近藤 正文 院長の独自取材記事
近藤療院六町クリニック
(あま市/七宝駅)
最終更新日:2026/10/21
静かな住宅地に溶け込むように建つ「近藤療院六町クリニック」。近藤正文院長は長年、心臓血管外科の医師として病院勤務してきたが、生まれ育った地元で開業して2027年で20年。今ではすっかり地域に根づいた、身近なかかりつけ医として頼りにされている。「患者さんが困っていることをまずきちんと受け入れる」という姿勢で患者の悩みに耳を傾けることを大事にしている近藤院長。「人は誰しも人生の終盤を迎えます。その時までのより良い、その人らしい道筋をつけて差し上げるのもかかりつけ医としての仕事」と言葉は厳しくも、患者の立場に立って一緒に考えてくれる優しい思いを持つ医師だ。
(取材日2026年8月10日)
地域に根づき、生活習慣病を中心に幅広く診療
先生のご経歴について教えてください。

私は現・藤田医科大学を卒業後、名古屋市の名城病院で胸部心臓血管外科を専門に数多くの手術に携わり、2007年に地元のあま市二ツ寺で開業しました。祖父も父も医師で、私は3代目です。医院名の「療院」は祖父の代にさかのぼります。当時は「医院」よりも地域の方に親しみを持ってもらいやすいとの考えから「近藤療院」と名づけられ、その後父、そして私へと受け継がれてきました。父が診療を続けていた頃に私が別に開業したため、所在地の六町を加え「近藤療院六町クリニック」としました。祖父は元軍医で、医師の少ない時代に内科・外科を問わず地域の患者さんを診ていたそうです。そして父のことは「優しい先生だった」と患者さんからよく聞きます。私は現在、内科が中心の診療となっており、患者さんの困り事をまずは受け止め、最良は何かを一緒に考えるよう努めています。
院内は温かく落ち着ける雰囲気がありますね。
父は別の場所で開業していましたので、この建物は私の代になってからです。木を多用した空間は、設計士さんの提案です。建物のデザインや内装、ソファーの色など私は特にこだわりがありませんでしたのでプロにお任せしました。私が口を出さなかったからこそ、落ち着いた良い空間ができたと思います(笑)。院内には患者さんからご提供いただいた作品を飾ることもあり、温かみのある雰囲気づくりにつながっています。また、私はカメラが趣味で、昔の古いカメラをいくつか中待合室に置いています。ご興味のある方にはご覧いただければと思います。
患者さんはどのような方々が来られていますか?

高齢で、高血圧症や高脂血症、糖尿病など生活習慣病の方がメインでしょうか。90代の方も何人か来られています。この辺りはご家族同居の方や、ご家族が近隣にお住まいという方も多く、付き添われて通院される方も少なくありません。大変そうな方には「こちらから伺いますよ」とお伝えしています。実は妻も医師で、内科が専門。現在は腎臓病に特化した病院に勤務していますので、腎臓の状態が悪化した患者さんがいれば、妻に引き継ぎ、その病院に紹介することができます。地域の病院とも連携しており、高度で専門的な治療が必要な場合は、あま市民病院、稲沢市民病院、海南病院または患者さんの希望される病院に紹介します。
患者にとって最も良い「道筋」のアドバイスに努める
生活習慣病の方にはどのように対応されているのでしょうか?

主にお薬で症状のコントロールを図っていきますが、本当は生活習慣の改善が必要で、「こういう食事がいいですよ」「運動したほうがいいですよ」と言っても誰もがそれを守るかというとそんなにうまくはいきません。私自身も習慣を変えることは難しいです。こちらから一方的に押しつけると通院がおっくうになり、そのうちに症状が悪化してしまうかもしれません。まずは通院をきちんと続けていただけるよう、患者さんとの信頼関係を築くように努めています。
診療時に心がけておられることを教えてください。
患者さんの顔を見て診察することを心がけています。モニター画面ばかりに向かないよう気をつけているのです。それと同様に、患者さんのお話をよく聞くことも大切にしています。私にとっては当たり前のことなのですが、ご紹介や他院から来られた患者さんは「こんなに話を聞いてもらったのは初めて」と驚かれるかもしれません。患者さんが「普通の食事をしています」とおっしゃる場合でも、詳しくお話を聞くと「それは少し注意したほうがいいのでは?」ということもあり得ます。その方にとっては当たり前の食習慣でも、実際には健康上の問題につながる場合があるのです。こうしたお話の中に診療のヒントが隠れていたり、患者さんご自身が生活習慣を見直すきっかけになったりすることもあるため、丁寧に耳を傾けるようにしています。
外科の医師だった頃と、かかりつけ医になられた今とで感じることはありますか?

病院時代は多くの手術に携わりました。手術をするということは、それによって症状の改善が期待できるということです。例えば手術ができないほど進行してしまったがんの方や、手術によって悪い影響が出る方に手術はしません。病院の医師は、良くなる見込みのある手術をして、あとは地元のクリニックへお戻しする。病院勤務時代、私はそういう立場でした。でも今は、患者さんの人生にできる限り長く寄り添っていく立場。「病院で手術を勧められた」と不安気におっしゃる患者さんには「それは良くなる見込みがあるということですよ」とお伝えします。人間、誰でもいつかは死にます。どんな治療を受けるか、最期は在宅か入院か、私が決めることはしませんが、その患者さんにとって最も良いと思われる道筋を提案して差し上げることはできます。それは、かかりつけ医として大事な役割だと考えています。
押しつけず聞かれたことには答えるというスタンスで
ほかにも心に留めておられることはありますか?

そうですね。病院時代の恩師の言葉は今も心に留めています。その先生のおっしゃった、「患者さんが病院に来られるということは、何か困っていることがあるということ」という言葉が忘れられません。今も患者さんが、一番何に困っているのかということは、しっかりくみ取るようにしています。そしてそれをできるだけ解決して差し上げたいです。
スタッフの方々についても教えてください。
これまで入れ替わりはありましたが、20年近く勤務してくれている人もいます。スタッフの方たちは仲が良く、おかげで院内の雰囲気がとても良いのでありがたいですね。看護師はよく気がつくし、事務スタッフは専門知識に長けており、皆でチームワーク良くスムーズに仕事をしてくれていてとても助かります。院内はいつもアットホームな感じですので、どなたにも安心して来ていただけるのではないかと思います。最近ではスタッフの希望もあって、自由診療を始めました。遠方まで行かなくても身近な場所でできるということもあり、ぼちぼちとご希望の方が来られています。
地元で開業されてもうすぐ20年、今後についてお聞かせください。

患者さんは高齢の方が多くなり、先にお話ししたように、今後もこれまでどおり、一方的な押しつけはせず患者さんのお話をよく聞いて、という診療方針で、皆さんの健康維持に力を尽くしていきたいと思います。不安なこと、わからないことは何でも気軽に聞いてくだされば、わかる範囲でお答えしますし調べます。園医、校医もしているので、お子さんの健康も見守っていきたいですね。繰り返しになりますが、人間、誰でも死を迎えます。そこに至るまでに、どのような選択肢があるのか、節目ごとに、その方にとって最も良い道筋をアドバイスすることを大切にしていきたいです。あくまで患者さんの立場に立つということを忘れたくないですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはプラセンタ治療/1000円~ ※健康保険適用の場合もあり

