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パーキンソン病と共に歩む
適切な治療とリハビリで日常生活維持を

ますずがわ神経内科クリニック

(鈴鹿市/鈴鹿市駅)

最終更新日:2022/03/02

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  • 保険診療

パーキンソン病というと、手指のふるえや歩きにくいなどのイメージが強いが、そのほか便秘や立ちくらみ、意欲低下など、自律神経症状や精神症状も特徴的な症状だという。「ますずがわ神経内科クリニック」の真鈴川聡院長は、パーキンソン病の患者を多く診てきた経験を持つドクター。「現在服用している薬も、長年の使用で副作用が出てしまう場合があり、10~20年先を見据えた治療が必要です」と話し、慎重な診断と正しい薬の適用によって、仕事の継続も含め、これまでと変わらない日常生活の維持をめざす。「病気を知り、ともに歩むという姿勢で人生を送ってほしい」と語る真鈴川院長に、パーキンソン病の症状や検査、治療について詳しく聞いた。

(取材日2020年12月22日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Qパーキンソン病の原因や症状について教えてください。
A

パーキンソン病は、大脳の下にある中脳の黒質ドパミン神経細胞が減少して発症する病気です。50歳以上での発症が多いですが、時に40歳以下で発症する若年性パーキンソン病もあります。主な運動症状としては、椅子に座って手を膝に置いている時や歩いているときに手に起こる振戦(ふるえ)、他人が手足を動かすと感じる抵抗を指す筋強剛(筋固縮)、動きが遅くなると同時に細かい動作がしにくくなる動作緩慢、バランスが悪くなり転倒しやすくなる姿勢保持障害などです。運動症状のほかに、便秘や頻尿、発汗、嗅覚の低下、 起立性低血圧 (立ちくらみ)、抑うつ・無気力状態、疲れやすいなどの非運動症状が起こることもあります。

Q治療できる病気なのでしょうか?
A

完全に治る病気ではありませんが、ゆっくりと徐々に進行するため、薬により症状をコントロールすることをめざします。また、不自由を感じる症状の一部は、病気のせいではなく、加齢によるものもあります。リハビリテーションを積極的に行うことにより進行の抑制につなげていきます。パーキンソン病は「戦う相手」ではなく、「人生をともに歩むパートナー」なのです。病気の特徴を知って上手に付き合うことが大切です。積極的に外出したり好きなものを食べたりして、従来の生活を続けるよう努力することが人生を楽しくする秘訣です。患者さん自身が主体的に取り組まれることを願っています。

Qどのような治療を行うのでしょうか?
A

治療の基本は薬物療法です。ドパミン神経細胞が減少するために少なくなったドパミンを補います。ドパミン自体を飲んでも脳へは移行しないため、ドパミン前駆物質のL-dopaを服用します。ドパミン受容体刺激薬やドパミン神経以外の作用薬、L-dopaの作用を強めるための代謝酵素阻害薬があります。体を動かすことは体力を高め、パーキンソン病への対処法になります。散歩やストレッチなど、毎日運動を続け体力を高めることが重要です。また、気持ちを明るく保つことも重要です。気分が落ち込むと姿勢も前かがみとなり、動作も遅くなります。日常生活の過ごし方も大事ですので、ぜひ工夫してください。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診で、具体的な症状について細かく聞き取る

パーキンソン病は運動機能が低下するだけではなく、精神症状や自律神経症状などが出現するため、それぞれ、詳しく状態を経時的に確認する必要がある。具体的な症状に加え、生活や仕事にどのような問題があるのかについても詳細に聞き取り。他医療機関で処方されている薬も確認。同院では、その上で詳しく神経学的所見を取るが、評価尺度として定期的にUPDRSによるチェックを行い、変化を客観的に確認。

2CT検査、必要に応じて精密検査に進む

パーキンソン病に症状は似ているもののパーキンソン病とは異なる病気があり、指定難病の多系統萎縮症や進行性核上性麻痺などがある。パーキンソン病の類縁疾患は治療薬が効かず、進行も早いことから、正確に鑑別する必要がある。通常は頭部CTやMRIなどの画像検査を行うが、鑑別が難しいときには、連携先の総合病院でDAT-SPECTやMIBG心筋シンチグラフィーなどを行うことも。

3診断と今後の治療方針について説明

症状の経過と神経学的所見、検査結果より確定診断を行い、病態と治療計画について説明。治療の基本は薬物療法で、ドパミン神経細胞が減少するため少なくなったドパミンを補うことが中心。同院では先進の「パーキンソン病治療ガイドライン」に沿った治療を原則として行っているが、患者自身の希望や社会背景を考慮しながら、患者本人のベストを一緒に探す。進行したら、デバイス療法を併用することも。

4リハビリテーション

薬物療法だけではなく、リハビリテーションを積極的に行うことも重要。積極的にリハビリを行うと、運動機能を保つだけではなく、精神症状や自律神経機能の維持につながることが少なくない。自宅で一人で行うことも重要だが、特定疾患を申請し、医療保険を利用して訪問リハビリテーションを依頼する方法もある。同院では介護保険を利用してデイケアなどで積極的なリハビリを行うことも勧めている。

5定期的な通院で状態の確認を行う

患者本人にちょうど良い薬の種類と量が決まるまでは2~3週間に1回の通院が必要だが、安定すれば1~2ヵ月に1度程度。運動機能だけでなく、精神状態や自律神経症状を確認しながら、薬の調整を行う。薬剤を変更する前後で、UPDRSという総合的な評価を行う。同院では、現在の症状だけではなく、年齢や活動性、社会背景、10~20年先の治療を考慮しながら処方内容を検討している。

ドクターからのメッセージ

真鈴川 聡院長

パーキンソン病の治療を長期間継続すると、ジスキネジアといって自分の意思とは関係なく体が動いてしまう合併症が出現したり、精神症状や自律神経障害が出現したりすることもあります。現状だけでなく将来的な見通しを持って、治療計画を検討することが重要です。不安や要望がある場合は遠慮なく相談してください。当院のスタッフはベテランが多く、患者さんやご家族の生活全般をフォローしたいと仕事に励んでいます。地域の社会資源を活用しながら、看護師や理学療法士、ケアマネジャーなどの多職種が連携して、病気がハンディやマイナスにならない生活を送れるように、患者さんそれぞれにとって最も良い方法を一緒に考えています。

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