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宮澤 哲夫 院長の独自取材記事

みやざわ耳鼻咽喉科

(春日部市/春日部駅)

最終更新日:2024/12/12

宮澤哲夫院長 みやざわ耳鼻咽喉科 main

「医療の提供によって地域の人たちを幸せにしたい」、そして「当院のスタッフたちが幸せに働けて、かつ働いていることが誇りに思えるような職場にしたい」。これが「みやざわ耳鼻咽喉科」の宮澤哲夫院長が大切にしている理念だ。2005年に同院を開業し、2013年に現在の場所に移転。広く地域に知られ、頼られるクリニックとなるべく、その都度進化を遂げてきた。「もっと患者さんのために」という宮澤院長の思いは止まらず、待ち時間軽減や診察時間の効率化を考えて院内を改装したばかり。小児耳鼻咽喉科疾患やアレルギー性鼻炎などを専門とする宮澤院長に、いろいろな思いを語ってもらった。

(取材日2024年9月19日)

ゆったりと開放感のある空間で患者に配慮した診療を

院内を改装されたそうですね。

宮澤哲夫院長 みやざわ耳鼻咽喉科1

ええ。ここはもともと銀行だった建物で、天井が高くゆったりと開放感のあることが特徴です。一方で以前は医師が処置室と診察室を行き来することも多かったので、改装時に動線がスムーズになるよう院内のレイアウトを大幅に変更しました。中待合室を設置しているのも、順番が来たらすぐに患者さんに診察室へ移動していただけるようにしたかったからです。さらに、今まで医師が行っていたカルテ入力を専門のスタッフが担う体制に変更したんです。おかけで医師の負担が減り、より診察に注力できるようになったことで、待ち時間も軽減されるようになりました。また、曜日によっては二診体制にするなど、「どうしたら待ち時間を短縮し、効率的な診察が行えるか」を念頭に、これまでいろいろと工夫を重ねてきました。

最近ではどのような患者さんが多いのでしょうか。

依然として新型コロナウイルス感染症を心配して受診される方が多いのですが、当院では発熱症状や味覚障害などがある方の診察は一般診察時間とは区切って行うなど、感染症対策をしっかりと講じていますので安心して受診いただければと思います。アレルギー性鼻炎の相談も多く、特に春先は花粉アレルギーなどアレルギー由来の鼻水や鼻詰まりで来院される方がたくさんいらっしゃいます。最近は、アレルギー性鼻炎の方で舌下免疫療法を希望する方が増えてきている印象です。0歳児から学童年齢のお子さん世代も多く、耳だれ、中耳炎、鼻水、鼻詰まりといった症状が目立っています。鼻だけ吸ってほしいというお子さんも多いので、そういった場合は「特急券制度」として、スムーズに吸引の部屋に行っていただけるように工夫しています。薬の処方に関しても、患者さんの希望に応じてできるだけ柔軟に対応するようにしています。

大切にしている診療理念や方針をお聞かせください。

宮澤哲夫院長 みやざわ耳鼻咽喉科2

患者さんに良質な医療を届けること、スタッフにはやりがいのある仕事と職場環境を用意すること、そして地域の医療機関の皆さんとは、一緒に情報共有をしてともに繁栄することをめざすこと、それが当院の大切にしている理念です。日々、見落としのないようにしっかりと診察して適切な診断を行うことを心がけています。治療については、その場でできることはできるだけその場で行い、先延ばしにしないことを大切にしています。もしここでできないことがある場合や、専門的な医療機関での対応が必要と判断した場合は速やかに大学病院などに紹介しています。小さなお子さんの診療では、看護師と協力しながら安全性重視で診察しています。

アレルギーの舌下免疫療法や補聴器相談にも力を注ぐ

耳の診察時に工夫していることはありますか。

宮澤哲夫院長 みやざわ耳鼻咽喉科3

耳の診察は、患者さんにベッドに横になっていただき手術用の顕微鏡で診ています。これは、帝京大学耳鼻咽喉科学教室の教授であった故・鈴木淳一先生の教えを受けた医師が踏襲しているスタイルです。座っている体勢よりも寝てもらったほうが圧倒的に耳の内部が見やすく、手術用の顕微鏡を用いることでより詳細に内部を観察できるためです。0歳児の患者さんでも、安全に配慮しながら精密な処置を行えるのが利点ですね。顕微鏡の先にはカメラがありますので、内部を患者さんご自身にも確認していただけます。お子さんの場合は、モニター画面を親御さんに見せながら症状と治療法の説明をしていますので、親御さんにとってもわかりやすく安心していただけると思います。

力を入れている治療や取り組みについて教えてください。

一つはアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法です。これはスギとダニのアレルギーのある方に有用な治療法で、ダニやスギのエキスを毎日少しずつ服用してアレルギー症状の緩和をめざしていくというものです。従来の投薬治療は対症療法に過ぎなかったのですが、舌下免疫療法はダニやスギのアレルギーの根治をめざせる治療法として期待されています。数年後に高校や大学の受験を控えていて本領が発揮できるかどうか不安な人や、将来、妊娠を考えている人で妊娠中は花粉症の薬を飲みたくないと考えている方などにはぜひお勧めしたいですね。また、新型コロナウイルス感染症対策にも力を入れています。喉や鼻の症状が新型コロナウイルス感染症によるものかどうか判断が難しいので、疑いのある方は別の場所で検査するなど、感染症対策に配慮しながら対応しています。

補聴器相談も行っているそうですね。

宮澤哲夫院長 みやざわ耳鼻咽喉科4

補聴器は医療機器の一つで、購入する前に補聴器相談に特化した医師の診察を受けることが大切です。私は自治医科大学附属さいたま医療センターでも補聴器に関する診察を担当しています。当院には聴力検査室とは別に補聴器専門の検査室も備えていることが特徴です。補聴器の適合についてはスピーカーから流れる音や言葉の聞こえ具合を調べる音場検査によって診断しますので、防音設備とある程度の部屋の広さが必要なのです。検査後、補聴器店から補聴器を貸し出してもらい、日常生活で実際に使用し、使い心地を確かめてもらってからあらためて適合検査を行い、提供しています。聴覚は、コミュニケーションの重要なファクターで幸福度とも深く関わっているとされています。幸福度は免疫力や認知症、健康寿命などと深く関連があるともいわれていますので、今後はそれらについても発信していきたいですね。

他科と綿密に連携しながら地域医療にさらなる貢献を

診療体制やスタッフとの関係についても教えてください。

宮澤哲夫院長 みやざわ耳鼻咽喉科5

月曜、木曜、金曜、土曜午前がニ診体制で、土曜は複数の医師が交代で診療しています。群馬大学や獨協医科大学、自治医科大学附属さいたま医療センターなどから臨床の前線で活躍されている先生方に来ていただき、それぞれの専門分野を生かして診察していただいているんです。スタッフの協力も欠かせません。スタッフが幸せで生き生きと働いているからこそ、良い医療が提供できると思っているので、スタッフにとって誇りに思える職場にするために、一人ひとりを大切に、働きやすい環境づくりに努めています。朝礼時の一つの取り組みとして、普段から前向きな気持ちでいられるように、スタッフに自分が体験した「小さな幸せ」を話すようにしてもらっているんです。お互い助け合ってクリニックを支えていこうという気持ちが持てるような雰囲気づくりにも努めています。外部から講師を招いて、マナーや接遇などの勉強会も定期的に開催していますよ。

先生はなぜ医師をめざされたのですか?

実家が薬局だったこともあり、最初は昭和大学の薬学部に進学しました。昭和大学は薬学部と医学部のカリキュラムがかなり重なっていて、そこで医師志望者たちと交流する中で影響を受け、医学を本格的に学びたいと思い帝京大学医学部に入学しました。6年生の時に複数の医局で臨床実習を受けている時、先ほどの鈴木淳一教授から「耳鼻咽喉科に興味があるなら、世界中どこでも好きな大学を紹介してあげるから、卒業旅行で見学に行けばいい」と声をかけていただいたのです。ちょうどその時、スウェーデンのイエーテボリ大学から留学生が来ていて、そこで学びたいと伝えたらすぐに承諾を取っていただけました。その時からこの先生についていこうと思い、耳鼻咽喉科の医師になることを決めました。

最後に、今後の展望をお願いいたします。

宮澤哲夫院長 みやざわ耳鼻咽喉科6

耳鼻咽喉科の疾患は内科など他の診療科と深く関わっていますので、他の分野の先生方とも緊密に連携を取りながら、地域全体で皆さんの健康を見守っていければと思います。当院の2階には呼吸器内科や脳神経外科を専門とするクリニックがありますので、その先生方とも連携を図ってより良い医療を提供していきたいです。また患者さんの負担軽減のために、将来的には曜日に関係なく、二診体制にしていけたらと思っています。

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