山田 琢 院長の独自取材記事
山田内科
(横浜市港北区/新横浜駅)
最終更新日:2026/03/05
新横浜駅から徒歩5分の便利な場所にある「山田内科」。新横浜エリアで約30年にわたり幅広い診療を行ってきたクリニックだ。2023年に2代目院長に就任した山田琢先生は、地域医療にかける父の思いを受け継ぎながら、手術室を刷新するなど新しい試みにも意欲的に取り組んでいる。透析治療開始時に必要な手術を院内で実施できるのは強みといえるだろう。血液透析はもちろん、患者の体への負担が少ない腹膜透析も手がけている。一方で日本腎臓学会腎臓専門医として、慢性腎臓病の患者を透析が必要な状態に至らないようにするための治療にも注力している。スタッフたちの気配りが行き届いた温かな空間で、これまでの歩みや注力している治療、目標とする「個人商店のようなクリニック」について詳しく話を聞いた。
(取材日2026年1月7日)
幅広い外来と専門性の高い治療を行うクリニック
まず、医師になったきっかけやご経歴を教えていただけますか。

子どもの頃から医師として働く父の姿がいつもそばにあり、進路に迷いはありませんでした。東京慈恵会医科大学卒業後は同大学附属病院腎臓・高血圧内科に勤務し、主に腎臓内科の診療と手術の研鑽を積みました。透析治療には血液透析と腹膜透析の2種類がありますが、どちらも数多く経験しています。血液透析を開始するには動脈と静脈をつなぎ合わせたシャント作製が欠かせません。ただ作るだけではなく、効率良く血液が流れるようにシャントをデザインする技術も習得しています。また、腹膜透析を始める際に必要なカテーテル挿入手術の研鑽も積みました。これまで培ってきた知識と技術を自分が生まれ育ったエリアで役立てたいと、2023年4月に2代目院長に就任し現在に至ります。
クリニックの歴史についても伺えますか。
父が当院の前身である「新横浜山田内科クリニック」を開業したのは約30年前にさかのぼります。その後、移転や名称変更はありましたが、この新横浜エリアでずっと診療を続けてきました。父の代からの患者さんもいらっしゃいますが、お元気な方が多いのはうれしいことです。先代院長と長年ともに働いてきた妻の山田有紀子先生も、現在副院長として私を支えてくれています。副院長も私と同じ日本腎臓学会腎臓専門医ですので、いつお越しいただいても腎臓内科の専門的な治療を提供できる点が、当院の強みです。
こちらではどのような診療を行っていますか。

当院は外来と透析治療を2本の柱としています。外来では腎臓内科をメインにしつつ一般的な内科診療も行っていて、風邪や生活習慣病などに幅広く対応しています。周辺のオフィス街にお勤めの方など比較的若い働き盛りの世代の患者さんがよくいらっしゃいますね。また、腎臓が悪くてもまだ透析治療は必要ではない「保存期」の患者さんも少なくありません。食事指導などもしながら、こまやかな管理を得意としているのが腎臓内科です。慢性腎臓病が新たな国民病といわれているにもかかわらず、腎臓内科の医師は足りておらず、どこへ相談したらいいのか迷っている方もいるかもしれませんが、気軽にご相談ください。また、透析治療ではご高齢で足腰が弱っている方も多いので送迎もしています。
自宅でできる腹膜透析に注力し患者の生活の質を支える
こちらで受けられる透析治療について教えてください。

透析治療の中でも一般的な「血液透析」に必要なシャントの日帰りでの作製、血液の取り出し口であるバスキュラーアクセスの管理とメンテナンス、不具合が起きた場合の手術などを院内で実施しています。シャントエコーを定期的に行い血管に閉塞や狭窄が見られる場合は、バルーンカテーテルの挿入やシャント再建術で速やかに対応します。手術室は清潔で無菌に近い状態を維持するために陽圧空調にリニューアルしました。また、局所ブロック麻酔による日帰りでの腹膜透析用のカテーテル手術にも対応している点が、当院の大きな特徴です。
腹膜透析について詳しく教えてください。
おなかの中に透析液を入れて、腹膜を使って血液を浄化する腹膜透析は、血液透析のように週に何度も通院する必要はありません。1日に3〜4回、腹部に取りつけた透析液のパックをご自身またはご家族が交換するだけで済みます。自宅や会社でできますし、血液透析よりも心臓への負担が少ない点はメリットといえるでしょう。腹膜透析用のカテーテル手術に日帰りで対応している施設はまだ少ないのが現状ですが、私はこれまで十分な経験を積んできました。腹膜透析では日々の管理が求められますが、人体模型を使いながらパックの交換方法などを丁寧にレクチャーし、スムーズに続けられるよう配慮していますのでご安心ください。また、当院に透析データを送付できるアプリを導入し、心配事はすぐにご相談いただけるようにしています。
透析を行う際、何を大切にしていますか。

「透析が必要です」と医師から告げられて、まったくの平常心でいられる方はいません。血液透析、腹膜透析、腎臓移植、保存的腎臓療法などの選択肢を提示し、十分な情報を提供して患者さん自身が迷いなく選択できるようにしたいです。当院の特色は、病状だけではなくライフスタイルも含めて患者さんの全体像を把握し、きめ細かな対応をしている点です。めざしているのはガイドラインを遵守したスタンダードな医療に、一人ひとりの事情を加味した診療です。目の前にいる患者さんと信頼関係を構築し、臨機応変に対応するのはAIにはまだまだ難しいところで、人間だからこそできることなのではないでしょうか。
個人商店のような温かさで患者一人ひとりに寄り添う
今後の展望についてお話ください。

父はよく「個人商店では一人ひとりの趣向や好みをきちんと把握していて、買い物をする時にさりげなく勧めてくれる。そんな心地良い場所でありたい」と話していました。これからも、大きなデパートにはない「個人商店の温かみ」があるクリニックを目標として、近隣の方々のお役に立てればと思っています。また、まだまだ腹膜透析があまり知られておらず、透析治療といえば血液透析というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。腹膜透析をより多くの方に知っていただくためにできることはないか考えているところです。
お忙しい毎日ですがどのようにリフレッシュしていますか?
海あり山ありの自然豊かな港北区で育ち、子どもの頃からサワガニやカブトムシを捕まえるのが趣味でした。現在も、休みの日は家にいる動物たちとふれ合ってリフレッシュしています。カメ、トカゲ、犬などを飼っていますが、トカゲは産卵もしてどんどん増えていますね。生まれた瞬間の赤ちゃんトカゲはかわいいですよ。また、手先を動かすのが好きなので、ガレージに整備工でも持っていないような道具までそろえ、愛車のレストアも楽しんでいます。学生時代に乗り始めた車なのですが、修理をしながら大事にして30年以上の付き合いになりました。私は若手に手術の指導をすることもあるのですが、工具や料理包丁など何かしらの道具を使いこなしている人は覚えが早いですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

外来も透析治療も、患者さんの声に丁寧に耳を傾けながら、その方に合った治療を心がけています。医療機関を受診することにハードルの高さを感じている方も多いかもしれませんが、行きつけの店にふらっと立ち寄る感覚で気軽に来ていただければうれしいです。待合室には父が描いた油絵を飾るなどアットホームな雰囲気も大切にしています。東海道新幹線の停車駅でもある新横浜駅から徒歩5分という利便性なので、新横浜周辺で透析治療ができるクリニックをお探しの方もぜひご活用ください。個人商店のような温かなおもてなしで、足を運んでくださった方々に少しでも笑顔を届けたいと思っています。

