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伊藤 織恵 院長、伊藤 誠 副院長の独自取材記事

こどもの歯科

(目黒区/祐天寺駅)

最終更新日:2021/10/12

伊藤織恵院長、伊藤誠副院長 こどもの歯科 main

祐天寺駅から徒歩1分、虹が描かれたかわいらしい看板が目印の「こどもの歯科」を訪ねた。小児歯科を専門に20年のキャリアを持つ伊藤織恵院長と、夫で一般歯科を担当する伊藤誠副院長が、地域の子育てファミリーの健康な口腔環境づくりを親身にサポート。親子同時に行う「ファミリー受診」を推奨し、親の口腔内の状態、既往歴などから子どもの口腔環境に潜むリスクを見据え、親子の予防歯科に力を注いでいる。院内は水族館がモチーフの明るい診療室、絵本に出てくる森をイメージしたというかわいらしい待合室など、子どもがわくわくする仕掛けがいっぱい。温かなまなざしで地域の親子を見守り続ける2人に、ファミリー受診のメリット、足や姿勢など全身状態まで考慮する診療スタイルなどについて幅広く話を聞いた。

(取材日2020年9月29日)

予防面で大きなメリットがある「ファミリー受診」

こちらは親子そろって受診する患者さんが多いそうですね。

伊藤織恵院長、伊藤誠副院長 こどもの歯科1

【織恵院長】「こどもの歯科」と名乗っているので、その名のとおり小児歯科専門の歯科医院だと思われがちなのですが、当院では親子一緒に診る「ファミリー受診」をお勧めしていて、お子さんは小児歯科専門の私が、お父さんお母さんの治療は一般歯科が専門の副院長がそれぞれ担当します。お子さんと保護者の方に隣同士のユニットに座っていただき、同時に診察します。お子さんだけでなく親御さんのお口の中も見せていただくことで、ご家族の嗜好品や歯磨きの癖などを知ることができますし、親御さんの歯並び、歯数、歯の質、過去の治療や矯正の既往、アレルギー既往などを踏まえることで、将来お子さんに起こり得るトラブルを予測し、予防につなげることもできます。

親子の口腔環境の状態を見比べることで、予防につなげることができるのですね。

【誠副院長】そうですね。歯の磨き方を例に挙げると、保護者の方が右側の歯をあまりよく磨けていない場合、お子さんの仕上げ磨きをする際にも右側のケアが不十分になっていて、親子で同じような箇所の歯に磨き残しがあるといったことはよくあります。また、噛み合わせに関しては生活習慣が大きく影響するのですが、親子の生活習慣はよく似ています。先日も指しゃぶりの癖があるお子さんがいらしたのですが、よくよくお話を聞くとお母さんも小さい時に指しゃぶりがなかなかやめられなかったというエピソードにたどりつきました。親子、あるいはご家族で通院していただくことで、お父さんに似ているところ、お母さんに似ているところなど、お子さんについてより多くの情報を得られますから、予防歯科の観点から大きなメリットがあります。

開業から10年を迎えるにあたり、新たな設備も導入されたとか。

伊藤織恵院長、伊藤誠副院長 こどもの歯科2

【織恵院長】より精密な診療ができるよう、歯科用CTや口腔内3Dスキャナーなどの大型機材、さらに感染対策として、世界でも厳しいとされるヨーロッパの滅菌基準をクリアする滅菌器も新たに導入しました。子どもたちに対する診療中の説明にも、3D画像を使うようになったことで、みんな以前にも増して真剣に話を聞いてくれるようになりましたね。口の中の現状に興味を持つことで、子どもはもちろんご家族全員の歯の健康に対するモチベーションが高まってきているように感じます。

姿勢や足の使い方、態癖にも着目し、改善を促す

口の中だけでなく、足の指の使い方や姿勢など全身を把握するアプローチで診察されるそうですね。

伊藤織恵院長、伊藤誠副院長 こどもの歯科3

【織恵院長】体の姿勢が悪いと、歯並びや噛み合わせにも悪影響が出やすいのですが、正しい姿勢でいるために大きな役割を果たしているのが足です。私は最近の子どもは転倒しやすいなと以前から感じていて、理学療法士とともに全身を把握するということに取り組んできました。子どもの時に足の5本の指をしっかり使って足の働きを整えないと、骨がずれ込んで体のバランスが失われて転倒しやすくなり、その結果として歯のけがにつながることがあります。また、まっすぐな姿勢で立てないと筋肉のバランスが崩れ、全身の歪みが歯並びにまで影響することも。巷でよくいわれる指しゃぶりや頬づえ、爪噛みなど、生活の中で無意識にやっている癖も歯並びや噛み合わせを悪化させる要因になり得ます。当院ではその他、舌の位置や鼻呼吸ができているかなどを細かくチェックして、必要に応じて改善のためのアドバイスをさせていただいています。

無意識の癖を直すのは、子どもにとってはなかなか難しそうです。

当院ではこうした無意識の生活習慣「態癖」についてのアドバイスに、開院当初から力を入れていますが、2020年7月には、私の長年の夢でもあった態癖をテーマにした子ども向けの絵本を発行することができました。うつぶせ寝をする猫や、爪を噛むパンダなど、かわいらしい動物たちの姿を通して、好ましくない態癖によって歯並びや噛み合わせ、顔立ちにどのような影響が現れるのか、子どもが怖がらないようなソフトな表現でお伝えする内容です。絵本に登場する動物たちと同じ癖がなかなかやめられずにいる子にとっては、読みながらちょっとドキドキしてしまう場面もあるかもしれませんが、親子で楽しく読んで、態癖を意識するきっかけにしてもらえたらいいですね。

院内にはセミナー室も備えているそうですね。

伊藤織恵院長、伊藤誠副院長 こどもの歯科4

2階にあるセミナー室では、これまで歯に関することはもちろん、子どもの発育全般や子育てに関するセミナーを開催したり、マウスピース型の装置を用いた矯正の指導などを行ってきました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、現在はオンラインセミナーに形を変えて、随時開催しています。お母さんたちの声でよく耳にするのが、「子どもが生まれたけど、歯医者さんっていつから連れて行けばいいの?」という素朴な疑問。当院のセミナーには予防に関するテーマもありますので、ぜひお気軽に参加してお子さんの歯科医院選びや歯医者さんデビューのための情報集めの機会として利用してみてください。

四季とともに歯科への通院習慣を定着させてほしい

成人の診療を行うにあたって、特に意識していることは何ですか?

伊藤織恵院長、伊藤誠副院長 こどもの歯科5

【誠副院長】妊産婦さんを診療する機会が多くあります。出産や育児についてなど、それぞれに何らかの不安を抱えていらっしゃると思いますので、治療中は少しでもストレスを感じさせないように気をつけているつもりです。この地域はもともと歯の健康に対して意識の高い方が多いのですが、どちらかというとお子さんの歯並びなどの治療を優先したいというお気持ちが強く、ご自身の噛み合わせなど気になることがあっても積極的な治療は見合わせがち。せっかく歯科医院に来ているわけですし、成人矯正など近頃は治療の選択肢も増えていますから、気軽に相談していただきたいですね。

プライベートでは3人のお子さんのパパとママだそうですね。

【織恵院長】はい。ですから患者さんとの会話の中で、歯のことに限らず、発育や習い事に関することなど、ちょっとした子育て相談のようになることもあります。子どもの成長段階に応じて親が抱える悩みも変わってきます。私自身の経験も踏まえて、小児歯科でも気軽に相談していいんだよという雰囲気を、これからも大切にしていきたいと思っています。お母さんたちは毎日本当に忙しいですから、歯科医師に指摘されたことをつい忘れてしまうことだってあると思います。私も同じです(笑)。そんなとき、「大切なことだったような気がするけど、同じことをもう1回聞いたら怒られるかも」なんて思う必要はありません。「お父さんお母さんが何度でも相談できる歯科医院」にしていくことも、今後の目標の1つです。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

伊藤織恵院長、伊藤誠副院長 こどもの歯科6

小さい時から家族で歯科医院に通う習慣があれば、その子どもたちがやがて親になった時、自分の子どもにも同じような形で通院習慣を定着させていくことができるのではないかと期待しています。大人が「忙しいから歯医者さんに行けない」と妥協するのでなく、忙しい中でも通院して自分の歯をきちんとケアしている姿を子どもに見せることで、親御さんから予防の姿勢を伝えていってもらいたいというのが私たちの願いです。当院ではハロウィーンやクリスマスなど季節感を意識した飾りつけをしていますが、そこには家族の何げない会話で四季を感じる中で、「そろそろまた歯医者さんに行かなくちゃね」といった具合に、通院習慣を定着させていきたいという思いも込められています。四季とともに歯科がある、そんなライフスタイルが広まっていってほしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

スポーツマウスガード作製/8000円、マウスピース型装置を用いた矯正/15万円~、歯列矯正/30万円~ ※すべて税抜き

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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