セルフケアとプロケアの両立を
長く天然歯を保つための歯周病治療
木村歯科医院
(柏市/南柏駅)
最終更新日:2026/07/08
- 保険診療
歯を失う原因で最も多い歯周病は、予備軍も含めると日本の成人の約8割が罹患しているといわれている。「静かなる病」とも呼ばれ、初期は自覚症状がないことがほとんど。歯茎の腫れや出血、歯のぐらつきといった症状が現れたときには、中等度から重症に進行しており、抜歯せざるを得ない状態になっていることもある。歯周病の予防にあたり有用なアプローチは「毎日の歯磨きと、プロによる定期的なチェックを受けること」と話すのは、「木村歯科医院」の木村智院長。高齢層が多い地域で、患者の天然歯を守り、いつまでも食事を楽しんでほしいとう想いで診療にあたっている。そんな木村院長に、歯周病の治療やセルフケア、歯科医院で定期的に受けるメンテナンスの大切さについて話をじっくりと聞いた。
(取材日2026年6月24日)
目次
セルフケアだけでは限界も。トラブルの原因除去を図る歯科医院での予防歯科は歯周病を防ぐための第一歩
- Q歯周病におけるセルフケアの大切さを教えてください。
-
A
▲毎日のセルフケアと定期的なプロケアの両立が大切と話す院長
歯の面は360度に汚れが溜まるので、汚れが残りやすい部分だけ歯磨きをすればいいという感覚では必ず磨き残しが出てきてしまいます。一本一本、360度にブラシの毛先を当てて磨くこと。そして歯ブラシだけでなく、歯と歯の間を清掃するための適切な補助用具を使っていただくことが大切です。一方、忙しい生活の中でこれらを実践するのは限界がありますから、定期的に歯科医院でのチェックをすることで、悪化しそうな部分に前もって気づき、対応することができます。正しいセルフケアと定期的なプロによるケアを両立させることが、有用な予防策と言えるでしょう。すでに歯周病になられている方は、専門的な治療を受ける必要があります。
- Q具体的な歯周病治療と期間についても教えてください。
-
A
▲待合室で歯の様子を自身でも見れる
進行の程度によって異なりますが、歯周ポケットが6ミリ以上の方は深部の洗浄を行います。痛みを伴う処置なので、患者さんには現状やなぜこの治療が必要であるのかをしっかりとご説明します。めざしたい治療のゴールは、歯周ポケットが3ミリ以内となること。1回の治療後に歯茎の治癒を待つ時間を設けるので、2週間または1ヵ月に1回の頻度で来院いただき、治療を終えるまでの期間は早くて2ヵ月から半年以上かかるケースもあります。
- Q貴院では歯科衛生士の担当制を採用されていますね。
-
A
▲一人ひとりと向き合える半個室のユニット
はい。歯科衛生士が変わると、患者さんのお口の中の状態は、その歯科衛生士にとって初見となります。汚れのつき方やどれだけ歯磨きできているのかといった確認から始めることになり、通院してくださっている患者さんに「あれ?」と思わせてしまうこともあるでしょう。ですが、スタート時点から同じ歯科衛生士が一貫して患者さんの治療やメンテナンスを担当することで、状態を把握した上で進められることはもちろん、歯磨きが苦手な部分について重点的に気をつけてチェックするといった対応ができ、予防効果の向上も期待できると考えています。
- Q歯周病は全身疾患との関連性も高いとか。
-
A
▲症状に合わせた機器も取りそろえる
特に糖尿病の方は、歯周病にかかりやすく、進行しやすいという傾向があります。お互いに悪い影響を及ぼす恐れがあり、糖尿病によって細菌感染しやすくなり、歯周病を悪化させるだけでなく、歯周病によって誘導された物質がインスリンの働きを妨げ、血糖のコントロールが悪くなることで糖尿病を悪化させるということもわかっており、治療時は注意が必要です。当院では初診時には服用中のお薬や既往歴を確認するほか、都度HbA1cの数値をお聞きするようにして、血糖コントロール状態の確認を欠かしません。
- Q予防歯科の重要性や歯科医院に通う大切さを教えてください。
-
A
▲定期的に通いやすい清潔な院内
虫歯や歯周病といったお口の中のトラブルは、外傷以外のほとんどが細菌感染によって引き起こされます。細菌感染によるトラブルが起こる前に気づき、改善させることが予防歯科の意味だと考えています。一人ひとりに磨き方の癖もありセルフケアだけでは限界がありますし、常に自分のお口の中に意識を向けている方は少ないはずです。歯周病の怖さは、自覚症状がないこと。症状が現れる前に対応できるよう、定期的に歯科医院に通うことが大切です。ブラッシング指導を受けて、ご自身でポイントを押さえて磨くことができるようになれば、結果的にコストや時間の削減にもつながりますから、ぜひ一度歯科医院を訪ねてみてください。

