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木暮大嗣 院長の独自取材記事

木暮クリニック

(杉並区/上北沢駅)

最終更新日:2019/08/19

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上北沢駅前にある懐かしさを感じる商店街の一角に「木暮クリニック」がある。受付開始と同時に多くの患者さんが詰め掛け、待合室はあっという間にいっぱいになった。「忙しいけれど毎日が出会い。一人ひとりをしっかり診る診療をやるだけです」と話す院長の木暮大嗣先生。地域のかかりつけ医として内科の診察を中心にしながら、高齢者のあらゆる病を診る老年病の専門家として大学病院で診察も行っている。取材中さっと机の下から資料がたくさん入ったファイルを取り出しわかりやすく説明してくれる。そんな心遣いのある丁寧な姿勢からも先生を慕う患者さんが多い理由が伝わってくる。子供から大人まで地域の人たちの健康を守りながら、お年寄りが安心して年を重ねられる医療にも力を注ぐ木暮先生に話を伺った。(取材日2010年4月16日)

75歳以上の高齢者がかかる病を全て診る「老年病」が専門

専門分野である老年病について教えてください。

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まず東京医科大学での老年病の定義としては75歳以上の老年後期の方がかかるご病気の全て。そしてそのご病気を全部診ますよという科が老年病科です。大学病院というのは細分化していて、おなかが痛いなら消化器科へ行ってください、胸が痛いなら循環器科に行ってくださいというふうに1日に2科も3科も回らなければならない。ご高齢になるとそれがとても大変なことなので、それならば全部一箇所で診ましょうというのが最初の発想。もともと私は東京医科大学出身で消化器と脳が専門の内科医ですが、東京医科大学病院の老年科に入局してあらゆる病気の診療を行いました。その中で消化器と動脈硬化、脳神経科を研究テーマとしていました。老年病科がある大学病院は都内でもあまり多くはありません。現在もクリニックの診療の他に老年病専門医として東京医科大学病院老年病科に勤務して外来診察も行っています。

なぜ老年病をご専門に選ばれたのでしょう。

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きっかけは祖母が病気になってしまったことです。その時に高齢者の病気治療にはメンタルな部分がとても影響していると感じて、治すだけの治療では足りないと感じました。話を聞くということがとても大事。ほんの10年20年前までは近所のお医者さんの所にお年寄りは先生の顔を見たいと言って集まって来たものです。それと全く同じにとまではいかなくても、ご近所の一人暮らしのお年寄りが顔を見せに来てくれるようなそんな病院が必要じゃないかと。そのようなことを考えて、大学病院で老年病を専門として研究していました。

患者さんと1対1で向き合う診療が 病の早期発見につながる

クリニックでの診察内容について教えてください。

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基本的には地域に根ざした家庭医、かかりつけ医としてあらゆる年齢層の方を対象として内科を中心とした診療を行っています。地域の小学校の校医を勤めていますので、子供の患者さんも多くいらっしゃいます。内科全般の診断、治療を行う中で予防医療に力を入れていて、検査機材を充実させて大学病院に行かなくても当院で必要な検査をできるようにしています。老年病を専門として大学病院で診療をしていますので、日常的に高齢の方の心筋梗塞や脳梗塞など病状が重い方を診ます。そういう方にこれまでの健康状態をたずねると、自分では健康だと思っていてもやはりコレステロール値が高いと言われていたとか糖尿病の治療をしていたとか皆さん基準値よりも高い数値が以前から出ています。これは壮年期のうちから老年期の病気が出始めているということですから、早期発見早期治療が何より大切だと考えています。

病気を早期発見する為に取り組んでいることはありますか。

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当院は看護師と検査技師の数が一般的なクリニックよりも多いです。そうすることで看護師は私が診療をする前に患者さんの話をよく聞くことができます。スタッフは皆優秀ですので、非常によく質問して話を引き出してくれます。新人の医師よりずっと的確ですよ。患者さんご本人が風邪だと思って病院に来た場合、こちらが質問しなければ全ての症状をご自身から説明するのは難しいものです。他に治療中の病気はないか、気になっていることはないか、かなり立ち入って質問をして話を聞き出すことで本当の病態を知ることができます。そして、検査技師が多いことで混雑している場合もしっかりと検査できる。大丈夫だと思いますよと言うのではなくて、疑わしかったら検査しましょうと。その中で病気を見つけた場合も、しっかりとした治療を受けられるように紹介先の病院と幅広いつながりを築いています。私自身は東京医科大学病院にコネクションがあります。また私の父親が同じく医者ですが、東京大学の助教授で東邦大学の教授も務めていました。父は消化器が専門ですがメインは放射線科。画像診断後に各科に患者さんを紹介しますので、東大病院をはじめとして様々な病院へのネットワークがありました。また講演会なども行っていましたので各分野の専門医とのつながりもあります。私が開業した時に父のコネクションを引き継いでいますので、患者さんの病状に最も合った病院を紹介することができます。

診療のモットーは。

気を抜かないこと。待合室がいっぱいになって患者さんの数が増えてしまうと、焦る気持ちからつい急いでしまうものです。でもそういう時に今日は胸の音は聞かなくていいですよとおっしゃる方がいる。患者さんも待合室がいっぱいだと遠慮するわけです。でもその方の胸の音を聞くと肺炎になりかけていたということがありました。混んでいる時でも少しでも気になることがあれば検査をする。患者さんにも少し待つけどレントゲンを撮りましょうと言います。油断しないで、おかしいなと思うことに対して手を抜かない。先ほどから検査が大切と言っていますが、問診と聴診というのが最も大事なことです。話を聞いてそこから導き出す。そして必要な検査をするという基本を大切にしています。どんなに忙しくても毎日が患者さんとの出会いだと思って診察しています。一日100人来ても、1対100ではない。患者さんにとっては1対1。毎日とても大変ですが、充実感を持って仕事に向き合えることが私の力の源になっています。

体の不調を我慢せず 自分の体をもっといたわってほしい

先生はこの町のご出身だそうですね。どんなお子さんでしたか。

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上北沢が私の地元です。昔は空き地もあったし公園も広場もあって、子供時代は鼻をたらしながら近所を走り回っていました。でも幼い頃から医者になろうとは思っていたみたいですね。小学校の文集には将来の夢を医者になることだと書いていました。父が放射線科の医師でしたので「父のような放射線科の名医になる」と書いていましたよ。大学に進んでみて放射線科は患者さんを直接診るわけではないので患者さんとのコミュニケーションがあまりないと思いました。父は消化器科も専門にしていましたので患者さんを診ることもありましたが、私はより患者さんに近い診療ができる内科を選びました。

読者へのメッセージをお願いします。

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老年科としては、自分の体をいたわってくださいということ。結構無理している人が多いです。内科としては健康診断を受けてください。それに尽きます。何か不具合があったら近所のクリニックを受診して下さい。それが一番です。医師に相談しないことで病気を悪化させることがよくあります。例えばうがい薬。のどが痛いからといって毎日うがい薬でうがいをする方がいますが、気をつけなければならないのはうがい薬に含まれているヨード。これを吸収して甲状腺の病気を発症する若い方が増えています。病気という程ではないからと我慢するのではなくて、たいした病気ではないと思いますが念のためという気持ちで近所の先生に何でも相談してみてほしいと思います。

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