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先田 功 院長の独自取材記事

さきたクリニック

(西宮市/西宮駅)

最終更新日:2019/08/28

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阪神電鉄の西宮駅から徒歩2分、多くの患者が乳がん検診で訪れる「さきたクリニック」。院長の先田功先生は、大阪大学医学部を卒業後、同大学の外科へ入局し、外科全般を学んだ。がんの免疫についての研究では、留学経験もあり医学博士号を取得している。「乳腺外科へ進んだのは、教授に言われたから」と穏やかに笑う先田院長。最初こそあまり乗り気ではなかったそうだが、すぐに乳腺外科の魅力に気づく。新しい手術法や治療法が次々と生まれる世界。診断から治療、術後フォローまでをトータルに手がけ、多くの患者をサポートしてきた。そんな先田院長に、医師として患者に対して心がけていることから、乳がん検診について、さらに今後の展望までを熱く語ってもらった。
(取材日2019年5月16日)

早期発見・早期治療のため、乳がん検診は欠かせない

こちらのクリニックには、どのような方が来院されるのでしょうか。

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当院は、西宮市の乳がん検診機関として指定を受けておりますので、市民検診で来られる方が多いですね。大学や企業の乳がん検診もお引き受けしておりますし、ご自身で気になる症状があって来院される方もいらっしゃいます。乳がんは早期発見、早期治療がとても重要です。早期に見つけて治療をすれば、乳がんはそれほど恐ろしい病気ではないと言っても過言ではありません。そのためにも、乳がん検診は欠かせません。私の個人的な意見ですが、30歳になったら1年に1回は検診を受ける、ということを習慣にしていただきたいですね。

病院での検査、というイメージもありますが、クリニックで受診するメリットはありますか。

昨今、多くの病院で患者さんの数がキャパシティを超えてしまい、病診連携が基本となっています。乳腺の外来でも、症状の進んだ乳がんの患者さんを優先的に受け入れる傾向にあるため、検診目的や良性の病気の患者さんには、なかなかハードルの高い状況です。当院のような乳腺専門のクリニックは、検診から術前術後のフォローアップまでを行います。予約制のため待ち時間の問題が少なく、検査は病院と同じレベルで行えるよう取り組んでいますし、検査後は丁寧にご説明もいたします。もし手術が必要な病気が見つかれば、適した病院へのご紹介も行っております。そして手術後、病状が安定されたら、ホルモン療法や抗がん剤治療、さらに再発を早期に見つけるための検査も引き続き行うことが可能です。信頼して、長くおまかせいただけると思っております。

検診の流れを教えてください。

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まず電話で、検診の予約を取っていただきます。そして、ご予約の日時に来院されたら簡単な問診の後、検査着に着替えて、マンモグラフィ、エックス線検査を行います。その後、ベッドで休んでいただきながら超音波検査、診察となります。検査結果は、その場でお伝えできます。当日の混み具合にもよりますが、来院されてから受付が終了するまでは、平均すると30分ぐらいで済むかと思います。当院では、患者さんが検査着に着替えた後は、専用の通路を通って移動できるように動線を考え、プライバシーに配慮しております。院内は乳腺のテーマカラーである落ち着いたピンク色で統一し、検査室の壁紙や検査機器の柄にもこだわりました。緊張せずに、できるだけリラックスした状態で検診を受けていただけるように、工夫しております。

将来、乳がんで命を落とすことはなくなると信じて

先田先生はなぜ乳腺外科をご専門になさったのですか?

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私は1985年に大阪大学医学部を卒業後、同大学の外科へ入局し、研修医となりました。まだ専門は決まっておらず、関連病院勤務や、がんの免疫を研究するためにニューヨークへ留学して、博士号を取得するなどしておりました。そして数年後、再び大学へ戻った時に、教授から乳腺外科へ行くように言われて、「そうですか。わかりました」という感じでした。最初はあまり、ピンと来ていなかったですね(笑)。でも今では良かったと思っております。多くの病気は、内科で診断がついて、外科で手術をしたら、また内科へ戻っていくという流れですが、乳腺外科の場合は診断から治療までのすべてを、乳腺外科が行います。治療も、手術だけではなく抗がん剤、ホルモン治療など選択肢が多く、術後までトータルで診ていくことができます。どんどん新しい治療法や手術法も出てきましたので、若いうちから活躍する機会に恵まれました。

当時経験された、新しい手術法とはどのようなものですか?

乳がんは大きさに関係なく乳房を全部摘出し、さらに胸の下にある大胸筋や小胸筋までを根こそぎ取ってしまう、というような手術法が一般的だった時代もあったんです。術後は、乳房がなくなってしまうだけでなく、胸がえぐれたような状態になっていました。それが、私が乳腺外科へ行った頃からは、いわゆる乳房温存手術が広まってきました。乳房を残すため、見た目がまったく違いますし、患者さんのお気持ちも全然違うと思います。現在はさらに新しい薬や、ホルモン療法といった治療法の選択肢も増え、検査機器の精度も上がってきています。まさに、早期発見、早期治療で乳がんは治せる病気になりつつあります。乳がんをなくすことはできないかもしれませんが、乳がんで亡くなる人がいなくなる時代は、もうすぐそこまで来ているように思いますね。

先生が患者さんに、心がけていらっしゃることを教えてください。

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乳がん検診を受けられた方で、精密な検査が必要となる方は多くはなく、乳がんが見つかる方はそれよりもさらに少ないのです。大半の方は、「私は乳がんかもしれない」と不安をいっぱいに抱えて来院されます。そこできちんと検査をして「異常なしですよ」と言ってあげることが大事だと思います。ですが、中にはがんが見つかる方もいらっしゃいます。私の一番の使命は、乳がんを早期で発見することですから、その時は「病気が見つかって良かったということはないけれど、この段階だったら大丈夫、見つかって良かったと思ってください」とお話しします。きちんとした説明をして病院へ送り出す、ということを心がけております。

月1回のセルフチェックが早期発見の一助となる

乳がん検診の啓発のために積極的に活動しておられますね。

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最近は芸能人の方が、がんを公表されるようになりました。そういったニュースが流れると、検診に来る人は一時的に増えますが、長くは続きません。まだまだ、私たち医師の啓発力が足りていないことを実感しております。私は30歳になったら、皆さんに乳がん検診を受けていただきたいという考えでおりますので、そのための啓発には力を惜しみません。これまでも学会発表などを行ってきましたが、今後もお誘いがあれば講演会や取材にも協力していきたいですね。乳がんは早期発見、早期治療が重要な病気であることを、これからも声を大にして伝えていきたいと思っております。

乳がんについて、まだまだ知られていないことが多いと思います。

乳がんの早期発見に大切なのは検診と、もう一つあります。それは、ご自身で行っていただく自己検診、いわゆるセルフチェックです。自分で見つけられるがんは、多くはありませんが、乳がんは入念に触ることで、異常に気づけることもあります。月に1回程度で大丈夫です。入浴中や入浴後のリラックスした時間に、あおむけの状態で乳房、鎖骨の上や脇の下を触って、しこりや硬いところがないかをチェックしてみてください。もし、前月と何か違いを感じたら、すぐに受診していただければと思います。

読者へのメッセージと今後の展望をお聞かせください。

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今や乳がんは11人に1人の割合で発症するともいわれています。食生活や生活習慣の変化により、今後、さらに増える可能性が懸念されます。また、検診を受ければ乳がんにならない、とつい安心してしまわれる方もいらっしゃいますが、いつもご自身の体と乳房に意識を向けていただいて、定期検診を受け、早期発見に努めていただきたいと思います。当院は、放射線技師、看護師も女性です。女性医師による診察日も設けておりますので、乳腺のことでお困りのことがありましたら、ぜひ相談にお越しください。乳がんに限らず、がんの治療は今、どんどん進歩しています。私の最終目標は、乳がんで亡くなる人をゼロにすることです。当院でも、新しい診断、治療法を積極的に取り入れて、患者さんの乳がんの早期発見、早期治療により一層の努力をしていきます。ぜひ、さきたクリニックへお越しください。

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