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大村 政治 院長の独自取材記事

おおむらクリニック

(多治見市/多治見駅)

最終更新日:2024/02/27

大村政治院長 おおむらクリニック main

岐阜県多治見市、多治見駅から車で10分ほどの宝町で、2006年から診療を続けている「おおむらクリニック」。前立腺や尿路結石の日帰り手術を行うクリニックとして、多治見市内外の東濃地域から、多くの患者が訪れている。院長の大村政治先生は、泌尿器科の医師として30年以上の経験を重ねたベテランだ。学生時代は心療内科に強く惹かれていたという大村院長。患者の心と体を丸ごと診る心療内科のスタンスを、専門である泌尿器科をはじめ、幅広い症状に対応する内科診療にも役立てている。患者の時間を大切にする姿勢、苦痛の少ない治療に努めるなど、大村院長の優しい語り口と相まって、安らぎと温かさを感じさせるクリニックだ。

(取材日2018年12月19日/情報更新日2024年2月8日)

地域医療のニーズに応えていく使命をもって開業

こちらに開業されたいきさつを教えてください。

大村政治院長 おおむらクリニック1

東濃地域で、前立腺や結石治療を専門とする病院は少ないため、地域医療のニーズに応えていくことが当院の使命と考えて、2006年に開業しました。とはいえ、当初はクリニックの展望をはっきりと描けていたわけではありません。「自分がここでできることを実践していきたい」と試行錯誤しながら、18年過ぎたというのが実感です。患者さんの時間を大切にしたいという願いを込めて、待合室は広く取り、大きな古時計を置いて、ゆったり過ごしていただけるようにしました。

医師をめざしたきっかけは何ですか?

小学校の卒業文集で、「ぼくは大人になったら医者になります」と書きました。理由は「みんなの役に立って感謝される仕事がいいな」という単純な子ども心からです。「そのためには一生懸命勉強しないといけない」とも、書いてありましたね(笑)。そんな想いで医師になると決めたわけですが、その後は迷いなく、自主的に勉強を始めました。産業医科大学に入学、卒業後は中部労災病院で研修し、名鉄病院、名古屋大学、土岐市立総合病院に勤務しました。

泌尿器科をご専門に選んだ理由を教えてください。

大村政治院長 おおむらクリニック2

泌尿器科は内科と外科の要素を合わせ持ち、範囲は腎臓から膀胱や前立腺で、検査から診断、治療まで患者さんと関われるところに魅力を感じて選びました。なり手が少ない傾向もあったので将来役に立てるのではないかと思い、後押しになりましたね。男性に多い前立腺がんの治療法は、お薬の治療から手術、放射線療法などさまざまです。患者さんの病状に応じて、ご希望にも耳を傾けながら、近隣の病院と連携をして診療を行っています。学生時代に印象に残っているのが、心療内科の講義です。「木を見て森を見ず」を戒めて、患者さんの身体面だけでなく、心理・社会生活を含めた患者さんの全体像を診る大切さを教えてもらいました。そうした心療内科の考え方も日々の診療の中で意識しています。もともと生活習慣病やプライマリケアに関心がありましたので、今も内科診療や傷の縫合処置などに役立っています。

近年、進歩し続ける尿失禁や過活動膀胱の治療

患者さんの主訴はどんなものが多いですか。

大村政治院長 おおむらクリニック3

男性の主訴は「トイレが近い」「尿が出にくい」などの前立腺肥大症の症状や、「腰やおなかの突然の痛み」の尿路結石が主です。また前立腺や結石治療の依頼のご紹介や、前立腺PSA検診で受診される方も多いです。女性の主訴は「頻尿・尿失禁の悩み」や膀胱炎症状などですね。当院では尿の異常を詳しく調べることのできる検査機器を用いて正確な診断に努めています。検査結果はその場で、原因や治療経過がわかりやすいようにご説明します。特に泌尿器科ならではの血尿検診では、見落としてはいけないがんや腎臓疾患などが隠れていないか細心の注意を払っています。

女性は泌尿器科になかなか行きづらいイメージがあるのですが、実際はいかがでしょうか?

女性の患者さんが相談しにくいのは、排尿の悩みではないでしょうか。症状に応じてお薬を処方することで、頻尿や尿失禁も改善が見込めるようになってきました。お薬や手術などの適切な治療手段があり、腹圧性尿失禁など完治が期待できる症状もあります。最近は、トイレの回数が多い「過活動膀胱」のご相談も多くなりました。過活動膀胱にも効果が期待できる薬があります。外出時や旅行先で、トイレが近いと不安も大きいですよね。患者さんの生活に寄り添うことを意識しながら診療をしています。検査をすることで適切に診断して治療ができるので、「もしかしたら?」と思ったら気軽にご相談いただきたいです。

他に診察時に心がけていることを教えてください。

大村政治院長 おおむらクリニック4

お薬の種類や量は患者さん一人ひとり違いますので、症状を聞きながらこまめに調節しています。また、前立腺がん検診の患者さんには、確定診断後の治療選択肢について、別の時間枠で詳しく説明します。一貫して患者さんのご希望やニーズに応えながら、不安や苦痛を最小限にすることを心がけています。学生時代に小児がん専門の先生から「患者さんはいつも100%の不安で来院される」と言われた言葉が今も心に残っています。例えば、検査前に「がんの陽性率は40%です」という説明をしても、患者さんの不安が100%であれば、まだまだ説明不足だと思いますので、不安に寄り添えるよう意識しています。検査や処置、日帰り手術についても、痛みは最小限となるよう、麻酔はより細い針のものを選び工夫しています。検査後も少しでも苦痛がないようにリカバリーのベッドなど、ゆっくり過ごしていただけるものを用意しました。

患者一人ひとりと真剣に向き合うためのチーム医療

やりがいを感じるのは、どんな時でしょうか?

大村政治院長 おおむらクリニック5

目の前で大変な思いをされている患者さんが、「この処置をすれば、きっと良くなるはず」という治療が提供できて、患者さんが安心して自宅に帰ってくださる様子を見ると、本当に良かったと思います。そういう想いをスタッフも共有していることが当院の誇りです。例えば、尿路結石症の場合、僕が医学生だった頃は、緊急性はまったくないから、まず痛み止めでも処方しなさいと習いました。しかし実際には、結石症から腎盂腎炎を併発すると、重症の敗血症や多臓器不全へと悪化することもあります。特に糖尿病や体の抵抗力の低下した高齢の方で、そういう重症のケースをしばしば経験します。大きな病院は重症患者さんが救急搬送されるのに対して、幸いにも当院はその手前の段階で来院される方が少なくありません。悪化の兆候を見落とさず、早い段階で治療が実を結んだ時に、大きなやりがいを感じますね。

診察時、事務スタッフも同席されるそうですね。

はい。これは一人ひとりの患者さんの目を見てしっかり向き合うためです。僕がパソコンに向かって診察していると、患者さんはおろそかにされた気分になってしまうのではないかと思います。ですので、患者さんがどうしても席を外してほしいとご希望された時以外は、事務スタッフも同席して、細かい会話もできるだけ記載してくれています。僕が診療に集中できるよう、当院ではスタッフの各自が自分の役割を理解し、チームの一員として動いてくれています。例えば、院内が混んでいる時も、病状の悪い患者さんに対し、スタッフ誰もが的確な判断をしなければいけません。AEDの取り扱いや救急蘇生法も院内の講習を行っています。日頃から備えあれば憂いなしですからね。普段からスタッフ同士で声をかけ合ってやっていくことが重要だと思っています。

今後の展望を教えてください。

大村政治院長 おおむらクリニック6

低侵襲で回復が早いといわれる前立腺レーザー手術は、日進月歩です。患者さんのメリットもとても大きいと感じています。さらに日帰り手術の利点を生かしながら、この治療法を広めていきたいと思います。幸い日帰り手術に関心と理解のあるスペシャリストの先生が週に1回応援に来てくれていますので、興味のある先生とも一緒に取り組んでいきたいです。都市圏の名古屋では泌尿器科医も多いのですが、東濃地域はまだ十分とは言えません。これから他院との連携がもっと必要ですし、僕自身も簡単に「やめる」とは言えなくなってくるでしょう。小学生の時からこの仕事を志し頑張ってきたのだから、弱音を吐いている場合じゃない。地域医療に対する想いは年々強まっていますし、中途半端に終われないという覚悟はあります。これからも妥協せず、手を抜かず、自分を叱咤激励しながら続けていきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

前立腺がんの血液検査(PSA検診):1500円(税込)

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