変形性膝関節症による膝の痛みに
ラジオ波治療という新たな選択
みやみつ整形外科リハビリクリニック
(西宮市/西宮駅)
最終更新日:2026/06/16
- 保険診療
「階段の上り下りがつらい」「歩く度に膝が痛む」。そんな変形性膝関節症の悩みを抱えながらも、「手術はできれば避けたい」と考える人は少なくない。実際、保存療法では十分な改善につながらず、かといって人工関節手術には踏み切れないという患者も多く存在するようだ。そうした中、近年注目を集めているのが、ラジオ波を用いて膝の痛みの伝達を抑えることを図る治療である。西宮市内でも早くからこの治療を開始した「みやみつ整形外科リハビリクリニック」では、治療後のリハビリテーションまで見据えたサポート体制を整備。院長の宮光世裕先生に、変形性膝関節症の一般的な治療から、ラジオ波による治療の特徴やメリット、治療の流れまで詳しく聞いた。
(取材日2026年6月5日)
目次
手術と保存療法の間を埋める新たなアプローチ、「冷却型ラジオ波による末梢神経焼灼治療」とは
- Q変形性膝関節症では、どのような治療が一般的なのでしょうか?
-
A
▲変形性膝関節症には一般的に運動療法や保存療法を行う
変形性膝関節症は、加齢などによって膝の軟骨がすり減り、関節に負担がかかることで痛みや変形が生じる病気です。まずは膝への負担を減らす生活指導や運動療法が基本となり、太ももの筋肉を鍛えて膝を支える力を高めていきます。それでも痛みが強い場合には、鎮痛薬や湿布、ヒアルロン酸注射、サポーターやつえなどを活用する保存療法が一般的です。しかし、それらの治療でも改善が難しくなると人工関節手術が検討されます。ただ、手術には身体的・精神的な負担が伴うため、不安を感じる患者さんも少なくありません。「手術は嫌だけれど、今の治療では限界」という方の新たな選択肢として注目されているのが、ラジオ波を用いた痛みの治療です。
- Qラジオ波を使った治療とは、どのような治療なのですか?
-
A
▲比較的体への負担が少なく痛みを緩和することができる
正式には「冷却型ラジオ波末梢神経焼灼治療」といいます。ラジオ波という高周波の電流を流して熱を発生させ、痛みの信号を伝える神経を長期間遮断する方法です。当院では超音波検査機器で神経の位置をリアルタイムに確認しながら、電極針を膝の痛みを感じる神経にピンポイントに当てて処置を行います。余分な組織への影響を小さく抑えながら、効率良く痛みの緩和を図ります。また、早めに痛みをコントロールすることにも大きな意味があります。膝が痛いと動けなくなり、動けないと筋力が低下してさらに膝への負担が増すという悪循環に陥りやすいため、症状が深刻になる前に痛みの連鎖を断ち切ることも、膝を守る上でとても重要です。
- Qラジオ波を使った治療には、どのようなメリットがありますか?
-
A
▲患者一人ひとりの症状に合わせた治療方法を提案
大きなメリットは、体への負担が比較的少ないことです。治療は30分程度で、局所麻酔を使用。治療中の痛みもほとんどありません。また、保険適用で受けられる点も特徴です。さらに、体への負担が少ないので、高齢や持病などの理由で手術が難しい患者さんにも適応が可能です。治療後の経過には個人差があるものの、次に治療が必要になるのが1~2年後になることも見込め、長期間にわたって膝の負担を意識せず過ごせることが期待できる点もメリットです。
- Q逆にデメリットや注意点はありますか?
-
A
▲治療と並行して適切な運動をすることが大切
治療そのものは低侵襲で、デメリットはほぼありません。機器には冷却機能が備わっており、周辺組織へのダメージも抑えられています。ただし、誤解してほしくないのは「痛みが取れた=膝が治った」ではないということです。あくまでも痛みの軽減を目的としており、膝の変形が改善するわけではありません。そのため、痛みが和らいだからといって無理をすると、かえって膝への負担が増える可能性があります。大切なのは、痛みが軽減している期間に適切な運動を行い、膝を支える筋力を維持・向上させることです。だからこそ当院では、痛みのない状態を長く維持できるよう理学療法士によるリハビリテーションとセットで提供しています。
- Qラジオ波による治療は、どのような流れで進むのでしょうか?
-
A
▲穏やかな口調で丁寧に説明をしてくれる宮光院長
まずは診察で症状や膝の状態を確認し、この治療が適しているかを判断します。その後、対象となる神経に少量の麻酔薬を注射する「テストブロック」を行い、痛みの軽減が期待できるかを確認します。数日間様子を見て確認した後に、改めて施術日を設定します。治療当日は局所麻酔を行った上で施術を進めるため、強い痛みを感じることはほとんどありません。施術は日帰りで、術後しばらく院内で安静に過ごしていただいた後、歩いて帰宅することが可能です。その後は定期的に経過を確認しながら、理学療法士によるサポートのもとで膝の状態に合わせた運動療法を進めていきます。

