます。この近辺は住宅街ですが、下町の風情がある土地柄に魅力を感じて、開業の地に選びました。当院には、幅広い年齢層の方がかかりつけにしてくださっています。歯科衛生士など女性スタッフも多く在籍しており、特に女性や親子連れの患者さんから親しみやすいと喜ばれています。
根管治療に力を入れているそうですね?
虫歯により根管が細菌感染してしまうと、腫れやひどい痛みが生じることがあります。最悪の場合、抜歯を余儀なくされることもあり、歯を守るためにも根管の汚染をきれいに除去するための根管治療が必要です。根管治療は高度な技術が求められる精密な治療であり、私は「Penn Endo Study Club in Japan」というスタディグループに所属し、先進かつ専門的な根管治療の技術が学べる教育機関である米国のペンシルバニア大学・歯内療法学科の治療プログラムを勉強してきました。歯科用CTを用いて適切に診断を行い、歯科用マイクロスコープを用いて肉眼では見えない細かい歯の根の治療を精密に行っています。また、唾液中の細菌による感染を防ぐため、ラバーダム防湿の使用を徹底しています。根管治療の成功率を上げるには、無菌状態をめざし治療を行うことが何よりも重要なんです。
小児矯正にも対応されていますね。
歯並びに問題があると、正常な顎の骨の成長を妨げ、口元や顔のゆがみの原因となるほか、発音、会話に影響が出ることもあります。従来の矯正は、第1小臼歯という奥歯を4本抜いて行っていましたが、その方法では前歯はきれいに並んでも奥歯がきちんと噛めないこともありました。また歯科医師として、「いらない歯は1本もない」という考えもあります。そこで当院では歯を抜かずに顎の成長を促進して歯並びを整えることをめざす歯列矯正を第一選択としてお勧めしています。長年の研究と技術により開発された術式により、苦痛を与えるヘッドギアなどは使わずに、適した歯並びに導いていきます。他にも白いブラケットを用いたワイヤー矯正など、当院ではさまざまな選択肢を用意していますので、費用が高くて矯正を諦めていた方も気軽にご相談ください。
歯周外科、インプラント治療から矯正まで幅広く診療
診療内容をお聞かせください。
さまざまな症例や患者さんのニーズに応えられるよう、インプラント治療や審美歯科、ワイヤー矯正など幅広い治療を行っています。インプラント治療では、上顎骨が少ない難症例にも対応するため、骨の厚みを確保するためのサイナスリフトや、骨の再生を促すためのGBR法といった手法も行っています。歯並びの治療に対しても、当院ではお子さんから成人まで、幅広い矯正に対応しています。歯列不正は見た目の問題だけでなく、お手入れがしづらいことから虫歯になりやすかったり、口元や顔のゆがみの原因になったりとさまざまなデメリットがあります。ですが矯正は保険が適用されないため、経済的な理由から治療を諦めている方も少なくないように感じます。できるだけ負担にならない費用設定を当院では心がけています。
歯周病治療にも力を入れておられますね?
歯周外科も得意な治療の一つで、通常のクリーニングでは除菌が難しい場合は、歯茎を切開して歯周ポケットの奥の歯石やプラークを徹底的に取り除くことをめざす外科手術を行うこともあります。さらに顎の骨や組織が溶かされている場合は再生療法を行い、予防への移行をめざします。お掃除で守っていける口腔環境が整えば、そこから先は歯科衛生士の出番となり、検診とメンテナンスで口腔内を健康に保っていきます。当院の歯科衛生士はみんな仕事熱心で、スタッフ同士のチームワークも良く、私も彼女たちに厚い信頼を寄せています。歯周病は生活習慣との関係が深く、自覚症状がほとんどないまま進行し、気づいた時には重症化していることも少なくないため、「歯ッピースマイル通信」という院内新聞を発行し、予防のための情報発信にも努めています。
子どもの治療で工夫されていることはありますか?
いきなり治療を始めるのではなく、まずは歯科衛生士と治療の練習をしてから私が診るシステムになっています。DVDを見てもらうなど工夫をしているので、お子さんが泣いて治療できないということはないですね。その上で、虫歯なども見落としのないようにきっちり診ます。初めての歯が生えた7ヵ月頃、まだ虫歯菌がお口の中にない段階で歯科医院に連れて来ていただき、歯科医師や歯ブラシに慣れさせることができると、お母さんにとっても後がすごく楽になると思いますよ。また、歯磨きが苦手なお子さんにもデンタルフロスを使ってみたり、フッ素を塗布したり、できることはたくさんあります。私の妻も歯科医師として勤務しており、スタッフのほとんどが子どもを持つお母さんなので、お子さんの歯に関する悩みや予防指導でアドバイスできることは多いと思います。
診療スタンスをお聞かせください。
治療計画を立てる際は、患者さんにしっかりと説明し、納得していただいた上で治療を行います。どうしても必要があると思われる場合は、歯科医師の立場から「できれば、こうしたほうがいいですよ」といったアドバイスをしたり、よりこだわった治療をお望みの場合は自費治療で対応したりしますが、患者さんから特に要望がない限りは保険診療を基本とし、高額な自費治療をこちらから勧めることはありません。当院はどこまでも患者さん主導で、患者さんの要望に沿って治療いたします。
常に笑顔と感謝の気持ちで診療に向き合う
歯科医院の理念が10項目あるそうですね。
「言葉にされない患者さまの気持ちを読み取る」「患者さまが喜んでいただけるのを、自分の喜びとする」「患者さまの満足のためには指示待ちではなくて、自ら動く」など、利益第一ではなく、あくまで患者さん第一で行動するという部分ですね。それを一番大切に考えています。そのほか、「常に笑顔」「常に感謝」などスタッフ一同、心を一つにして仕事に取り組んでいます。また、一般的に歯科の治療は怖いというイメージがあると思いますが、当院のスタッフは皆優しいので、来ていただければきっと安心して治療していただけると思います。
プライベートではどのように過ごされていますか?
普段は帰りが遅く、日曜日も勉強会に参加して、なかなか子どもと一緒に過ごす時間がないので、毎朝5時に起きて子どもに絵本を読んだり、勉強を見てあげたりしています。歯科診療は体力がないとできない仕事ですから、家から当院までの約4kmの距離を自転車で往復していて、筋力トレーニングも続けています。休日は、地域のテニスの会に顔を出すことがありますが、そこで歯の悩みを相談されることが多いですね。実際に診てもらっている先生じゃないからか、皆さん質問しやすいのでしょうが、本当は診療室でそれができたら理想的なんですけどね。毎日、野菜ジュースを飲み、甘いものは時間を決めて食べるとか、常に健康を意識しています。患者さんのためにも、家族のためにも、ずっと元気でいたいですね。
どのような歯科医院にしていきたいですか?
口腔外科で数多くの外科手術に携わった経験を生かし、院内には個室オペ室を設け、インプラント治療、歯根にできた嚢胞の切除、歯周外科処置骨造成などに対応しています。大きな手術が必要な場合は、森ノ宮病院や大阪歯科大学と連携して、専門性の高い治療を進めていきます。顎関節症の治療にも取り組んでいますし、得意とする親知らずの抜歯では、周りの歯を傷つけず、できるだけ体への負担が少ない治療を行っており、横向きに生えた難しい抜歯にも対応可能です。他院で断られてしまったケースでも、対応できることは多いと思いますのでご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正I期/3万8500円~、小児矯正II期/44万円~、成人矯正/42万円~、インプラント治療/32万円~、セラミック治療/3万8762円、歯周組織再生療法/2万2000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。