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河口 忠睦 院長の独自取材記事

かわぐち矯正歯科

(岐阜市/西岐阜駅)

最終更新日:2021/10/12

河口忠睦院長 かわぐち矯正歯科 main

岐阜市の南部に位置する「かわぐち矯正歯科」。市内はもちろん市内や県外からも患者が訪れるという矯正専門のクリニックだ。「患者さんの意思を背負っている」と話す河口忠睦(かわぐち・ただちか)院長は、「患者さんは家族同様」をモットーに、コミュニケーションを大切にした親身な診療を行っている。説明も明快でインタビューにもわかりやすく答えてくれた。待合室には、矯正を終えた子どもたちの笑顔の写真がいっぱい。大工だった亡き父が建てたというアットホームな雰囲気漂う院内で、院長の矯正にかける思いや理念などを中心に話を聞いた。

(取材日2018年5月9日)

子どもとの約束はしっかり守る「クマ先生」

先生が矯正歯科を専門にされた理由を教えてください。

河口忠睦院長 かわぐち矯正歯科1

私自身、小学5年生から中学3年生まで歯列矯正を受けていました。人の歯が動くということは、小学生の私にとって非常に不思議で感動的であり、担当の先生に「これなあに?」「これはどうするの?」といろいろ聞いていたんです。あまりに質問が多いので先生に「そんなに興味があるなら、歯医者になったら?」と勧められました。それ以来、矯正を専門とする歯科医師になりたいと思い続けてきたのです。せんだって35年ぶりにその先生にお会いしたのですが、私が矯正の歯科医師になったことをたいへん喜んでくださいました。私は、今の子どもたちにも矯正に興味を持ってもらいたいと思い、子ども向けの本の中で「歯はどうして動くのか」というテーマのページを作成したこともあります。

平日20時まで診療されていますが、大人の患者を意識されているのですか?

当院の患者さんの約7割はお子さんです。部活で帰りが遅い中学生も多いですし、夫婦共働きで仕事が終わってからお子さんと来る方もおられますので、平日は20時、土曜も19時まで診療しています。中には、郡上や高山から来られる方も。当院の入り口にはクマの親子のキャラクターが描かれていますが、あのクマは私、そして肩に乗せているリボンをつけた子グマは、開業の年に生まれた娘をイメージしています。患者さんは3対1の割合で女の子が多いということもあり、親しんでいただけるキャラクターを作りました。私のことを「クマ先生」と呼ぶお子さんも多いですよ(笑)。

先生が診療において大事にされているのはどんなことですか?

河口忠睦院長 かわぐち矯正歯科2

矯正は歯に力を加えますので少なからず痛みが起こります。体が痛みから逃れようとする反応で歯が動くのです。お子さんでも我慢できる程度の痛みですが、患者さんにはそうしたこともきちんと説明し、また小さなお子さんでも興味を持っていただけるよう装置のサンプルを実際に手にとっていただいています。矯正を登山に例えると、年齢や状態によって装備やルートが変わりますので、いつまでに、どの装置でどのように治すのか、目標を定め、計画をしっかり話し合うことを大切にしています。最も大切なのは、そう決めたら、その約束はきちんと守ること。それは徹底していますね。お子さんの信頼を裏切らないことが一番大事です。

「患者は家族」をモットーにスタッフと支える

先生のモットーを教えてください。

河口忠睦院長 かわぐち矯正歯科3

「患者さんは私たちの家族」ということです。もし自分の子どもが「痛い」と言ってたら何とかしようと思いますよね。それと同じです。私は患者さん専用の携帯電話を持っており、「調子が悪かったらいつでも電話してください」と言っていますので、旅行を中断して帰ったこともあります。患者さんが保育園や幼稚園から小学校、中学校と成長し、歯がきれいになっていく過程を私たちはずっと見ていくわけで、それが矯正歯科医師としての喜びなのです。当院のスタッフ全員が矯正を受けていますが、それによって整った歯列のメリットを実感できるだけでなく、矯正中の違和感や痛みも体験していますから、心底患者さんの身になれると思うんです。実際スタッフは皆、患者さんの立場になって接してくれていますね。

先生もスタッフの方も、患者をとても大切に思ってくださるのですね。

私たちは「治療する機械」であってはいけません。患者さんと人間同士、コミュニケーションをとることを大切にしています。私は専門用語を使わないよう、わかりやすく説明することを心がけており、歯科衛生士も歯科助手も、さらに受付でも説明をしています。診療のことだけでなく、子育ての話をすることもよくありますよ。みんなで昔の写真を見ながら「こんなに小さかったのにね」と語り合うことも。当の本人は「昔の写真は見たくない」と言っていますが(笑)。矯正は、医療者側の技術、治そうとする本人の気持ち、ご家族の協力、この3つがそろわないとうまくいきません。長いお付き合いになりますので、当院みんなで、患者さんとそのご家族をサポートしていきたいのです。

矯正を行うにあたって、先生が重視されているのはどんなことですか?

河口忠睦院長 かわぐち矯正歯科4

顎の骨の成長をコントロールすることです。子どもの顎骨(がっこつ)は、矯正力を加えることにより成長方向を変えたり、成長量を増やしたりすることができます。それによってより良い理想的な噛み合わせをつくることをめざしているのです。例えば「出っ歯」の要因は大きく分けると4つあります。上の歯だけが出ている場合、上顎の骨が出ている場合、下の歯が倒れているだけの場合、下の顎の骨の成長発育が悪い場合です。歯だけの問題であれば、ある程度大人の歯が生えそろってから始めればよいのですが、顎骨のコントロールが必要な場合は、子どもの頃からの矯正を始めることをお勧めしています。年齢が低ければ低いほど、やれることはたくさんあるのです。

矯正は専門の歯科医院を選択できる社会をめざす

こちらでは、お口周りのトレーニングにも力を入れられているそうですね。

河口忠睦院長 かわぐち矯正歯科5

はい、MFT(口腔筋機能療法)といって舌と唇のトレーニングになります。歯の位置は、噛む力と、骨、舌、唇、それぞれからかかる力によって決まります。従って、矯正で骨の成長をコントロールすると同時に、唇や舌の力のバランスを整えることも大切になってくるのです。歯並びを治してもそのバランスが悪いままだと、また歯並びが悪くなってしまう場合があります。そのため悪い癖を直し正常な状態に戻すためにMFTが必要なのです。私はMFTのスペシャリストである先生とも親交があり、いろいろ教えていただきながら当院でのトレーニングに生かしています。トレーニングは個室で行いますので人目も気になりません。

子どもの歯について親が気をつけることはありますか?

子どもの口の中がどうなっているのか、見ていない親御さんが多いのですが、まず関心を持っていただきたいですね。そして矯正についてインターネットで情報を集める場合は、日本矯正歯科学会、あるいはその下部組織である日本臨床矯正歯科医会という、矯正専門の開業医の団体のホームページを参考にしていただきたいです。また、普段からかかりつけの歯科医院を持つことも大事ですが、その先生が矯正についてどれほどの知識や技術をお持ちなのかがポイントになると思います。矯正ではない分野が専門の先生は、矯正が必要な患者さんを当院など矯正専門のクリニックに紹介しています。逆に私は、専門外の虫歯の治療や乳歯の抜歯は行わないので、一般歯科に紹介しています。専門以外のことを行うのは患者さんに対して失礼だと私は考えているからです。

今後のことについてもお聞かせください。

河口忠睦院長 かわぐち矯正歯科6

矯正というのは、患者さんの人生を背負う診療でもあります。ですので、初回の相談は1時間みっちり私がお話をお聞きし、「この先生なら安心」「この先生でよかった」と思っていただけるよう、自分ができることを全力で行っていきたいです。そもそも「歯科医師」と名乗る以上、それが使命だと思っています。また、日本では矯正を恥ずかしく思う人もいるほどで歯並びに対する意識は高いとはいえず、テレビを見ると著名な方でも歯並びが悪いことが多いです。歯科医師であってもそうで、学会などで海外の歯科医師から「どうしてあの人は矯正をしないのか」と聞かれることもあるんですよ。日本で矯正に対する意識をもっと高めること、そして矯正を受けたいと思った人が専門の歯科医院を正しく選択できるような社会を構築すること、これらも私たち矯正歯科医師の役目だと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

・矯正治療ブラケット【表側】65万円+税
・矯正治療ブラケット【裏側】95万円+税
顎関節症の方はそれぞれのプランに追加5万円
(それぞれのプランの中に装置部品の代金は含まれております。)

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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