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奥田 信昭 院長の独自取材記事

奥田クリニック

(枚方市/枚方市駅)

最終更新日:2019/08/28

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京阪電車・枚方市駅から歩いて2分。繁華街を少し入った住宅地の中にある3階建ての「奥田クリニック」は、人工透析設備や透析室を備えた内科医院。循環器内科や腎臓内科の他、消化器内科・皮膚科・在宅医療まで幅広い医療を展開するとともに、透析患者の合併症予防や治療など、そのサポートに心血を注いでいる。「スタッフはみんなベテランです。私も透析室のベッドサイドを回り、毎日診察しています」と穏やかに話すのは、院長の奥田信昭先生。どうすれば患者が安心して診療を受けられるのか、より快適な環境をつくることができるのか、そんな思いを胸に診療を続ける奥田院長に、透析患者に対する思いや人生についての考え方など、じっくり語ってもらった。
(取材日2018年3月16日)

早期発見、早期治療が何より大切

こちらのクリニックを開業した理由を教えてください。

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私は循環器内科と腎臓内科が専門です。大学での研修医時代や勤務医時代に、循環器や腎臓の病気、人工透析などの治療を受けている方をたくさん診てきました。中でも透析患者さんが動脈硬化や心臓疾患、脚の閉鎖性動脈硬化症などの合併症にかかることが多く、日々のケアの必要性をいつも痛感していたのです。その管理をしっかりと行い、病気の早期発見やQOL(クオリティーオブライフ)の向上に寄与していきたいというのが開業した動機です。今は透析病院も珍しくありませんから、より良い治療を行っているところを患者さんが選べる時代です。当院にも遠方から通ってくださる方がいて、非常にありがたいと思っています。

腎臓内科とはどのような分野でしょう?

尿管や膀胱、前立腺に、がんや結石など物理的な障害ができた場合は泌尿器科になります。タンパク尿や尿潜血が出る、いわゆる腎炎のような場合は私たち腎臓内科の担当です。腎不全や透析に関しても、今は腎臓内科が一般的となっています。腎臓の病気は早期発見が一番重要で、検査でタンパク尿や尿潜血が出た場合は必ず腎臓内科へ行き、病気なのか、単なる疲れや体質のせいなのかを判断してもらうことです。腎炎の予防はなかなか難しく、むやみにタンパク食や塩分を制限をすればいいというものではありません。患者さんが独自に判断することはまず不可能ですから、まずはやはり専門とする医師の診療を受けることが重要だと思います。

他にはどのような診療を行っていますか?

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かかりつけの医者という役目もありますから、一般内科を含めて、初回はすべて私が窓口となって診察します。毎週火曜日には消化器専門の医師が来て消化器疾患の診察や内視鏡検査、エコー検査などを行い、透析患者さんに対しても甲状腺や心臓のエコー検査などを定期的に行っています。その先生がいる時間を利用して、私は訪問診療や往診に行くことができています。あと、腎臓は食べ物との関係が深く、特に透析治療を受けている方には食事制限や食事療法が必要な場合が多いですから、外来患者さんを含めて管理栄養士による食事指導を行うようにしています。

一生懸命に生きている人たちを全力で応援したい

こちらの人工透析の設備について教えてください。

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クリニックの2階と3階は透析室になっていて、ベッド25床に先進の透析器が25台。最大25人が同時に透析治療を行えるようにしています。透析というのは大量に水を使いますが、水道水は当然使えません。そこで、不純物を除去した「RO水(逆浸透膜ろ過水)」というきれいな水を精製する機器を導入しています。腎臓のかわりに血液をろ過するダイアライザーという装置も、一人ひとりの患者さんに合わせたものをデータと照合しながら用意します。また、各ベッドに1台ずつテレビを設置するなど、常に患者さんの目線に立ち、皆さまがなるべくストレスなく安心して快適に通っていただける環境をめざしています。

診療に対して心がけていることは何ですか?

透析の患者さんは一度通い始めたらずっと同じ顔ぶれで、それこそ一生のお付き合いとなりますから、患者さんとスタッフは本当に家族みたいなものです。うちでは夜遅くの透析やご自宅までの送迎、お弁当の無料提供などもさせていただいてますが、何より大切なのは、なるべくお話を聞くということです。透析の所要時間は3~4時間程度ですが、週に3回だと年間で157回、雨の日も風の日も、台風で電車が止まっても休むわけにはいかないのです。当然、機嫌のいい日も悪い日もありますから、それを私を含めてスタッフは心して受け入れ、寄り添ってあげることが一番大切だと考えています。昼間に仕事をして夜に透析なんて、普通は想像がつかないと思いますが、一生懸命に人生を送っていらっしゃるのをなんとか応援したいというのが私たち全員の思いです。

これまでに印象に残っていることがあれば教えてください。

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開業前からですが、自分の患者さんが入院すればお見舞いに行き、残念ながら亡くなられたときは、なるべくご葬儀に参列させてもらいます。そこでご家族の話をうかがうと、患者さんというのは、こちらが思っている以上に日々病院であったことをご家庭で話をしてくださっています。「スタッフの誰々さん、看護師の誰々さんには生前いつもお世話になっていました」と。それを知って、ものすごく感動しました。透析の患者さんを、私たちは本当に最後の最後まで看ることになります。糖尿病が悪化して足を切断したり、がんで苦しんだり、本当にボロボロになりながらも透析だけは欠かさない。少しでもその苦しみを取り除きたいと、看護師たちも一生懸命に話しかけたり背中をさすったり、そんなクリニックを続けていられるのは幸せなことだと思いますね。

なんでも気軽に話せる相談者でありたい

院長が医師をめざした理由を教えてください。

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私が循環器・腎臓内科に入ったのは、大学の仲の良かった友人と同じところでいいかなというくらいの気持ちで入局しました。これは私のモットーなのですが、人生において一番大切なのはどの仕事を選ぶということではなく、選んだところでどれだけ頑張るかということです。選択にエネルギーを費やすのではなく、決めたところで100%の力を発揮するということです。ですから、今の専門の科に対して強い思い入れがあって始めたわけではありませんが、入ったからにはこれを全うしようという思いで頑張っているのです。

どんな学生時代を過ごされましたか?

高校時代はずっとクラブ活動でテニスをやっていて、学内の運動部の中でも一番厳しかったことが今に役立っています。やはり仕事は、体力がないと集中力が持続しません。体力というのは結局は集中力で、集中力というものが最後の踏ん張りになると思います。テニス部では毎日、朝練・昼練・夕練があって、一日中練習なのです。それでも強豪にはなかなか勝てませんでした。努力は必ず報われるとよく言いますが、報われない人もたくさんいます。ただ、それでふてくされていたら幸せにはなれません。幸せというのは自分が決めるものですからね。いかに自己満足できるか、自分に嘘をつかないで歩めるかが人生のポイントになってくると思います。

現在、休日はどのように過ごしていますか?

私には4人の子どもがいて、みんな女の子です。休日には子どもたちとよく遊んでいますが、動物園やテーマパークなど、子どもがいなかったら絶対に1人では行かないようなところも見られますから楽しいです。子どもたちが将来、医療の道に進むかどうかについてはあまり関心がありません。それより何より、尊敬する人は誰かと聞かれて親の名を挙げるような子どもにはなってほしくないと思っています。私もそうですが、人というのはいろんな人間と出会うことで成長します。いろんな人と出会って、いろんなことに衝撃を受けて、自分の人生の糧にしてほしいと思います。

最後に、今後に向けた抱負などがあれば教えてください。

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大切にしたいのは、自分のモチベーションを保っていくことです。自分の人生にしても仕事にしても、年を取るのではなく、年を重ねるような生き方をしていきたいです。今も1日に1本は必ず最新の論文やガイドラインを読んで勉強し、それを患者さんに提供できるよう心がけています。また、かかりつけ医、町医者という本分を忘れたくないという気持ちがあり、そのためには、どんなことでも気軽に相談してもらえる人柄でなければと考えています。医者と患者という堅苦しい関係ではなく、「医学を仕事としている一人の人間と相談者」みたいな形でこの先もずっと気軽に接していければと願っています。

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