子どもの歯並び、噛み合わせの矯正
矯正専門の歯科医師が解説
オータワ歯科クリニック
(横浜市鶴見区/鶴見駅)
最終更新日:2023/04/14


- 自由診療
現在は歯並びに問題のある子どもが増えていると言われている。原因は、やわらかい加工食品の多い食生活などの影響で、顎の成長に影響を及ぼしている。鶴見駅近くの「オータワ歯科クリニック」は、「子育てを応援するかかりつけ医」がモットーで、保育士の資格を持つスタッフも在籍して親子で受診しやすい歯科医院だ。小児矯正に力を入れ、矯正専門の歯科医師が3人在籍して、一人ひとりの子どもに応じた、適切な矯正を提供している。そこで、同院の矯正歯科医師、那須麻由香先生に小児矯正について取材した。日本大学松戸歯学部と矯正専門医院で矯正を学んだ那須先生。自らも子育て中で、子どもの成長を応援し、保護者の気持ちに寄り添う診療を心がける。子どもの歯並びが気になる保護者にぜひ読んでほしい内容だ。
(取材日2023年3月22日)
目次
性格や生活習慣に合わせた選択をし、子どもの健康と心を育てる矯正の取り組みを
- Q子どものうちに矯正を始めるとどんなメリットがありますか?
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A
▲子どもの矯正の重要性について話す那須先生
成長期である小学生低学年に開始することが重要です。将来の矯正をする時に、重症の症状を緩和した状態から開始できたり、大人の歯を抜かなくてよくなったりします。子どもの矯正では、顎の成長を利用して、今、成長の足りない部分を補い正常に近づける施術をします。大人の矯正に比べるとリバウンドしづらく、長い目で見れば期間や費用の軽減につながる場合もあります。特に、小学生で下の前歯が上の前歯より前に出ている受け口は、放置すると悪化し、手術が必要になったりする場合があります。前歯のほうが気になる場合も、将来の矯正に備えて顎の成長を助ける施術を始めておくことが大切です。
- Q何歳くらいから矯正を考えたほうが良いでしょうか?
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A
▲矯正の流れについて、しっかり説明して進行する
小学校1、2年生の頃です。特に要注意なのは、下の前歯が上の前歯より前に出ている受け口のお子さんで、早めの対応がお勧めです。ただし、矯正は毎日続けないと効果が出ないので、お子さん本人が毎日取り組めるまでに心が成長していることが重要です。前歯のガタガタがある場合は、7、8歳頃の大人の前歯と大人の奥歯が生えた頃が良いとされています。 高学年になると生え替わりが進み、小児矯正は効果が期待しにくくなるので早めの開始が必要です。3歳頃からかかりつけ歯科を持って、定期的なチェックが必要です。気になることがあれば、担当の歯科医師にご相談ください。矯正にベストな時期を担当医や医院からもお声がけします。
- Qどのような種類の矯正がありますか?
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A
▲年齢に合わせて矯正の装置を使い分ける
代表的なものに4種あります。まず、マルチブラケットといわれるハリガネの矯正、入れ歯のような装置で顎の成長を助ける床矯正、顎の骨の形に異常がある場合に使う装置(フェイスマスク)、そして、子ども用の透明なマウスピース型装置です。その中で私のお勧めはマウスピース型装置です。理由は小児矯正の場合、痛みがあったり取り外しが面倒になったりして本人のやる気が出なかったり、装置が壊れたり失くなったりすることが起こりがちです。マウスピース型装置の場合は、次の装置が手元にあり、たとえ失くしても矯正を継続することが可能です。また、水泳やダンスなど激しい運動をしている場合も、運動中も使えるマウスピース装置が有利です。
- Q期間についても気になります。
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A
▲期間目安についても詳しく伝えていく
2年程度の方が多いです。お口の状態や装置によって矯正期間や費用の総額は変わります。それぞれ使用する装置の契約料金と、毎回の通院での調整費用が必要になります。複数の装置を使用する場合も追加費用はございません。施術が始まると1~2ヵ月に1度来院していただき、歯の状態を見ながら装置を調整していきます。矯正期間は患者さんの顔立ちなどによって変わります。通常1年半から2年ぐらいで、難しい方では4年くらいかかる方もいらっしゃいます。また、矯正後は歯並びを固定するために装置を使います。固定する期間も個人差があり、約3〜6ヵ月に1度の通院で、1〜2年が目安です。
- Q子どもが矯正を続けられるか心配です。
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A
▲些細なことでも、相談することが大切
お子さんに寄り添った矯正を心がけておりますので、ご安心ください。保護者さまでそういったことがご心配の方は多いと思います。当院ではお子さん一人ひとりの性格や生活環境に配慮して、お子さんやご家族の生活スタイルに合わせた開始時期や、使用する装置のご提案を心がけています。何よりも大切なのは、お子さん本人の「治したい」という気持ちです。お子さんは自分がやりたいと思うものには頑張ってくれますが、保護者や医師などから強制された、勝手に決められたと思ったりすると協力してくれません。お子さんが楽しんで自ら矯正に取り組み、続けていけること、ご家族も現実的にサポートできることを大切にし、応援してまいります。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児用カスタムメイドマウスピース型装置を使った矯正/装置代50万円、ワイヤー矯正・床矯正ともに/装置代35万円、そのほか通院ごとに調整料5000円