まず床矯正でスペースを確保
個々に合った方法を選択する歯列矯正
やまもと歯科
(堺市南区/栂・美木多駅)
最終更新日:2022/12/28
- 自由診療
歯並びを整え、機能性や審美性の向上を図る歯列矯正。子どもから大人まで広く受けることができるが、「特に子どもの頃から行う小児矯正では、まず床矯正で歯の生えるスペースをつくっていくので、その後の矯正方法の選択もしやすく、結果として期間も短くて済みます」と語るのは、幅広い歯科治療を行いながら矯正にも力を入れている「やまもと歯科」の山本哲也院長。同院ではすべての年代の矯正に注力しており、受けた人に「矯正して良かった」と満足してもらえるよう、矯正技術のアップデートに努めている。そんな山本院長に、歯列矯正の現状や、矯正に適した年齢についてわかりやすく解説してもらった。
(取材日2022年12月13日)
目次
顎を広げて歯の生えるスペースをつくる床矯正。土台を整えてから適した矯正方法で美しい歯列をめざす
- Q矯正をするメリットを教えてください。
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A
見た目の印象が変わるなど審美的なメリットが大きいですね。また、不正咬合が解消されると歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病の予防にもつながります。長い目で見ると、顎関節症リスクの低減も期待できると思います。この地域は親御さんの歯科への意識が高く、お子さんの歯の矯正に積極的な方が多いですね。まだ幼い時期から「歯がゆがんで生えていませんか?」「矯正を受けたほうがいいですか?」とよく相談を受けます。近年はお子さんの矯正をきっかけに「実は私も長年悩んでいた」と、矯正に興味を示す親御さんも増えています。新型コロナウイルス感染症の流行以降、マスク着用が習慣化し、矯正に取り組みやすくなっているように思います。
- Qこちらで受けられる矯正について教えてください。
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A
床矯正、ブラケット矯正(ワイヤー矯正)、マウスピース型装置を用いた矯正に対応しています。床矯正は取り外しできる装置で顎を広げ、歯が並ぶスペースをつくる矯正で、骨格が成長途中の小児に多く用いられます。当院の小児矯正は、まず床矯正で歯が生えるスペースを確保し、その後ブラケット矯正、マウスピース型装置を用いた矯正を選択していきますが、床矯正で完了するというケースもなくはありません。ブラケット矯正は歯にワイヤーを取りつけるため、自分でつけ外しする必要がない分、計画に沿ったスムーズな矯正が期待できます。一方、マウスピース型装置を用いた矯正は透明な装置で、見た目にもわかりにくいというのが大きな特徴です。
- Q矯正に適した年齢、適さない年齢はありますか?
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A
基本的には矯正に年齢は関係ありません。けれど3歳ぐらいでは、まだ矯正装置をつける意味も理解しづらいので、スタートは小学1年生ぐらいでよいと思います。小児矯正のメリットとしては、早い時期に始めることで、将来大がかりな矯正をするリスクが低くなることが挙げられます。矯正期間でいうと、例えば受け口の矯正は、小学生と大人でかかる期間が異なり、小児のほうが短く済みます。いずれにしても、どの年代にも共通しているのは、不正咬合の改善は虫歯や歯周病の予防につながり、自分の歯を守るベースをつくることにもつなげられるという点です。
- Q矯正の流れについて教えてください。
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A
最初に検査をします。セファログラムという矯正専用のエックス線撮影装置で、顔と口中の写真を撮り、型採りやスキャナーを使って模型を作製します。ここまででだいたい2回ほど来院していただいて、3回目の診察で矯正計画を立て、選択肢を提示して選んでいただくという流れです。
- Q矯正において、先生が大切にされていることは?
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A
歯列矯正は期間が長くなりますから、患者さんとの信頼関係が大事です。せっかく「矯正しよう」と一歩踏み出していただいたわけですから、最後までモチベーションを高く維持してもえるように、工夫もしています。矯正は受診する度に変化が目に見えてはっきりわかるというものではありませんが、少しでも変化が確認できたら、その都度お伝えしています。特に奥歯は自分では見えませんから、こういう声かけが大事だと思っています。歯の動き具合によって、矯正期間のおおまかな予想もつきますので、「あと2、3ヵ月ぐらいです」とお知らせすることもあります。スタッフと連携して、チームプレーで患者さんを支えるように努力しています。
自由診療費用の目安
自由診療とは床矯正/5〜15万円、ブラケット矯正(上下)/30万円、マウスピース型装置を用いた矯正/60万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。