無痛分娩やハイリスク出産も
女性の産前産後を総合的にサポート
青葉レディースクリニック
(福岡市東区/千早駅)
最終更新日:2022/03/15
- 保険診療
妊娠・出産はいろいろなタイミングが重なり合った奇跡の連続。そんな人生における大きなライフイベントを陰で支え、さまざまな場面でサポートしてくれるのが、「青葉レディースクリニック」の小松一院長をはじめとする5人の医師と54人におよぶスタッフたちだ。産前産後は母体に多くの変化がある時期。ホルモンの急激な変化で気持ちが沈みがちになることも。「そんな時はぜひ私たちを頼ってください」と小松一院長がほほ笑む。同院では一般外来診療だけでなく、助産師相談や母乳相談の窓口、ハイリスク妊娠の相談を受ける周産期セカンドオピニオンの窓口を設けるなど幅広く対応。さらに、マタニティーヨガやベビーマッサージ、歯科衛生士による虫歯予防教室も実施しているという同院の取り組みについて、小松院長と看護師長の溝口照美さんに聞いた。
(取材日2022年2月8日)
目次
妊娠高血圧症候群などのハイリスク出産にも対応。産前産後をトータル的にサポートするチーム医療とは
- Q出産前後の方に接するスタッフさんについて教えてください。
-
A
【溝口さん】女性が非常に多い職場ですから、まとめるのが大変だと思われがちなのですが、皆とても仲が良いので、それがスタッフ間の話しやすさや患者さんとの距離感など、仕事にも生かされている印象が強いですね。スタッフたちのフランクな雰囲気が1人目出産後も、2人目、3人目と変わらず当院を受診される方が多いことにもつながっているんじゃないかなと感じます。 【小松院長】スタッフには心から感謝しています。私一人ではすべてを担うことはできませんから。私よりも彼女たちのほうが悩みを話しやすいこともあるでしょうし、退院後も不安で電話をかけてくる患者さんの話を親身に聞いている姿をよく目にします。うれしいですね。
- Qこちらには助産師相談の窓口も設置されていますね。
-
A
【溝口さん】当院では助産師相談の日を特別に設けているのではなく、妊娠週数に合わせた指導をしっかり行えるよう毎回必ず担当スタッフが患者さんとお話しするようにしています。内容を医師にバックし指示を仰ぐ必要がある場合だけでなく、話を聞いてもらえたことで気持ちがすっきりする方もいらっしゃると思いますので、大事なのは対応力。各患者さんのファイルを準備し、そこにきちんと内容を書き込んでいくので誰が担当しても把握できる状態にするなど情報共有にも努めています。決して出産がゴールではありません。その後も続いていきますので、その方がこれから直面する先のことを見越してアドバイスするのを大事にしています。
- Q対応されている分娩方法についても教えていただけますか?
-
A
【小松院長】自然分娩、帝王切開、無痛分娩、計画分娩に対応しています。できる限り患者さんのご希望に沿った分娩方法で対応いたしますが、骨盤が小さく、赤ちゃんが骨盤を通り抜けることができないなどの場合は、希望されたとしても自然分娩ではなく、安全面から帝王切開での出産を説得するケースも。また、それぞれの分娩方法にメリット・デメリットがあります。例えば希望される方が増えてきた無痛分娩に関して言うと、痛みを和らげることで出産の恐怖やストレスの緩和、分娩後の早い回復が期待できるといったメリットがある一方、分娩時間が長くなる、陣痛が弱いため吸引分娩になることが多い、麻酔による副作用などのデメリットもあります。
- Qとなると、無痛分娩は誰でも受けられるわけではないのですね。
-
A
【小松院長】ええ、まず経腟分娩ができるか否かの判断を正確にしなければなりません。先ほどのように骨盤が小さく医学的に難しいと判断する場合もありますし、すべての分娩においてベースにあるのは安心・安全であること。希望される分娩方法が可能か否かの判断については、妊婦検診が重要になってきます。しっかりと状態を把握した上で、選択された分娩方法で安心・安全に出産できるのかをしっかり見極めなければ取り返しのつかないことにもなりかねませんから、一番注力する部分でもあります。また、中には無痛分娩を希望されていても、2人目、3人目となると分娩の進行が早く、処置が間に合わずに自然分娩になる方もいらっしゃいます。
- Q産前産後のサポート体制についてはいかがでしょう。
-
A
【溝口さん】出産前後は急激なホルモンの変化で、うつ状態になる方も珍しくありません。特に出産は大小あれど、皆さんご不安を抱えています。産後、自宅に戻ってからの心配をされている方も多く、自分で言えないから代わりに伝えてほしいと、ご主人やご家族へ私たちからお話しさせていただくことも。そのため両親学級も沐浴や授乳など一般的なことだけではなく、どんな育児をしていきたいのか、何をサポートしてほしいのかなど、お互いの気持ちをご夫婦で話せるきっかけづくりになるよう取り組んでいます。 【小松院長】良いと思うものは積極的に導入していて、婦人科では珍しい歯科衛生士による乳児の口腔ケア指導なども実施しています。