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山田 耕平 院長の独自取材記事

さくらデンタルクリニック

(名古屋市中村区/近鉄八田駅)

最終更新日:2021/10/12

山田耕平院長 さくらデンタルクリニック main

名古屋市営地下鉄東山線の岩塚駅と八田駅や近鉄八田駅から車で4分のところに「さくらデンタルクリニック」はある。大きなスーパーに隣接し、近くにはコンビニや喫茶店もあり便利な場所だ。院長の山田耕平先生は地元の名古屋市立八社小学校の学校歯科医も務めている。クリニック内はバリアフリーに対応しており、車いすの患者もベビーカーで来院する乳幼児連れの患者もそのまま診察室まで入ることができる。プライバシーが確保できる完全個室の診察室に向かう廊下には大きな窓があり明るく開放的な印象だ。虫歯治療はもちろん、虫歯予防のために必要な歯の定期メンテナンスと患者への情報発信に力を入れている。地域に根差した歯科医院として活躍している山田院長の診療に対する思いを語ってもらった。

(取材日2019年9月18日)

患者との対話を大切にし、虫歯予防に力を入れる

歯科医師をめざされたきっかけは何ですか?

山田耕平院長 さくらデンタルクリニック1

小児科の医師をしている母が中川区でさくらこどもクリニックを開業しています。私が学生時代の母はまだ勤務医だったのですが、忙しくポケベルが鳴り呼び出される毎日でした。幼少期から、母から常日頃、医師になることを言われていましたが、毎日忙しく働く母の姿を見ていたこともあり、反発心から大学受験は工学部をめざし鹿児島大学に入学しました。しかし実際には工学部を卒業して職業に就くイメージができずに、2年で中退して名古屋に戻りました。そんな中、母から「医師の中でも歯科医師であれば自分の生活を大切にしつつ、医療の現場で仕事をすることができる」と勧められて、初めて「歯科医師であれば仕事としてめざすことができるかも」と思ったのがきっかけです。

大学から勤務医時代のお話をお聞かせください。

愛知学院大学の歯学部へ入学後、手先は決して器用なほうではないのですが、歯の模型を削ったりして勉強そのものが楽しくなってきたことを覚えています。5~6年のときに臨床に出て、実際に患者さんに触っていくこととなり、卒業してからは一人ひとりまったく異なる口腔環境の患者さんに対応すべく、名古屋市内にあり患者数が多い歯科医院に勤務医として5年勤めました。ここでは実際に数多くの患者さんに治療を行うことができ、多くの勉強をさせていただきました。次は三重県の津市にある歯科医院で副医院長として3年勤務し、患者さんへの治療はもちろん、歯科医院の経営やスタッフのマネジメントなど開業を視野に入れていた自分にとって幅広く学ぶことができました。

クリニックづくりでこだわったポイントを教えてください。

山田耕平院長 さくらデンタルクリニック2

テナント型ではなく戸建て開業を希望していたこともあり、ちょうどタイミング良くこの場所を見つけました。バリアフリー設計を心がけ、車いすの患者さんもそのまま介助の人と一緒に診察室へ入っていただけます。もちろんベビーカーに乳幼児を連れて来院される患者さんにもそのまま入ってきていただけます。患者さんとのコミュニケーションを大切にしたいと思い、受付はカウンターにして患者さんの座れる椅子を用意しました。また歯科での診察はプライベートなお話をする機会が多いので、診察室はすべて個室にして患者さんのプライバシーを守れるようにしています。

虫歯治療より予防をモットーに、子育て世代の強い味方

どのような患者が来院していますか?

山田耕平院長 さくらデンタルクリニック3

近隣にお住まいで自転車や徒歩で来院できる人から、中川区・中村区付近から車で来院される人が多いようです。年齢層では乳幼児から60代くらいまでと幅広く来院いただいていますが、メインの患者層は20~30代の子育て世代のご夫婦とそのお子さんたちです。お子さんの年齢層は、歯が生え出す生後5~6ヵ月の乳児から小学生くらいの患者さんが多いですね。主訴に関しては虫歯予防に力を入れて情報を発信していることもあり、虫歯予防のために定期メンテナンスに来院する患者さんと、虫歯治療で来院される患者さんの割合が同じくらいです。

患者を診療する際に心がけていることを教えてください。

当クリニックは女性歯科医師と私の2人の歯科医師が在籍していますが、歯科衛生士も含めて患者さんごとに担当制を導入してコミュニケーションを大切にしています。歯が痛いなど虫歯治療が必要な患者さんには先に虫歯治療を優先しますが、すべての患者さんに「なぜ虫歯になってしまうのか?」という虫歯になるメカニズムを理解していただけるように心がけています。虫歯になるメカニズムが理解できないと、虫歯治療を行っても、また他の歯が虫歯になってしまい堂々巡りになってしまうからです。また患者さんには口腔内の状態がわかるように写真とレントゲンを撮り、一通り治療が終わった時にも口腔内の写真と撮って、治療前と治療後の変化を見てもらいます。こうすることにより患者さんに口腔ケアの重要性を実感していただくことができます。

虫歯治療より予防に力を入れるきっかけとなったのは?

山田耕平院長 さくらデンタルクリニック4

開業した当初は「おもてなしのできる歯科クリニック」などと謳ったりしていましたが、開業して6年目になる頃には「虫歯治療より、虫歯を予防することのほうが重要なんじゃないか?」と漠然と感じていました。もちろん開業当時から歯ブラシの指導を行ったりフッ素を処置したりと虫歯予防につながることは行っていました。そんな中、虫歯予防の重要性を日本に広めた熊谷崇先生のセミナーに参加したのがきっかけとなり、虫歯予防を本格的に取り組むことを目標に、虫歯のメカニズムを患者さんに理解していただけるように意識的に働きかけるようになったんです。

口腔環境を守るためには家庭と歯科クリニックで連携を

歯科医院で行う口腔ケアが必要な理由とは?

山田耕平院長 さくらデンタルクリニック5

日本人の80%が歯周病と言われています。しかも歯周病は自覚症状が出る頃には進行しているケースが多く、発症すると口腔内はもちろん、全身の健康にも影響を及ぼします。虫歯予防は当然ですが、歯周病を予防するには自宅でのブラッシングと歯科衛生士による丁寧な歯石取りやご自身の歯並びに合わせたブラッシングの指導を歯科医院で受けることが重要になります。口腔環境が安定している方であれば3~6ヵ月に一度、歯科医院で定期メンテナンスを受けていただいて、虫歯も歯周病の予防をしていきます。また当クリニックでは自由診療でPMTC、つまりプロによる歯のクリーニングも行っています。これはヤニや茶渋などを取ることができるので審美目的で行う方も多い処置ですが、研磨して磨いていくことにより歯の表面をツルツルにしていきます。そうすることで歯に汚れがつきにくい状態にして、虫歯や歯周病予防に役立てていくのです。

子どもの口腔ケアで心がけたいこととは?

お手入れと生活習慣が虫歯のメカニズムに影響する、ということに理解してもらうことが、虫歯予防の第一歩です。お手入れとは自宅でのブラッシングと歯科医院での定期メンテナンスです。次に虫歯リスクを高める生活習慣とは、ダラダラと食べたり、砂糖が多く使われた飲料や食べ物を日常的に摂取することです。また、ご自身が虫歯になりやすい体質かどうかを調べる唾液検査も有用です。生活習慣病である虫歯を20歳まで防ぐことができれば、大人になってから糖尿病や高血圧など他の生活習慣病に罹患するリスクも下がります。子どもの口腔環境を守るためには、少なくとも6ヵ月に1回の歯科クリニックでの定期メンテナンスと、生活習慣に注意してください。また子どもの歯の本番は永久歯です。もし乳歯が虫歯になったとしても悲観するより、「なぜ虫歯になってしまったか?」を教訓にして、本番である永久歯を大切にしていきましょう。

今後の目標と、読者へメッセージをお願いします。

山田耕平院長 さくらデンタルクリニック6

現在、当クリニック内で妊婦さんと0~2歳児の保護者を対象に歯科衛生士が講師を務める無料セミナーを開催しています。このような活動に力を入れて地域に発信していき、10年後には当クリニックに来院する患者さんは定期メンテナンスのみにできるようにして「通院している患者さんは虫歯になる人がいない」というのが私の理想です。虫歯予防のために日常生活でできることはいろいろとあります。唾液分泌の促進と再石灰化作用や歯垢中の酸の中和促進できるキシリトールのガムやタブレットを摂取するのも日常生活の中でできる虫歯予防対策です。「虫歯は生活習慣病」と認識をして、虫歯の予防のために歯科医院を有効に活用してください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

PMTC/5000円

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