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片山 啓 院長の独自取材記事

片山キッズクリニック

(神戸市灘区/岩屋駅)

最終更新日:2020/04/01

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阪神本線の岩屋駅から徒歩約1分、JR神戸線の灘駅から徒歩約5分というアクセス至便な場所に「片山キッズクリニック」はある。週末も診療を行い、院内には子どもたちを守るため、安心して診察が受けられる環境を整備するほか、病児保育施設も併設。地域の子育て世帯の強い味方となっているクリニックだ。片山啓(かたやま・はじめ)院長は、東京の山王病院で小児科部長を務めたベテランドクター。現在、灘区医師会会長を務め、兵庫県医師会でも予防接種の啓発活動を通じて、地域医療にも熱心に取り組んでいる。子どもや保護者に寄り添う診療を信条とする片山院長に、感染予防に配慮したクリニックづくりや小児科医師としての思い、併設する病児保育施設について話を聞いた。
(取材日2019年10月4日)

働く母親を応援するため、病児保育施設を院内に併設

クリニックを開業したのはいつですか?

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2004年の11月20日に開業しました。それまで東京の山王病院で小児科部長をしていたのですが、妻の故郷である灘区で開業の話があり、これまでの経験を生かしてクリニックをつくりたいなという気持ちもあり、神戸に来ました。開業するにあたってめざしたのは、親御さんたちのニーズにきっちり応えていけるようなクリニックです。院内感染にも配慮し、急変時にはすぐに対応できるよう診察室や処置室・点滴室には吸引と酸素を配管するなど、安心できる医療を提供できるようこだわりました。また、小児科医師というのは、単に子どもの病気を診るだけではなくて、保護者からいろいろな不安を気楽に相談してもらい、それを解決することも仕事です。そういう場所にしたいと考えていたので、子育て支援・予防接種・発達障害のサポートなど、それぞれのニーズに対応できるように専門性のあるスタッフを増やしながら、今の体制をつくってきました。

院内に病児保育施設「プエリ」が併設されているのも、子育て支援の考えからですか?

そうですね。働くお母さんたちを応援したいという思いもあり、開業当時から併設しています。山王病院にいた時に、3人の子どもを持ちパートで働くお母さんがいて、ある時に子どもたちが順番に水ぼうそうになったんです。それで仕事に長期間行けなくなって困っていた。そういう親子を見て、子どもが病気にかかることの大変さ、生活に与える影響をあらためて実感し、何とか支援できたらと考えるようになったんですね。「プエリ」は定員12人で、生後6ヵ月~小学6年生が対象です。灘区以外からも、中央区や東灘区、芦屋市、西宮市などから来られます。学校の先生や警察官など、どうしても休めない職種の方や、パートなど非正規雇用で働くお母さんたちも多く利用していらっしゃいます。

病児保育施設ではどのようなケアが受けられますか?

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受け入れの時に、当番の医師が診察をし、鼻の吸引や喘息の子の吸入のほか、処方された薬を何時に飲ませるとか、その子に必要な処置をスタッフに前もって指示します。お母さんと話しながら「胸の音もあるからエックス線写真撮っておくね」とか、「グターっとして元気がないから点滴をしておきますね」など、必要に応じて検査や処置もします。昼休みには、また医師が来て午前中の子どもの様子を聞き、必要であれば診察をします。子どもを迎えに来たお母さんの相談に乗ることもよくあります。感染症の子どもさんをケアするために、隔離保育室も用意しています。スタッフは看護師1人と保育士が4~6人、食事を作る調理師2人、朝と昼に入る医師が1人。プチ入院のような感じですね。プロ集団がしっかりケアをしますから、安心して皆さん預けてくださっているようです。

エリアを分けて院内感染を防ぎ、“安心できる環境”に

クリニックの入り口が3つに分かれているのですね。

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入り口だけでなく、診療室・待合室・トイレに至るまで、「一般外来」「感染症用特別診療室」「健康診断・予防接種」の3つのエリアに完全区分しています。それは、院内感染を予防するためですね。山王病院にいた時は院内感染対策委員長も任されていたので、自分が開業する時には、その時に身につけた院内感染や感染予防のノウハウを生かそうと思っていたんです。親御さんたちは、小児科で別の病気をもらってくるのをとても嫌がります。だから、水ぼうそうなど感染症の子どもさんやその疑いがある子どもさんは、専用の待合・診療エリアに入っていただきます。隔離診察室・病児保育施設の感染症用の隔離保育室・個室には、病原体が外に漏れ出るのを防ぐための“陰圧換気システム”も導入しています。徹底して配慮することで、「安心して行ける」と言っていただけるような環境づくりを心がけています。

一般外来の診察室が3室ありますが、ドクターは何人いるのですか?

現在、小児科医師は11人おり、土曜と日曜も診療を行っています。私は腎臓が専門ですし、小児神経・心臓・腎臓・アレルギーなど各先生がそれぞれ専門を持っているので、さまざまな疾患のあるお子さんが来られます。中にはじっくり時間を取って診察してほしいという方もいらっしゃるので、そういう方には特別予約というかたちで別途費用が必要になりますが、ご希望により30分または1時間の診察枠を設けています。

発達障害相談にも注力していると伺いました。

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ここには小児神経が専門の医師もいますし、発達障害に関しては、小児神経の医師と私、4人の臨床心理士で対応しています。療育的なトレーニングはここではできませんが、検査・判定・診断まで可能です。今、専門機関では初診が3~4ヵ月待ちというところが多く、それを待っている間の親御さんはとても不安なんですね。その期間の不安を少しでも減らすことができればと考えました。悩みを抱え込まず、小児科医師を頼っていただきたいですね。日々発達障害の子を診る中で感じるのは、地域支援の必要性です。発達障害の子の中には、社会に出られなくなって引きこもってしまうケースも多く、その中で親も居場所をなくしてしまう。小児科医師・NPO・幼稚園など地域のプロたちが連携して、そうした親子をどう支援していくかというのが今後の課題だと思います。

病気を防ぐため、予防接種の重要性を啓発

予防接種について教えてください。

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「健康診断・予防接種」専用エリアを設け、医師と看護師を配置することで、開院時間内であればいつでも患者さん側の都合で時間を選ぶことができるようにしています。そういった使いやすさもあり、ここでは年間多くの患者さんに予防接種を行っています。基本的に、予防接種で予防できる病気は、予防してあげたほうがいいと考えます。よく副反応を心配する声がありますが、リスクでいうと病気による合併症のほうがはるかに重大でしょう。重い後遺症を残す可能性もあります。ですので、まず予防をすることが大事。今当院では、4種混合・おたふく風邪・水ぼうそう・ヒブ・肺炎球菌・はしか・風疹のほか、子宮頸がん・A型肝炎・髄膜炎菌髄膜炎などさまざまなワクチンを接種することができます。

ところで先生は、なぜ医師になろうと思ったのですか?

実は私、大学に2回行っているんですよ。最初は東京大学理学部の生物化学科に入り、卒業はしたのですが、試験管を相手に一生過ごすのかと思ったらだんだん耐えられなくなって(笑)。 それで「自分は人に関わることが好きなので、すぐ傍に人間を感じられる職業に」と思い、1年間受験勉強をして、東京大学医学部医学科に入り直したんです。小児科を選んだのは子どもが好きだから。子どもたちが元気になっていって笑顔が見られるのは、本当にうれしい。小児科の医師になって35年ですが、とても幸せです。この仕事は天職だと思っています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

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小児科医師は、病気の子どもを診療するだけでなく、親御さんの不安を取り除くのも仕事です。子どもの病気全般に関しての入り口であり、必要な場合は専門の医師を紹介するコーディネーターでもあります。ですから、お子さんのことで何か不安があれば小児科医師にぜひ相談してください。ここには、子育て中のママさんドクターも数人いますから、子育ての悩みをわかった上でアドバイスもできます。お気軽に、どんどん小児科を使いこなしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

特別予約診療:30分1000円

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