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瀧澤 竜太郎 院長の独自取材記事

桜整形外科内科ペインクリニック

(さいたま市西区/指扇駅)

最終更新日:2023/08/02

瀧澤竜太郎院長 桜整形外科内科ペインクリニック main

「どこに行っても良くならない痛みのある人の力になりたい」と語るのは、「桜整形外科内科ペインクリニック」院長の瀧澤竜太郎先生だ。日本麻酔科学会麻酔科専門医である瀧澤院長は、救急科、集中治療科、整形外科、内科と、各科で研鑽を積んできた。「重症の患者の全身管理」を得意としており、患者一人ひとりを全体的に診察するスタイルを取っている。「患者さんは、それぞれ異なる痛みを抱えていてめざす目標も違う。だからこそ、一人ひとりに適切なアプローチをしたい」と話す瀧澤先生に、痛みに対しての向き合い方、今後の展望などについて話を聞いた。

(取材日2023年7月4日)

麻酔科専門の医師として、患者を全体的に診る

瀧澤先生は、埼玉県のご出身でいらっしゃるそうですね。

瀧澤竜太郎院長 桜整形外科内科ペインクリニック1

はい、埼玉県戸田市で生まれました。小学校、中学校は戸田市内の学校に、高校は、戸田市にほど近い志木市にある慶應義塾志木高等学校に通っていまして、ちょうどその頃、医療の道に進もうと決めたんです。埼玉県は、もともと医師不足が深刻だったので、それならば、自身の生まれ育った埼玉県で医師として働き、地域に貢献したいと考えました。実は今も圧倒的に医師が足りないといわれていて、厚生労働省が出している2020年度の「医師・歯科医師・薬剤師統計」によりますと、埼玉県の人口10万人あたりの医師数は、全国最下位。つまり人口が多いわりには、それに対する医師の数が追いついていない状況なんですね。

そこから茨城県つくば市にある筑波大学へ進学されました。

できれば本当は、埼玉県内の大学に進みたかったのですが、埼玉県には国立大学の医学部がなかったのです。そこで埼玉県と同じ関東圏の茨城県にある、筑波大学医学群医学類に進みました。私は麻酔科専門の医師なのですが、一般的に麻酔科の一番のメインの仕事は、手術の全身麻酔をかけることなんですね。つまり、麻酔科の医師は、重症の患者さんの全身管理が得意なので、そこから派生して、救急科、整形外科、集中治療、ペインクリニックなどに携わってきました。そして今回ご縁があって、2022年3月に「桜整形外科内科」を引き継ぎ、私の専門分野の痛みの治療をするペインクリニックを融合させて「桜整形外科内科ペインクリニック」としてスタートしました。

これまでの内科、外科に加えて、「痛み」の相談もできるんですね。

瀧澤竜太郎院長 桜整形外科内科ペインクリニック2

そうですね、「痛み」の相談が加わったというより、「痛み」に限らず、患者さん一人ひとりを全体的に診せていただきたいと思っています。当院は地域柄、少し郊外なので、各科の専門の医院がそんなに多くはありません。当院にいらっしゃる患者さんからすると、幅広く診察してもらえて、必要に応じて専門の医院を紹介される形にしたほうが便利かな、と。医師である以上は、自分の専門外だったとしても、何科に行ったらいいのか、どこの病院に紹介したらいいのかなどは、責任を持って適切に判断するべきだと考えています。そのためには、なるべく間口を広くしたいですし、すぐに相談したいと思っていただけるように信頼されるクリニックでありたいですね。

「痛み」へのアプローチは、個別に考える

では、「痛み」について、もう少し詳しくお聞かせください。

瀧澤竜太郎院長 桜整形外科内科ペインクリニック3

「ペインクリニック」の「ペイン」は、「痛み」という意味ですので、「ペインクリニック」は、「痛みを取ることに主眼を置いた診療科」となります。例えば、足が痛いとなったら、たいていの方は整形外科にかかると思いますが、当院のようなクリニックにいらっしゃる方は、「痛みを取ってほしい」と訴える方が非常に多いんです。足をぶつけてケガをすれば痛いのは当たり前ですが、足に何も起きてないのに痛みがある場合は、ただ足を治療しても根本的な改善にはつながりません。こうした痛みは、何が原因でその痛みが出ているのかということを見極める必要があります。

その原因によって治療がまったく変わってきますよね。

そうです。リハビリテーションをするのか、薬を使うのか、薬でも何を使ったらいいのか。「痛み」と一言でいっても、痛みのメカニズムや原因を見極めなければ、適切な治療になかなか結びつきません。例えば、全身にずっと痛みがある状態が続く、線維筋痛症という病気があります。これは、エックス線やMRIを撮っても血液検査をしても発見しにくく、見逃されてしまうケースがとても多いんですね。そういったことがないよう、適切に原因を見極め、改善をめざし、少しでも患者さんのお力になれるよう努めています。

こちらではどのような治療ができるのでしょうか?

瀧澤竜太郎院長 桜整形外科内科ペインクリニック4

痛みを緩和するための薬は、いろいろな系統の薬があるので、どれが使いやすいか、どのくらいの量を使うかは、適切に判断することが重要です。例えば、局所麻酔薬を使って神経の伝導をブロックするための「ブロック注射」がありますが、当院では首や胸あたりにする硬膜外ブロック注射を提供しています。硬膜外ブロックは専門性が高く、提供しているクリニックは少ないのですが、適用範囲が広く、いろいろな痛みの緩和がめざせるので、さいたま市外からいらっしゃる方も多いですね。

交通事故やスポーツによる「痛み」にも対応

交通事故治療にも力を入れていらっしゃるとか。

瀧澤竜太郎院長 桜整形外科内科ペインクリニック5

はい、交通事故に遭ってしまった場合、むち打ちといったようなケガの痛みが残ることがありますよね。そういったときに、患者さんが何年もクリニックで治療を続けられるかといったら、なかなか続けられないと思います。つまり、クリニックとしては、治療期間が有限というか、限られた時間の中で少しでも患者さんの痛みを和らげたいわけです。当院は、リハビリテーションを行うスタッフもそろっているので、通常の整形外科と同等に、運動器のリハビリテーションなどと組み合わせて、さらに薬の調整や、必要に応じてブロック注射を打つなど、限られた時間の中で痛みが軽減できるように努めています。

超音波診断装置もこだわりをお持ちでいらっしゃいますね。

そうですね、特に超音波診断装置は思い入れがあり、2022年に先進の機種を導入しました。超音波検査のいいところは、例えば表面の筋肉を確認する時に、細かく筋肉と筋肉の境目まで見えますし、筋肉を動かした時の動きが動画で確認できるところです。CTやMRIだと、情報量は多いですが、全部静止画ですよね。超音波検査はMRIほど深いところは見えませんが、筋肉や腱がどう動くかまで確認できるので、診療に役立てています。

特にスポーツをやっている患者さんには役立ちそうです。

瀧澤竜太郎院長 桜整形外科内科ペインクリニック6

最近では筋力トレーニングブームもあるせいか、ウエートトレーニングのご相談も増えました。まずどういう運動からはじめていくかとか、これまでにつけた筋力を落とさないようにするにはどんな運動をすればいいかとか。とはいえ、患者さんにはそれぞれ抱えている痛みがあり、目標も違います。少しでも今やっている競技の大会で上のレベルをめざしたい方、すでに介護が必要だけど要介護度を下げたい方もいらっしゃいますよね。一人ひとり異なる目標があるので、それぞれに適切なアプローチでいろいろな年代の方を全体的に診ていければいいなと思っています。

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