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國見 純功 院長の独自取材記事

新子安くにみ整形外科

(横浜市神奈川区/新子安駅)

最終更新日:2023/07/14

國見純功院長 新子安くにみ整形外科 main

患者の笑顔につながる良い治療は、コミュニケーションがあってこそ成せるもの――そう語るのは、「新子安くにみ整形外科」の國見純功院長。気さくな人柄で、患者との絆を大切にする姿勢が、会話のそこかしこから感じられる先生だ。明るく活発なスタッフたちとも仲が良く、和気あいあいとした雰囲気を漂わせている。小さなけがの治療から手術まで、トータルにサポートできるクリニックをめざす國見院長に、注力している腰痛の治療についてや診療モットー、クリニックの今後の展望などをたっぷりと聞かせてもらった。

(取材日2015年10月19日/情報更新日2023年7月7日)

けがを機に志した整形外科医。当時の憧れが今、誇りに

まず、先生が医師を志したきっかけを教えてください。

國見純功院長 新子安くにみ整形外科1

学生の頃に、大きなけがをしたことが一番のきっかけですね。当時、僕は柔道をやっていたのですが、その組み手の最中に左の前腕骨を折ってしまったのです。命に関わるけがではなかったものの、まだ中学生だった僕にとっては、非常につらい経験でした。そんな僕を親身になって助けてくださったのが、整形外科の先生です。その仕事ぶりを間近で見た時、「医師は何て素晴らしい仕事なのだろう」と感じたのを今も覚えています。けがをするまでは「医師になりたい」などと考えたこともなかったのですが、人生はどうなるかわからないものですね。

では、医学部をめざした時から整形外科の医師になると決めていらしたのですか?

そうですね。整形外科の医師以外は考えていませんでした。その後、実際に医師になって患者さんと関わるようになってからも、「やはり自分は整形外科の医師が合っている」という思いは深まっています。というのも、整形外科の疾患は目に見えやすく、治療の結果もわかりやすい特徴があるからなのです。開業前に勤務していた病院では、膝関節を専門にしてきたのですが、世の中には膝の痛みを訴える患者さんが非常に多い。歩けないほどに膝の痛みがひどい方が、手術によって歩けるようになったなら、これほどうれしいことはありません。治療後、患者さんに笑顔になって帰っていただければ、医師も一緒になって喜べる。そんなところに、この仕事の醍醐味があるのだと思います。

長く病院に勤務されていたそうですが、もともと開業は考えていたのですか?

國見純功院長 新子安くにみ整形外科2

「開業をしたい」というよりは、開業前に勤務していた片山整形外科記念病院と連携が取れる施設や、地域のクリニックをつくりたいと考えていたのです。ですから開業した当初は、クリニックの診療をしながら、病院での勤務も続けるつもりでした。しかし、思っていたよりもクリニックを受診される方が多かったことから、僕はここでの診療に専念することにしました。現在は、片山整形外科記念病院をはじめ、多くの病院と連携し、診療にあたっています。医療連携は開業医にとって非常に重要です。急な手術を要する場合でも、スムーズに病院をご紹介できれば、患者さんの安心にもつながっていくはず。慢性的な関節の痛みを訴える方にとっても、やみくもに保存療法を続けるより、適切な手術を受けたほうが症状の改善が見込める場合があります。これからも患者さんの状態に合わせて、迅速かつ適切な治療をご提案していければと思っています。

健康寿命を延ばすための、キープレイスになるために

診療モットーを教えてください。

國見純功院長 新子安くにみ整形外科3

一つの病気について医師の視点だけで考えるのではなく、患者さんの視点を持って、痛みや病状を理解したいと思っています。病気の治療は、医師だけが頑張っても、患者さんだけが頑張ってもうまくいきません。力を合わせて、一緒に治療していく気持ちを常に持っていたいですね。そのため、患者さんがご自分の病状についてしっかり理解できるよう、できるだけわかりやすい説明をするよう努力しています。難しい言葉を使わず、皆さんの身近なものに例えたりしながら、患者さんにご理解いただけるまで何度でもご説明したい。一方的に知識を伝えるのではなく、患者さん一人ひとりのペースに合わせることが、「一緒に治療すること」だと僕は考えています。

先生が特に力を入れていらっしゃる診療は何ですか?

腰の痛みを軽減するために、ブロック注射を行っています。これは、手術が必要とされるような痛みや、医学療法だけでは収まらなかった痛みをコントロールするために用いる方法です。腰痛にお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。また、ご高齢の患者さんが多い当院では、骨粗しょう症の治療にも注目しています。骨粗しょう症といえば「一度かかれば治らない病気」といわれてきましたが、最近は骨粗しょう症になりそうな状態を早期発見し、骨が弱くならないようコントロールすることも可能になってきました。具体的には、骨の形成を促すホルモン剤、骨の硬化を促すお薬を使い分けて治療していきます。骨粗しょう症は、60代以降になると誰もがなり得る疾患です。女性特有の病気と思われがちですが、男性も決して例外ではありません。今は病気知らずの体であっても、ある程度年齢を重ねたら積極的に骨密度検査を受けていただきたいですね。

腰痛は若い方にも多い印象があります。

國見純功院長 新子安くにみ整形外科4

そうですね。今はパソコンが普及し、デスクワークも増えていますから、若い方の腰痛も多いですね。腰痛の予防は、筋肉づくりやストレッチなどが有用です。パソコンの前にいると、どうしても長時間集中して座り続けてしまいますが、1時間に1回はストレッチをする、毎日ある程度の筋力づくりをするなど、普段から腰痛対策を行いましょう。長時間動かないでいると、寿命が短くなるというデータもあります。整形外科の領域ではありませんが、全身の血流が滞ると血栓ができやすくなるといわれるため、そのデータにも一理あるかもしれません。似たような見地から、僕は関節の痛みの原因が関節周りの循環にあるのではと考えています。慢性的な痛みがあり歩けないという方にも、痛みをコントロールしながら極力歩くよう指導することが大切です。温めることが痛みの緩和につながるのなら、体を動かし血流を良くすることも痛みの軽減につながるはずですから。

患者も自分も笑顔になるため、治療に全力投球

先生のご趣味を教えてください。

國見純功院長 新子安くにみ整形外科5

趣味はゴルフです。健康のために体を動かすという意味でも、僕にとってゴルフは欠かせませんね。もともとスポーツが好きで、中学・高校では柔道、大学ではラグビーをやっていました。ラグビーは、大学を卒業した時にやめてしまったのですが、観戦するのは今でも好きです。ワールドカップが行われる年などは、思わず胸が高鳴りますね。また、数年前からはスノーボードも始めましたよ。スキーは以前からよく行っていたのですが、スノーボードは未経験だったので、上達には苦労しました(笑)。しかし、やはり体を動かすことが好きなので楽しみながら練習しています。

今後、取り入れていきたい治療は何ですか?

もう少しリハビリテーションなどの運動療法を取り入れて、ご高齢の方にもご自身で動く意識を持っていただけるよう啓発したいです。また、そのためのスタッフ教育にも、さらに力を入れていこうと思います。また、ご高齢で動くのが苦手な方の意識を変えるには、ご家族の協力も必要不可欠です。「体中痛くて、近いうちに寝たきりになるのでは」と患者さんご本人さえ諦めていらっしゃるような状態でも、痛みをコントロールしながら自主的に動く訓練を続ければ、少しずつ体が変わってくるのではないでしょうか。患者さんの生活をサポートするご家族に、どのような協力が有用かをアドバイスすることも、整形外科医の務めと考えています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

國見純功院長 新子安くにみ整形外科6

10年前になりますが、僕自身が頸椎椎間板ヘルニアを患い、患者さんの気持ちを実際に経験しました。当時は手に力が入らない日々が続き、仕事がままならず、毎日とても不安だったのを覚えています。しかし、ヘルニアを専門とする医師に相談すると、「手術すればきっと治るから大丈夫」と力強い言葉をくれたんです。その時、「整形外科の医師は、病気を治療し、患者さんを社会に復帰させようと力を尽くす素晴らしい仕事なんだ」と再認識しました。人の寿命はどんどん延びています。長い人生だからこそ、できるだけ健康に楽しく生きるために、ご高齢の方には趣味を持ってほしいですし、僕はその趣味を諦めなくていい治療をしていきたい。気持ちが前向きになることは、何よりの薬だと思いますし、治療後の目的があれば、治療そのものが苦ではなくなる人もいるはずです。明るい未来を想像しながら、皆さんと力を合わせて治療していきたいですね。

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