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村上 京子 院長の独自取材記事

むらかみ眼科クリニック

(名古屋市瑞穂区/瑞穂運動場東駅)

最終更新日:2024/02/06

村上京子院長 むらかみ眼科クリニック main

瑞穂運動場東駅から南へ7分ほど歩くと、鮮やかなブルーの外観が印象的な「むらかみ眼科クリニック」が見えてくる。クリニック前には車10台分の駐車スペースがあり、通りからも入りやすい。院長の村上京子先生が、「総合病院での経験を生かして患者さんに温かい医療を届けたい」という思いで開院してから22年。にこやかな笑顔と優しい語り口が親しみやすさを感じさせる村上先生は、10年間余り勤めた中部労災病院では大きな手術も手がけ、眼科部長も務めた豊富な経験を持つが、一方では4人の子どもを持つ母としての一面もある。小学校の校医や名古屋市瑞穂区医師会の会長も務め、多忙な日々を送る村上先生に、診療や地域への思いについて話を聞いた。

(取材日2024年1月15日)

目の総合窓口として、病院との橋渡しも

医師をめざされたきっかけをお聞かせください。

村上京子院長 むらかみ眼科クリニック1

一人娘だった私は子どもの頃から、将来、両親は私が養うものという思いがありました。私自身は医師の家庭に育ったわけではありませんが、小学生の頃、医師か教員という堅実な仕事に就きたいと考えていたことを覚えています。そんなこともあって名古屋大学医学部に入学しました。手先は器用なほうだったし手術は好きでしたが、外科のチーム医療というよりは、中学生の頃に出会った開業医の「すてきな女医さん」のイメージのほうが私の中では強かったのでしょうね。最終的には眼科の医師となり、大学院卒業後、総合病院に10年間余り勤めました。勤務医時代には硝子体手術など、大きな手術も経験しました。中には目の手術の後「人生が変わった」と喜ばれる方もいらっしゃいます。目の手術をするということは患者さんにとって人生が一変するぐらい大きなことで、喜んでいただけたら医師としてもうれしいですね。

患者層やクリニックの特徴について教えてください。

眼科の医師となって16年目に、夫の実家があったこの地に縁あってクリニックを開業しました。診療時間が17時までということもあって、患者さんの年齢層は高齢者やお子さんが主ですね。エビデンスに基づいた治療を行いたいとの思いから、保険診療の範囲内で診療しています。具体的には一般眼科、コンタクトレンズ・眼鏡処方、レーザー治療や眼瞼下垂などの手術に対応しています。中でも最近は、検査機器の品質が向上し診断が初期段階で下りることもあって、緑内障や加齢黄斑変性症の患者さんが増加傾向にあります。また、当院で対応していない治療や手術については、近隣の病院と連携し、術前術後の管理をさせていただいています。昨年まで当院でも白内障や緑内障の手術をしていましたので、そういった経験や知識を生かした治療を提供できていると思います。

クリニックの外壁の色がとてもきれいですね。

村上京子院長 むらかみ眼科クリニック2

クリニックを建てるときに、外壁は劣化の少ない素材の濃いブルーを選びました。アクセントにフューシャピンクという紫がかった濃いピンク色を使い、コントラストをつけています。患者さんからは「建設中は喫茶店ができるのかと思った」とよく言われますが、それくらい遠目にも目立つようですね。1階には待合室、検査室、診療室、そして2階には手術室があります。待合室には、小さいお子さんがお母さんと一緒に座れるようひじ掛けのないソファーとご高齢の方が立つときに楽な高さの椅子を用意しました。階段には昇降リフトも設置してあるので、手術後、眼帯をつけた患者さんや足の不自由な方に使っていただいています。

見通しを伝え、患者が安心して受診できるよう配慮

診療する上で大切にしていることは?

村上京子院長 むらかみ眼科クリニック3

患者さん一人ひとりに親身になった診療を心がけています。例えば、できるだけその日のうちに検査を終えて、結果をすぐに伝えたいと思っています。診療時間ぎりぎりだったから今日は検査をしないというのは避けたいんです。先送りすると患者さんに不安が残ります。また、診察終了後に、次回いつ頃受診したらいいのか、目薬をさして良くなったら来なくていいのかなど、私の考えや治療の見通しを患者さんに伝えることで安心して通っていただきたいと思っています。次回の診察まで間が空いて心配される方には、「あなたの病気はこれくらい時間がかかりますよ。治るのもゆっくりなんですよ」などとご説明した上で、「心配ならいつでも来てください」といったお声がけをするようにしています。

丁寧に診療してもらえるのはうれしいですね。待ち時間についてはどのようにお考えですか?

待ち時間が長くなってしまいご迷惑をかけた時は、不快な気分で帰られたかもしれないことをカルテに書き込み、私とスタッフで情報共有しています。患者さんから質問された内容についても記入し、次回の診察時に再度、目を通すようにしています。こういったことは、優秀なスタッフがそろっているからこそできることです。待ち時間短縮には、ウェブ予約制を導入するという方法もありますが、インターネットを使える方が優先になってしまうのはどうなのかなと考えています。雨の日はシニアカーが濡れるからとおみえにならないご高齢の方もいらっしゃいます。雨で来られなくなって、次の予約日まで時間が空いてしまうのも良くないですよね。高齢者にも優しいアナログなクリニックが理想なので、当面、ウェブ予約は導入しないつもりです。待ち時間短縮のため、できる限りのことは今後も行っていきます。

プライベートでの活動がお仕事に役立っていることはありますか?

村上京子院長 むらかみ眼科クリニック4

趣味で日常のスナップ写真の撮影を楽しんでいます。自宅の庭に咲いた花や旅先の写真が主ですが、少しでも患者さんの気持ちが和らげばと思って、受付にも飾っているんですよ。そのほか、ドラムのレッスンにも通い、バンドの一員として、演奏活動もしています。子育てと院長としての役割を両立させることにも、この2つの趣味がいい気分転換なっていると思います。また、私自身遠近両用のコンタクトレンズを使用しているのですが、自分で実際に使ってみて重宝したものは、患者さんにもご紹介しています。特に女性にとって老眼は受け入れがたいことですが、「これは老眼です」と言われるのも、同年代の女性から言われるほうが受け入れやすいのではないでしょうか。それぞれの世代の患者さんに寄り添った診療をいつも心がけています。

医師会活動にも尽力し、地域医療に貢献

医師会での活動もお忙しいのでは?

村上京子院長 むらかみ眼科クリニック5

そうですね。瑞穂区医師会の会長に就任した時は、ちょうど新型コロナウイルスの流行が始まった頃でしたので、忙しくしていました。各医療機関に配布する防護用のガウンやマスクを入手するため、地域の製造企業に融通してもらうよう依頼をしたり、ワクチンの集団接種に協力してくださるよう、地元の先生方に積極的に声かけもしましたね。「眼科の私も接種しますので、診療科に関係なくぜひお願いします」という訴えが功を奏したのか、瑞穂区では数多くの先生方にご協力いただけました。その結果、一部の医師に過度の負担がかかることなく済んだことはよかったと思っています。何も前例がない中での活動でしたので大変でしたが、当時に比べると、感染症に関する対応は少なくなってきました。会長としてはあと2年、任期がありますので、クリニックでの診療とバランスを取りながら、活動していきたいと思います。

普段の生活を送る上で、気をつけたほうがいいことはありますか?

学校でもタブレット学習が始まり、幅広い年代のスクリーンタイムが増えています。今後、タブレットやスマートフォンを使わない生活に戻ることはないでしょうから、この状況下でどう対応するかが大切だと思います。スマートフォンが子どもの目に与える影響について長期に渡る科学的なデータは出ていませんが、30分画面を見たら遠くを見るなどして、目を休ませることが大切だといわれています。お子さんやご自身の目について、異常や気になることがあれば、気軽に相談に来ていただけたらと思います。

こまやかな気配りを大切にされているのですね。

村上京子院長 むらかみ眼科クリニック6

私が中学時代に出会ったすてきな女性医師もそうでしたが、やはり女性ならではのこまやかな気配りは大切にしたいと考えています。小さいお子さんの場合には、診察が怖くて泣いてしまったりと時間がかかることもありますが、私も4人の男子の母親ですので、そういった対応は心得ているつもりです。また、診察室の椅子でくるくる回り続けたり、光を極端に嫌がったりなど、発達障害を含めさまざまなお子さんがいらっしゃいます。それぞれよく理解した上で私もスタッフも適切な対応をしていますので、お子さま連れの親御さんも安心して来ていただきたいですね。

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