全国のドクター9,257人の想いを取材
クリニック・病院 158,643件の情報を掲載(2024年4月23日現在)

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 名古屋市中区
  4. 上前津駅
  5. サンデンタル
  6. 南 全 院長、南 留美子 副院長

南 全 院長、南 留美子 副院長の独自取材記事

サンデンタル

(名古屋市中区/上前津駅)

最終更新日:2021/10/12

南全院長、南留美子副院長 サンデンタル main

名古屋市の中区大須、医療機関が並ぶビルの1角にある「サンデンタル」。優しくおおらかな南全院長と、活発ではつらつとした南留美子副院長が迎えてくれる、地域に根ざしたクリニックだ。開放的な待合室はリラックスできる空間で、診療室はプライバシーにも配慮した作り。院内は明るく、歯科独特の閉塞感が抑えられているのも特徴だ。卓越した技術だけでなく、コミュニケーションを重視した診療で、患者さんからの信頼を得ている。今回は全院長と留美子副院長の2人に、治療に臨む心意気や無痛治療のための工夫などを聞いた。

(取材日2016年5月25日)

スポーツに明け暮れた、さわやかな学生時代

お二人が歯科医師を志したきっかけを教えてください。

南全院長、南留美子副院長 サンデンタル1

【全院長】昔から手先が器用でしたから、それを生かした職業に就きたいと思っていました。自分には、何となく歯科医師が向いているのではないかと考え、進路として朝日大学の歯学部を選びましたね。きっかけは漠然としたものでも、治療には真剣に取り組んでいますよ。
【留美子副院長】昔、父から「お前は歯科医師になれるといいな」と言われたことがあるんです。父としては、何かの雑談のついでに言っただけなのだと思います。私は動物好きということもあり、獣医師や飼育員など動物と関われる仕事を志していましたが、不思議と、歯科医師をめざすようになったんです。父の言葉が私の心のどこかに残っていたのかもしれませんね。朝日大学に進んだのも、不思議な縁があったのかなと思います。

子どもの頃のこと、そして朝日大学での学生生活を教えてください。

【全院長】スポーツが得意で運動神経には自信がありましたよ。小学校の頃は野球やサッカー、バスケットボール。中学、高校生の時はテニスに打ち込みましたね。私の出身は名古屋市で、岐阜にある朝日大学へは実家から通学していました。そのため、大学時代は時間が取れず、スポーツとも疎遠になってしまいましたね。
【留美子副院長】私の実家は、大阪府枚方市です。子どもの頃は、日焼けで真っ黒になるまで外で遊んでいましたよ。運動神経が良いというわけではありませんが、体を動かすのが好きでした。高校時代はバレーボール、大学ではテニス部に入りました。大学のテニス部で軽井沢に行ったのが、本当に思い出深いですね。

大学を卒業されてから開院までの経緯を教えてください。

南全院長、南留美子副院長 サンデンタル2

【全院長】卒業後は朝日大学附属病院に勤務しました。補綴科というところに属して、主にブリッジやクラウンを作ったり、処置をしたりしていましたね。かぶせ物には治療だけでなく審美的な要素もあります。治療に加え、見た目も美しく整える技術に興味があったんです。その後、中村区の大名古屋ビルヂング内にあるクリニックに勤務。そこでさまざまなノウハウや経験を得て、2001年に当クリニックを開院しました。
【留美子副院長】私は卒業後、大学の口腔病理学講座にて助手として勤務していました。患者さんの口から組織を採取して、診査したり診断したりする科ですね。そちらで6年間の経験を積んだ後に大阪へ戻り、地元のクリニックに勤務しました。院長との結婚を機に名古屋に移住し、ここで副院長として頑張っています。

コミュニケーションが「サンデンタル」の治療の根幹

院長先生が治療の際に心がけている点を教えてください。

南全院長、南留美子副院長 サンデンタル3

【全院長】患者さんの話をよく聞くことですね。当クリニックは、ほかの医院と比べてもヒアリングや説明に力を入れていると思いますよ。私たち歯科医師が虫歯を治療したいと思う感覚と、患者さんがして欲しい治療は、必ずしも一致しません。そこを話し合い、すり合わせ、患者さんと一緒に最適な治療や方法を見つけ出していくことが大切ですね。この考え方は、当院の「抜かない」「削らない」治療に通じます。患者さんの要望をしっかり汲み取り、抜きたくないと言えばそのために最大限の治療をする、神経を取らずにすむ処置を行う。コミュニケーションを重視し、患者さんと医師との間で心のすれ違いが起こらないようにする。それが肝心ですね。

小児歯科をしておられますね、子どもたちへの応対で気にかけている点はありますか?

【留美子副院長】初めて歯医者に来る子は恐怖心がありませんから、診療はスムーズに進みます。一方、ほかの医院で痛い思いをしてしまった子は、そのトラウマを拭い去るために、まずはお話をするところから始めます。子どもは子どもなりに考えて行動していますから、その考えをしっかり聞いてあげます。そして、これからの診療を分かりやすく伝えてあげます。子どもだからと煙に巻くのではなく、正直に、嘘偽りなく。大人と子どもで対応を変えたりはしません。子どもも大人も一人の患者さんとして、どちらにも誠実に向き合うことを念頭に置いています。

痛みを抑えた治療にも力をいれてらっしゃいますね、どういった内容か教えてください。

南全院長、南留美子副院長 サンデンタル4

【留美子副院長】麻酔の注射する際の痛みは、施術者の技術が影響すると思います。私の経験上、針の直径が細いほど痛みが緩和され、針を刺す場所や角度、薬を注入するスピードなどを見極めれば、更に痛みを抑えられます。表面麻酔も併用しますので、無痛に近い処置ができていると思いますよ。こうした技術に加え、積極的にコミュニケーションを取って安心感を与えることで、麻酔に対する恐怖心を払拭しています。

向上心と信頼感を大切に、患者と真摯に向き合う

最近は歯並びが注目されてきていますね。こちらでも矯正歯科は重視していますか?

南全院長、南留美子副院長 サンデンタル5

【留美子副院長】はい、私は最近、矯正に力を注いでいますね。歯並びは食育から考えなければいけません。食べ物をしっかり噛むことで歯やアゴが鍛えられ、結果として美しい歯並びになります。もちろん、器具による矯正も大切ですよ。子どもの歯並びを考えるのは、お母さんが気になりだしたらで大丈夫です。検診を受けて、医師に矯正の内容や期間を相談してください。年齢としては、永久歯に生え変わる5~6歳頃が目安です。また、矯正は成長を利用できる子どものうちに施術することをお勧めします。歯並びは子どもの成長だけでなく、顔つきなどにも影響を及ぼしますので、早いうちにしっかり治しましょう。気になることがあれば、気軽に相談しに来ていただければ幸いです。

開院後、教訓になった出来事はありますか?

【全院長】この仕事の難しいなと思うことは、やはりコミュニケーションの部分ですね。こちらがしっかり説明したと思っていても、患者さんには3割程度しか伝わっていないという場合が多いんです。だから施術の段階で患者さんと私たちの間に、認識の差ができてしまう。それだと、信頼関係が生まれませんよね。いくつもの経験を通して、お互いが理解することの大切さを学びました。
【留美子副院長】説明の方法も大切ですね。例えば認知症の方は、嫌だと感じた事を記憶に残す傾向があります。通常の説明をしただけでは、治療中に不快なことがあると、次から来てくれなくなってしまいます。ご家族から治療の説明をしていただいたり、患者さんからこうして欲しいと言っていただくような説明にしたりするなど、説明にもパターンが複数あるのだなということを学びました。患者さんそれぞれに適したコミュニケーション方法があるということですね。

先生が考える、歯科医師に必要なものは何だと思いますか?

南全院長、南留美子副院長 サンデンタル6

【全院長】向上心を忘れない、これに尽きると思いますよ。副院長は凄く勉強熱心で、定期的に勉強会に参加しているんです。クリニックだけの治療だと、同じことの繰り返しで、どうしても進歩しませんよね。新しい技術や知識、治療材料などを取り込んでいかないといけません。そうすれば、治療にも進化が見られるようになると思うので。また、そうした学ぶ時間を作る努力も大切ですね。
【留美子副院長】信頼感でしょうか。医療だから、あなたにお任せしますと言われると、やはりうれしく思います。担当した患者さんがまた来てくれた時に、この仕事のやりがいを感じますね。特に子どもは成長が見られるから、なおさらです。10年も経てば、もう別人と言っていいほど成長しているので、成長した姿を見ることは、本当にうれしいですね。

Access