中山 貴博 院長の独自取材記事
なかやま歯科医院
(松戸市/五香駅)
最終更新日:2024/08/09

「なかやま歯科医院」の中山貴博院長の経歴は少し変わっている。初めから歯科医師だったわけではなく、歯科技工士から歯科医師の道をめざしたのだ。その経験を生かし、フィット感や耐久性に優れた義歯・入れ歯の提供に努めている。歯科用CT・拡大鏡・口腔内カメラ・マイクロスコープを備え、チーム医療に取り組む同院。矯正にも力を入れ、ワイヤー矯正に対応。マウスピース型装置を用いた矯正を希望の場合は分院に紹介しており、患者の症状に合わせて矯正法を提案している。開業から15年以上がたち、時代に合わせて診療内容の幅を広げてきた同院だが、中山院長は「歯科医療に向き合う姿勢は変わりません」と穏やかに話す。同院の特徴や診療ポリシーについて院長に聞いた。
(取材日2023年7月12日)
歯科医療に多角的に携わり、その経験を生かして開業
先生は歯科医師になる前は歯科技工士でいらしたそうですね。

私はもともと東京歯科大学千葉病院に勤める歯科技工士でした。歯科技工士になろうと思ったのは、そのような手先を動かして物を作ることが好きだったんでしょうね。小さい頃から手先が器用で、粘土で遊ぶのが好きな子どもでした。そして、歯科技工士という職業があることを知り、歯科技工士になりました。そうして歯科医療に携わるうちに「直接自分で治療を行い、患者さんに直接喜んでもらえる。そんな歯科医師になりたい」と思うようになったのです。また周りには、患者さんから慕われている、見本となるような歯科医師がいらっしゃったので、自然とその方のような歯科医師をめざすようになりました。
なぜこの地で開業したのですか?
私の友人がこちらの物件の大家さんと知り合いで、実は大学を卒業する時から「ここへ来ないか」という話が出ていたんです。実際には大学卒業後、慶應義塾大学病院口腔外科、品川の坂本歯科医院、日本橋の東京八重洲デンタルクリニック、西船橋のすざき歯科クリニックでの勤務を経てから開業となりました。これは開業を前提として逆算して考えた時に「他院での経験を積んだほうがいいだろう」と思っての選択でした。慶應義塾大学病院の口腔外科では、がんも扱った経験から診る目を養い、今でも少しでも不審に思ったら大規模病院にご紹介するようにしています。東京八重洲デンタルクリニックは自由診療がメインだったので、ここでセラミック治療の経験を数多く積みました。西船橋のすざき歯科クリニックは1日の患者数がとても多かったので、幅広い症例に携わることができました。これらの経験を、開業後の診療に生かしています。
明るく清潔感のあるクリニックですね。

まるで家にいるような安心感をめざし、内装は木のぬくもりを生かしながら淡い色使いでまとめました。院内アロマも取り入れています。アロマにはリラックス効果があるといわれているので、少しでも患者さんにとって快適な空間になればうれしいですね。受付は建物の1階にあり、診療はパーティションで区切られたユニットの並ぶ1階と、しっかりと区切られた半個室が用意された2階で行っています。2階の各部屋はそれぞれのテーマカラーに塗られていてカラフルで楽しいですよ。治療器具の滅菌やディスポーザブルの活用など、衛生管理も徹底しています。
充実の設備と体制で幅広い悩みに応える
どのような設備を導入されているのでしょうか?

歯科用CT・拡大鏡・口腔内カメラ・マイクロスコープを備え、精密な治療を心がけています。マイクロスコープは拡大鏡では難しい部分まで鮮明に確認しやすく、根管治療に役立てています。近くに分院があるのですが、設備や治療内容によって患者さんが行き来されることもありますね。
根管治療や矯正のほかに、力を入れている治療はありますか?
得意分野である義歯治療では、ヨーロッパの入れ歯のシステムを取り入れています。これは精密な入れ歯なのですが、従来の入れ歯とは型採りの方法など作り方がまったく異なり、より良いフィット感と噛み心地が期待できるところが特徴です。噛み合わせも重視したこの技法ならば、歯科技工士だった経験も存分に生かせると思っています。また、セラミックを使用した治療にも力を入れています。セラミックの良さは、メタルフリーで審美性に優れている点。金属を使用していませんので金属アレルギーの心配はありません。当院で取り扱っている日本製のセラミックは、従来のものと比べて強度や弾力性にも優れています。そのほか、通院困難な方や高齢な方のお役に立てるよう、訪問診療や歯科検診にも積極的に取り組んでいます。
歯周病の患者さんも多いそうですね。

歯周病の場合、症状に気がつかない方も多いんです。歯茎から血が出ても、しばらくして治まると「良くなった」と思われる方がいらっしゃいます。ですがこの場合、歯ブラシが歯茎にあたらなくなっただけかもしれません。「歯茎の腫れが引いたから大丈夫」と思われる方も多いのですが、歯茎が腫れるには原因があるんです。その原因を除去しない限りは、再発の可能性がつきまといます。これらを放置すると、歯がぐらついたり腫れが1週間止まらなかったりと、さらに悪化する危険性があります。そうなると症状は進行し、治療は大がかりになってしまうんです。そしてまたある程度治療が進むと、クリニックから足が遠のいてしまう。この悪循環が、歯周病の患者さんが多い原因だと思っています。
診療の幅を広げながら、目の前の患者に日々向き合う
どのような時に受診すれば良いのでしょうか?

歯を磨いていて血が止まらないのはおかしなことなので、早めにいらしてください。出血の原因は歯周病とは限りません。もし親知らずが腫れているならば、そこを解決させる必要がありますし、それ以外にもさまざまな原因が考えられます。出血の原因をはっきりさせるためにも、早めに検査を受けましょう。原因が歯周病だった場合、家族間でうつりやすいので要注意です。ご家族全員が歯周病だと歯周病特有の臭いに気がつかなかったり、気がついていても「家族もこんな程度の臭いだったから」と軽く考えてしまうという悪い連鎖が生まれやすいんですね。歯周病は、高血圧・脳梗塞・心筋梗塞などの全身疾患の悪化にもつながる恐れがあります。特に50代以上の方は定期的なメンテナンスを心がけてください。
診療ポリシーをお聞かせください。
当院はチーム医療を掲げ、矯正専門の非常勤の歯科医師ともども一丸となって、患者さんの口腔内の悩みに向き合っています。月に2回ほど勉強会も兼ねた院内ミーティングを行い、地域で愛されるクリニックづくりを実現するためにどうしたらいいのか話し合ってます。新人スタッフには先輩が丁寧に指導し、練習をしながらともに経験値を高めていますよ。誕生日会を開いたり、季節のイベントを皆で楽しんだりと、院内コミュニケーションは良好です。当院には長く通ってくださる患者さん、100歳を超える高齢の患者さんもいらっしゃいます。開業から15年以上がたち、時代の流れに合わせて診療の幅を少しずつ広げてきましたが、患者さんに向き合う姿勢は変わりません。これからもチームで協力し合って良い治療を提供していきたいですね。
最後に、読者にメッセージをお願いします。

メンテナンスの頻度は人によってかなり変わってきます。3ヵ月に1回ぐらい必要な方もいれば1年に1回でも十分な方もいます。お子さんに関しては予防・殺菌がメンテナンスの中心となりますが、虫歯を防ぐためにも6歳以上で歯並びに不安がある方は早いうちにご相談ください。当院はワイヤー矯正に対応しておりますが、マウスピース型装置を用いた矯正をご希望の場合は分院に紹介し、患者さんの症状に合った矯正法をご提案しています。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人矯正/90万円~、小児矯正/50万円~、シリコン製入れ歯/35万円~、インプラント治療/49万円~、ジルコニアセラミックス(前歯) /9万9000円~
※症例によって費用が異なる場合がございますので、詳細はクリニックにお問い合わせください。