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おねしょが続く「夜尿症」
原因と対処法を正しく理解しよう

二子新地 ひかりこどもクリニック

(川崎市高津区/二子新地駅)

最終更新日:2022/02/01

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  • 保険診療

「年齢が上がってもおねしょの頻度が下がらない」「きょうだいと比べてこの子だけいつまでもおねしょが続く」など、子どものおねしょに悩む親も多いだろう。一定の年齢を超えてもおねしょが続く状態が夜尿症とされ、治療の対象となるという。「夜尿症の治療は1〜2年ほど続きます。時間のかかる治療なので、早めにご相談いただきたいですね」と語るのは、「二子新地 ひかりこどもクリニック」で夜尿症も多く診療している久保田亘院長。腎臓を専門とする小児科医として、幅広くおねしょの相談に応えている久保田院長に、夜尿症とその治療について、詳しく話してもらった。

(取材日2022年1月14日)

子どもの自尊心に大きく関わる夜尿症は、原因を探り適切な治療を

Qおねしょと夜尿症について教えてください。
A
1

▲夜尿症も多く診療している日本腎臓学会腎臓専門医の久保田亘院長

夜間、就寝中に無意識におもらしをしてしまう「おねしょ」は、排尿に関わるメカニズムがまだ未熟な乳幼児では当たり前の現象です。しかし、成長とともに自然となくなるはずのおねしょが続き、5歳を超えても月に1回以上のおねしょが3ヵ月以上継続しているようだと「夜尿症」として治療の対象となります。治療の対象というと大袈裟に捉えられがちですが、5歳では約20パーセント、10歳でも約5パーセントのお子さんに夜尿症があり、子どもの慢性疾患ではアレルギーに次いで多いとされています。夜尿症は自然に治っていくケースも多いのですが、医療の介入を行うことで、より早い治癒を望めることも。小児科での早めの相談をお勧めします。

Q夜尿症を放置するとどうなりますか?
A
2

▲学校の宿泊学習に備えて早めに治療を開始することも大事

夜尿症は成長とともに自然と治っていくこともあるのですが、中には二分脊椎によって起こるものや、腎臓の不具合により尿の量が増えてしまう尿崩症などの病気が隠れているケースも。夜尿の原因が何なのかを早めにつきとめ、必要があれば対処を行うことが大切です。学齢期のお子さんでは、おねしょをしてしまうことで自信をなくしたり、友達にからかわれたりすることで、心理的、社会的に悪影響を受けるケースもよくあります。自尊心を育てるべき時期におねしょというネガティブな要素を放置することは、お子さんのメンタル面の成長においても良いこととは言えません。

Q夜尿症の治療法について教えてください。
A
3

▲アラームを用いるなど一人ひとりの患者に合わせて対応する

夜尿症の原因は大きく3つ。1つ目が「トイレに行きたい」という感覚が寝ているときに脳に届かず起きられない、2つ目に夜間の尿量が多い、3つ目に夜間に膀胱が十分に広がらない、です。これらが1つもしくは複数重なり夜尿を引き起こします。対処としては、夜間に作られる尿量を少なくするための内服薬や専用パットで排尿を感知するとアラームが鳴る装置を用いることで、睡眠中の膀胱容量を増やすことをめざす方法があります。夜尿症の原因はお子さんによって異なるので「なぜおねしょが起こるのか」原因を追究し、個々のお子さんに合わせて対処法を選びます。内服治療とアラームの使用を同時に行い、早期治癒をめざすといった方法もあります。

Q夜尿症の治療の流れを教えてください。
A
4

▲血液検査、尿検査、超音波検査などの検査体制も整えている

初診時には夜尿の頻度や日中もおもらしがあるかなどと、生活習慣について詳しく伺います。習いごとなどで夕食を取る時間が極端に遅かったり、背を伸ばしたいと寝る前に大量の牛乳を飲んでいたりなど、夜尿に直接つながる生活習慣が見つかることもあります。その後、尿検査や超音波検査により、腎臓など排尿に関わる器官などに障害がないかどうかを確認。日誌で夜尿の傾向を見て、背景にどんな要素があるのかを探ります。原因がある程度つかめたら、必要な治療を開始。治療を開始する年齢としては8〜10歳くらいが多く、平均1年程度継続します。

Qできるだけおねしょを減らす生活のコツなどはありますか。
A
5

▲焦らずじっくり、コツコツと、寄り添った診療を行っている

便秘の子で、腹圧によりおもらしをしてしまうという子が多くいます。食生活などに工夫をして、便秘にさせないことは一つのポイントです。また、トイレの際にきちんと出し切らないなどトイレの仕方が雑な子や、遊びなどに夢中で尿意に気づきづらい子は、適切な指導を行うケースもあります。まずは排尿習慣を整えるウロセラピーで日中のおもらしの改善をめざすことが、夜尿の改善にもつながります。日中の排尿習慣を改善することで、夜間のおねしょが自然と良くなるケースも多いのです。ほかには、夕方以降に水分を取りすぎない、寝る前に必ずトイレに行く、食事の塩分を控えるといったことも大切です。

ドクターからのメッセージ

久保田 亘院長

自然治癒を促す夜尿ですが、自然治癒は非常にゆっくりな上、治療をしてもすぐに改善が見込めるものでもありません。時々「来月の宿泊を伴う学校行事までに治したい」といったご相談を受けますが、あまりに直前の相談では治療をお断りせざるを得ず悔しさを抱えることも。日本腎臓学会腎臓専門医としての立場からも、お子さんの夜尿症の治療には特に力を入れています。レアケースに対する知見も多くあるため、安心してご相談いただければと思います。おねしょは命に関わる病気ではありませんが、子どもたちのメンタルヘルスには大きく関わります。「治したい」という気持ちを大切にサポートしていければと思います。まずは気軽にご相談ください。

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