定期検診で虫歯・歯周病を予防
家族で歯を守る習慣を身につけよう
さとまちファミリー歯科
(安城市/新安城駅)
最終更新日:2022/11/15
- 保険診療
歯を失う原因の多くを占める虫歯と歯周病。いずれも初期では自覚症状がないため、患者本人が気づくことは非常に難しい。だからこそ、歯科医師がプロの目で確認し、対策のアドバイスを行う歯科医院での定期メンテナンスは、生まれ持った歯を長く健康に使い続けるための必須の方法といえるだろう。定期メンテナンスを通して予防歯科に注力する「さとまちファミリー歯科」の陶山直明先生は、「お子さんとその親世代、さらにその親世代である高齢の方まで、家族ぐるみで通ってくださる方もかなり多く、ありがたいです」と笑顔で語る。院内にはキッズルームがあり、保育士が在籍するなど、小さな子どもを抱えた親世代も通いやすい環境を整えている。同院の予防歯科の考えについて陶山院長に詳しく話を聞いた。
(取材日2022年10月21日)
目次
虫歯・歯周病の予防には、クリニックでの定期的なメンテナンスがポイント。ぜひ家族で通い、歯を守る習慣を
- Q虫歯がなくても歯科のクリニックに行く必要はありますか?
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A
虫歯も歯周病も、ごく初期は自覚症状がなく、知らないうちに進行していきます。しかしいずれも歯を失う原因の上位に挙げられる疾患です。「家でしっかり歯磨きをしているから大丈夫」と思う方もおられるかもしれませんが、残念ながら歯磨きだけでは除去できない汚れなどがあります。例えば硬くなってしまった歯石などがそうです。それらを取り除き、お口の環境をクリーンに保つためには、歯科のクリニックにある専用の機器と、熟練した歯科医師・歯科衛生士の技術が必要です。患者さんご自身が気づいていない症状や手の届かない部分のケアをすることが歯を守ることにつながるため、虫歯がなくとも歯科へ足を運ぶ価値は十分にあります。
- Qその歯周病を放置すると、どうなってしまいますか?
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A
最終的には、歯が抜けます。歯周病にも段階があり、まず初期はほとんど症状がありません。次に歯茎が赤く腫れ、次第に歯がグラグラしてきます。そして歯茎が炎症して痛みが生じ、抜歯せざるを得なくなるのです。だからこそ前述したように、虫歯などの自覚症状がなくても歯科でのケアが必要なのです。ただ、ご自分で歯周病だと気づくきっかけに、歯茎からの出血があります。強く歯茎をこすったりせず、いつもどおりの歯磨きをしているのに出血があるならば、それは歯周病のサイン。20代の若い方でも歯周病になる方はいます。歯科医院でのケアと並行して毎日の歯磨きを習慣になるまでしっかりと身につけ、歯を守ってほしいと思います。
- Q歯周病予防では、具体的にどのようなことをするのでしょうか?
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A
まず家での歯磨きが基本です。歯だけを磨くのではなく、歯と歯茎の間、歯の根元の汚れを取るように意識していただくと良いでしょう。歯茎のマッサージをするようなイメージだとわかりやすいかもしれませんね。加えて歯科でのケアです。ホームケアではどうしても取れないものの一つが、歯石です。歯石は表面がゴツゴツしていて、そこに歯周病などの菌が付着します。歯石自体が悪さをするのではなく、歯石が菌の温床になって歯周病を引き起こすのです。歯石は歯ブラシなどでは取れず、歯科にある専用の機器で削る「スケーリング」が必要です。また喫煙が歯周病のリスク因子になるなどの知識も、適宜患者さんにお伝えしています。
- Q通院するクリニックの滅菌対策も気になります。
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A
当院では口に入れるものはすべて、使い捨てできるディスポーザブル製品、もしくは滅菌したものを使用するよう徹底しています。滅菌にはヨーロッパ基準のクラスBの滅菌システムを導入しており、衛生管理を徹底した環境で治療やメンテナンスを受けていただけます。また口腔外バキュームも設置していますし、スリーウェイシリンジといって口の中や歯に風や水を送る機器も滅菌しています。スリーウェイシリンジまでも滅菌しているクリニックは少ないのではないでしょうか。当院では抜歯なども行っていますが、これは「口腔外科の手術」でもあります。それらにも対応できるレベルを常に保つことが大切だと考え、さまざまな対策を講じています。
- Q家族で予防歯科に通うメリットを教えてください。
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A
一緒に治療やメンテナンスを受けると、親御さんの送迎の負担が減るメリットは大きいと思います。当院は予約制ですが、同じ時間に親御さん・お子さん両方の予約を入れることも可能です。また保育士が在籍し、キッズルームも設置しているため、お子さんを保育士に預けて治療などが受けられます。そうすると親御さんも私たちスタッフ側も治療に集中できるので、互いに安心できます。お子さんが一人で通えるようになったら親御さんに「今日治療したことをお話ししてね」と治療内容を報告するようお願いしていますし、親御さんがいらした時にはお子さんの治療について改めて話し、治療に対する不安のない関係を築くことを大切にしています。