歯科技工士との連携を強化し
精密な入れ歯治療の提供へ
ひまわり歯科
(相模原市中央区/相模原駅)
最終更新日:2025/10/01


- 保険診療
- 自由診療
虫歯や歯周病などで歯を失った場合の補完方法として、入れ歯は選択肢の一つとして挙げられ、超高齢社会の中でニーズはますます高まっている。そんな中、相模原「ひまわり歯科」で院長を務める舘信昭先生は、大学の医局などで長年にわたり高齢者の歯科治療の臨床を重ねてきた。歯が大幅に欠損した患者と向き合ってきた経験を生かし、入れ歯の専門性を高め、患者ごとに適した入れ歯の提案・提供に努めている。同院で特徴的なのが、歯科技工士が診療に参加するチーム医療を行っていること。歯科技工士が患者の口腔内の状態を直接観察し、歯科医師と歯科技工士の多角的な視点からアプローチすることで、より精密な入れ歯製作が可能となる。「口腔機能を回復させることが目標です」と語る舘院長に、入れ歯治療について教えてもらった。
(取材日2025年9月11日)
目次
歯科技工士が診療に立ち会い、患者の口腔内を直接観察。噛み合わせや顎の動きまで考慮した入れ歯製作を実践
- Qこちらでは入れ歯治療に注力されていると伺いました。
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A
▲入れ歯専門の診療枠を設ける
高齢社会に先立ち、私は大学時代から、高齢者の歯科治療の重要性を感じていました。食べることの満足感、味わう楽しみは健康管理だけでなく、心を豊かにし前向きに生きることにつながるからです。そのため卒業後は東京医科歯科大学で、全身管理を含めた高齢者の歯科治療を専門的に勉強。高齢者は歯の大多数を消失しているケースがあるので、入れ歯治療の症例を多く手がけました。単に歯の型採りができれば良いというものではなく、噛み合わせや口周りの筋肉の構造など多角的な知識が必要なため、難しい領域でしたがやりがいも大きかったです。私の強みとする入れ歯治療を多くの患者さんにご提供したいと考え、専門の診療枠も設けています。
- Q自由診療の入れ歯治療で歯科技工士が立ち会うそうですね。
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A
▲歯科技工士との連携で精密な入れ歯づくりを行う
はい、歯科技工士がそこまで介入するのは、まれかもしれません。一般的なクリニックでは、歯科医師が入れ歯製作に必要なデータを取り、歯科技工所にいる歯科技工士に伝えます。ただし患者さんの口の中を見ないで、データをもとに「患者さんにピッタリの入れ歯」を製作するのは、歯科技工士の経験や勘に頼る部分も出てしまいます。一方当院では、歯科技工士が患者さんに直接主訴や要望などを伺いながら、噛み合わせや顎の動きまでも確認して、密着性の高い入れ歯をめざします。歯科医師が歯の型採りを行うと、歯科技工士がその場で型採りを適切に整えるなど、精度の高い入れ歯を作る上で両者のチーム医療は欠かせないのです。
- Q保険診療と自由診療の入れ歯はどのように選べば良いでしょうか?
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A
▲保険診療と自費診療、一人ひとりに合った治療を提供
保険診療は、歯並びや噛み合わせなどに大きな問題がなく、「今の入れ歯の状態が悪いので、もう少し良くしたい」といった方や、「費用を抑えたい」といった方に向いています。ただし、材料と方法は限られてしまいます。一方、自由診療は、複雑な歯並びをしている、噛み合わせが非常に悪いなどの理由で、入れ歯を作っても「痛くてつらい」など苦労してきた方に向いています。保険診療に比べて通院回数が多く、期間も長くかかりますが、材料と方法を選ぶこともできる、完全なオーダーメイドです。「食べる時に痛い」「発音がスムーズにできない」といった悩みを抱える方の、「噛む、飲み込む、話す」といった口腔の機能回復をゴールとしています。
- Q自由診療で行う治療の流れについて教えてください。
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A
▲丁寧な問診を行い、治療方針を決定する
まずは問診を丁寧に行い、患者さんの困り事や要望を聞き取ります。続いてお口の中を観察し、エックス線撮影などで検査をしてから簡単な型採りへ。それをもとに歯科技工士と打ち合わせをして、治療方針が決まったら精密な型採りに移ります。衰えてきた口の周りの筋肉の回復や、噛み合わせを治療するための「リハビリテーション用入れ歯」と、最終的な「ファイナル入れ歯」という2段階で製作することもあります。精密な型採り、完成した入れ歯の試し入れ、アフターフォローとしてどういった食事をどれくらいの量と時間で食べられているかなどを伺い、入れ歯の完成度を確認・調整する際など、最低3回は歯科技工士が来て直接確認します。
- Q他院で作った入れ歯の調整や相談もできますか?
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A
▲患者に寄り添う姿勢を大事にしたいと語る舘院長
入れ歯でお困りでしたら、他院で作った入れ歯の修理や調整も対応しています。また、月に2回ほど無料相談を受けつけているので、ご利用ください。歯科技工士や入れ歯専門のコーディネーターが対応して、疑問や不安にお応えします。多いご相談は、「これ以上は入れ歯の調整が難しいと言われ、どうしたら良いかわからない」といった内容です。それは、歯科医師や歯科技工士の技量に左右される部分も大きいのです。私は、「お悩みの解決をめざすことができますよ。一緒に頑張りましょう」と、メンタル面から寄り添う姿勢を大切にしています。同時に、治療期間や費用などのお話をして、先の見通しを立てて安心していただくように心がけています。
自由診療費用の目安
自由診療とは入れ歯:精密義歯(リハビリ治療なし)/61万円~88万円、精密義歯(リハビリ治療あり)/97万円~185万円