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小林 由季 院長の独自取材記事

YUKIこどもクリニック

(各務原市/蘇原駅)

最終更新日:2019/08/29

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森林のペンションのようなたたずまいの「YUKIこどもクリニック」は2002年に開業した。中庭を中心に、待合室、診察室や点滴室、隔離室、授乳室などの各部屋がつながり全体を見渡せる明るい雰囲気。床暖房が設置された床や天井の梁からは木のぬくもりを感じ、穏やかに過ごせそうな院内だ。「素足のまま入れるようにしてキッズルームでは家のようにくつろいで過ごしてもらいたい」と、病院らしくない造りにこだわったそう。子どもの生命力と治癒力を生かした治療スタイルで、体全体を診ていく総合的な医療をめざす同院。食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症などアレルギー治療にも注力し、保護者の良き相談相手となっている。そんな小林院長に、モットーや患者への想い、展望などを中心に話を聞いた。
(取材日2019年7月31日)

親の良き相談役となり子どもの治癒力を生かす診療を

小児科を選択された理由は何でしょうか?

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大学時代、いろんな科を勉強していた時に子どもの気持ちに共感できると思いましたし、子どもは容体が急変しやすく見落としが許されないという一方で、生命力も強く回復するのが早く、そこにやりがいがあると感じたからです。また、臨床実習ではいろんな科の病棟にまわるのですが、その時の患者さんとの出会いの中で一番印象が良かったことも小児科を選んだ理由です。

開業への想いをお聞かせください。

病院で勤務医を続けるのか、開業するのかという岐路に立った際に、自分なりのやり方で診療したいと思いました。子ども自身に生命力があって、治る能力がきちんとありますので、なるべくその力を手助けをしていくというのが当院のスタイルです。薬だけに頼るのではなく、家庭での看護力が非常に大事ですから「お家でこういうことをしてあげてください」と親御さんにきちんと説明をして、余分な不安をもたなくてもいいように良き相談相手になれたらと思います。現在は核家族が増え、ちょっとしたことで不安に感じる親御さんも多いですから。それにお子さんにもお父さんお母さんから手をかけてもらったことが記憶として残るのはとてもいいことですよね。

診療の際に、大切にされていることを教えてください。

小児科の開業医は小児疾患を総合的に診療します。まずは、心配なことがあれば来院していただき、もし小児科の領域でなければ「これはこの科の先生に診てもらってください」と、見極めて振り分けていくことも大切です。発達障害に対してのご相談なども最近は増えています。一部ではなく全体を診ていく幅広い医療ですね。生活環境や家族構成、地域の人たちとの関わりなどを知っていくことも大事だと考えます。また、お子さんが元気になって帰っていかれる姿、親御さんがほっとした顔をされることが一番うれしいですね。

女性医師ならではの良さもありますね。

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患者さんにとって、私は母親かおばあちゃんみたいな感じかもしれませんね。思春期の方は生理のこと、体の成長のことなど、男性の医師にはどうしても言いづらいこともあると思います。先日も、胸が膨らんできてしこりが気になると心配で来院されたお子さんに「何歳位には、しこりができることもありますが大丈夫ですよ」と伝え、親御さんにもきちんと説明をしたら安心されたようでした。

問診で話をしっかり聞き多様なアレルギー治療に対応

アレルギー治療にも力を注がれていますね。

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卒業した岐阜大学の小児科の教授がアレルギー免疫が専門でしたから、その関係でアレルギーの勉強をしました。アレルギー疾患の相談に訪れる患者さんは多いですし、とても身近な病気ですから、それについてしっかりした知識があり、治療やアドバイスができるというのは非常に良かったと思います。当院には、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、小児喘息など、赤ちゃんから小学生と、どちらかというと小さなお子さんが多く来院されています。

アレルギーの治療ではどんなことを行いますか?

まずは話を聴いて問診をしっかりしていきます。例えば、食物アレルギーのじんましんや湿疹であれば、いつから、どんな時に、どんな症状が起こりひどくなるのか、運動や入浴による影響などを把握する必要があります。親御さんの思っていることと実際が違うこともありますから、その上で簡単な負荷試験を行います。これは少量の食べ物を実際食べてみて症状を確かめる方法で、安全をきちんと確認しながら行っていきます。検査の結果で、食事指導をしたり、注射薬や飲み薬を処方したり、程度によっては少量からの食物除去を解除していきます。また、皮膚炎の治りが悪い小さなお子さんには、離乳食が始まる前に念のため検査をしましょうとお勧めします。その他、アトピー性皮膚炎など、皮膚がどうしても弱く荒れやすいというのは生まれつきの場合もあり、そういった方には特に気をつけて治療を続けていくことを心がけています。

その他、アレルギー性鼻炎に対してはどうでしょうか?

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花粉症などのアレルギー性鼻炎は、就学前後のお子さんから増加してきていると感じます。ひどくなると睡眠障害や学校の授業に差し支えることも。口呼吸になってしまうため歯並びにも悪い影響が出たり、成長してから果物アレルギーに発展することもあります。本当にアレルギーなのか、ただの風邪なのかをきちんと区別することが大切ですし、お子さんは鼻水をすすってしまうので見た目には表れなくても、実際は口を開けて寝ていたり、眠りが浅かったりと困っていることがありますので、家庭での気づきも大切です。もし疑わしい場合は、たかが鼻炎とあなどらず、医療機関を受診してください。また、当院ではスギ花粉やダニアレルギーに対しての舌下免疫療法を取り入れながら対応していますので、要望は増えていますね。

病診連携で責任をもってサポート。地域貢献にも注力

病院との連携を重要視されていますね。

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各務原市の小児科の医師は、夜間救急の手伝いに月1.2回程行くことになっています。その関連でお付き合いのある岐阜県総合医療センターとコミュニケーションが取れていますので、詳しい検査や入院が必要な場合など、何かあった時には連携しやすいですね。当院は土曜日は夕方4時まで診療していますが、水曜日と日曜日が丸1日休診ですので、例えば火曜日の夕方に来院され、木曜朝までに容体の急変が心配という患者さんは、前もって病院に送らせていただくこともあります。このように患者さんの状態によって気を配り、診療時間外に患者さんが困らないように、親御さんがどうしていいのか迷わないように、病院との連携体制を十分に整えています。

今後の展望について教えてください。

クリニックに来てくださる方だけでなく、学校保健や乳幼児検診、保険医療上の問題など、お年寄りも含めて医療全体のことを考えながら行政との協力体制を深めていけたらと考えています。実は各務原市は、規模が大きすぎず小学生の1学年の人数が1000人程で、モデルケースとして新しい事業をしやすい地域なんです。市が何年も続けている取り組みで、すべての小学4年生には血液検査、中学2年生には脂質検査を行っていますが、こういった検査の精度を上げるための提案も医師ができることだと思います。必要がない再検査を減らすことでお子さんやご両親、また書類を作る学校の先生の手間や負担を減らすこともできます。また、生活習慣病予防の健康教室や講演などを企画し各学校の校医に依頼することも行っています。今後も地域貢献に力を入れていくことを視野に入れ、生まれ育った地元への恩返しができたらいいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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「子育て世代包括支援センター」といって、母子手帳をもらった時から18歳までノンストップで経過をたどっていこうという、全国の子どもに向けられた行政のサポート事業が始まりつつあります。子育てには何かと心配事や不安がつきものですから、こういった子育て世代をフォローする制度が進展し身近になってほしいと思います。また、病気とまでは言えないかもしれないけど心配なこと、気がかりなこと、お子さんにはいろいろあると思います。そんな時、相談だけでも結構ですので当院を気軽に利用してくださいね。

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