隅田 能英 院長、隅田 実希 副院長の独自取材記事
あさひ矯正歯科医院
(厚木市/本厚木駅)
最終更新日:2021/10/12

小田急線本厚木駅東口から徒歩5分の「あさひ矯正歯科医院」。隅田能英院長が1987年に開院し、2011年に娘の隅田実希先生を副院長に迎え、現在の地にリニューアル移転した。以来、矯正歯科を専門に二人三脚で幅広い年齢層を対象に診療を行っている。豊富な経験と症例数に裏打ちされた適切な診療で一人ひとりに寄り添い、矯正を通じて心と体の健康をめざす2人。どっしりと落ち着いて穏やかな隅田院長、朗らかで親しみやすい実希副院長に、子どもと大人の矯正や、マウスピース型装置を用いた矯正について、今後の展望など話を聞いた。
(取材日2020年4月2日)
子どもも大人も、その先の健康につながる矯正を
子どもの患者さんも多いそうですが、小児矯正のメリットを教えてください。

【実希副院長】小児矯正は、永久歯を守ることにつながります。永久歯を守ることは、将来的に見れば、健康寿命延伸にも結びつくんですよ。また小児矯正は、呼吸にも関わってきます。顎が小さいお子さんは矯正が必要になることが多く、そういったケースでは舌が正常な位置より下にあり、呼吸しづらい状態にあることも少なくありません。まだやわらかい子どもの顎を広げて骨格を整えていく小児矯正を行って、舌を正常な位置に戻りやすくし、気道を広げていけば、呼吸もしやすくなっていくでしょう。このように、免疫機能にも関わる呼吸の改善が見込めるのも、小児矯正の大きなメリットですね。さらに顎の骨格を整えることで、顔の印象が変わることもあります。子どものうちから顔貌に対するコンプレックスを生じにくくしておくことで、心も豊かに成長できると思います。
矯正専門の歯科医師に診てもらうほうが良いでしょうか?
【実希副院長】小児矯正の場合、得られるメリットが大きい反面、永久歯の萌出が完了し、噛み合わせが安定するまで5~10年ほどかかりますので、歯科医師がスキルを身につけるには時間がかかります。また、患者さんごとにお口の中の状態はさまざまですので、それだけ経験も必要になります。そのため、矯正専門のほうがより安心して通院できると思います。さらにいえば、矯正装置の改良も日々行われていますので、知識のブラッシュアップを常に行っている歯科医師をお勧めしたいですね。
子どもの矯正を迷っている保護者、また矯正を躊躇している大人へメッセージをお願いします。

【隅田院長】お子さんの矯正については、来院したらすぐに矯正を始めるのではなく、発育・成長の状態を考慮しながら最適と思われる時期にスタートします。まだ矯正に適さない時期に始めると、矯正期間だけが長くなってしまいますから。実際の矯正に関しては、なるべく歯を抜かずに噛み合わせや歯並び、骨格そのものを整えていくことをめざしています。
【実希副院長】当院はできるだけ歯を抜かない方針ですが、成人の矯正では、ダメージを受けていて寿命が短いと思われる歯を選択的に抜き、健康な天然歯が残るように施術していくことがあります。これは審美面だけでなく、そのまま年を重ねるよりも口腔内の健康が保たれ、ひいては健康寿命延伸にもつながるなどのメリットが考えられますので、まずは気軽にご相談いただけたらうれしいです。
幅広い矯正計画が可能なマウスピース型装置による矯正
特に力を入れて取り組んでいる矯正法などありますか?

【隅田院長】患者さんのご要望を伺いながら、専門家としての判断を加え、お一人お一人の患者さんにとっての最善の矯正法を追求します。それぞれの矯正法に長所も短所もあり、矯正の限界も違いますので、それらを含め、患者さんにわかりやすく説明して選んでいただきます。最近は、目立ちにくい裏側矯正を求めて来院される患者さんが多いのですが、患者さんのお口の状況から判断して、同じような結果が得られるようであれば、費用を抑えて提供できるマウスピース型装置を使った矯正をお勧めしています。
費用面のほかに、マウスピース型装置を用いた矯正のメリットがありましたら教えてください。
【実希副院長】目立ちにくい、扱いやすいなどのメリットがありますが、マウスピース型装置を用いた矯正を行うことによって、矯正計画の幅が広がることも利点の一つです。結果として、抜歯の頻度が少なくなったり、仕上がりによりこだわることができたりするなど、全体としてのレベルアップにつながっていると思います。ただ、マウスピース型装置を使った矯正に固執してしまうと、動かしきれない歯が出てくるケースもありますので、やはり計画に幅を持たせ、引き出しをたくさん持つようにしたいですね。患者さんごとにベストな矯正は違いますので、状態をできるだけ良いものにするために、いろいろな装置でそれをかなえたいと考えています。
診療の際に、大事にしていることなどありますか?

【隅田院長】患者さんの要望にできるだけ沿い、専門家として最適な診療方針を立ててお示しすることも大事ですが、患者さんが理解できなければ意味がありませんから、方針をわかりやすく説明することを心がけています。例えば、矯正法の選択肢をご提示するときは、歯並びや顔つきの変化をシミュレーションした3D画像を使うなどして、ご本人がより具体的に矯正のゴールをイメージできるよう配慮しています。 また、感染症予防策を強化し、壁やソファーなど院内すべてにウイルス対策の抗菌コートをかけたり、高速滅菌器を導入したりなど、高い安全性を維持することも重視しています。
【実希副院長】一人でも多くの人の健康寿命につながるように、矯正を通じて、歯だけなく、体の健康につながる施術を行いたいと考えています。そして、「自分は人の役に立てる仕事をしているんだ」と毎日思い出しながら、患者さんお一人お一人と大事に向き合っています。
現状に満足せず、常に前を向いた診療をめざす
どのようなきっかけで矯正の歯科医師をめざされたのでしょうか?

【隅田院長】父と2人の兄が歯科医師だったので、私も自然と歯学部をめざして勉学に励むようになりました。矯正歯科を選んだのは歯学部5、6年生の頃、臨床研修で見学した際に興味を持ったからです。大学病院に勤めるようになってからも、矯正歯科の仕事が面白くて18年間くらいいましたね。
【実希副院長】患者さんにとってより良い治療をして差し上げたくても、保険の規制がある一般診療では、なかなか自由診療をお勧めできないことがあります。一方、矯正歯科なら保険の規制にとらわれず、常にベストを尽くせると思いました。また、お口周りに由来する骨格的なずれや全身の健康などにも興味があったので、歯や顎の位置にアプローチする矯正に可能性を感じていたことも大きな理由ですね。
お忙しい日々だと思いますが、リフレッシュ法などありますか?
【隅田院長】健康維持のためにスポーツクラブに通って筋トレなどをしていたのですが、7、8年ほど前からフィットネスバイクを始め、そこから進んでロードバイクに乗り始めてからその楽しさを覚え、去年の6月にハワイのオアフ島で1日で160kmを走破しました。心肺機能を上げて、今の元気に至っています。
【実希副院長】私も自分自身が元気でいられるよう心がけたいと思っています。仕事もあるし、子育てもある。そんな中で私が倒れてしまっては、あまりに多くの人に迷惑をかけてしまいます。といってもジムに通う時間はないので、自宅で筋トレをしています。運動をすると頭の回転が速くなるので、診療前に行います。体も軽くなるので、貴重なリフレッシュ時間です。
今後の展望をお聞かせください。

【隅田院長】将来的には、副院長にこのクリニックを渡していけるようにしていきたいと考えています。当院は30年以上勤めるスタッフたちもいますから、患者さんだけでなく、スタッフとの人間関係のつくり方などを含め、人との接し方も継承していきたいですね。「常に前を向いた診療」を目標に、設備の向上なども伝えていきたいと頑張っています。2年ほど前に3Dスキャナーを、最近では3Dプリンターと歯科用CTを導入し、より精度の高い治療の提供に努めています。
【実希副院長】矯正治療の素晴らしさがもっと広く伝わると良いなと思っています。そして、「矯正治療=審美性の獲得」ではなく、「矯正治療=健康寿命にプラス」という認知をもっと広めていきたいと思います。少子高齢化が問題となる日本において、健康で長生きできる人々を矯正歯科から増やすことにより、国力の底上げになれるよう、貢献していきたいと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とは【矯正】
精密検査/7700円~1万1000円
診断・治療方針の決定/3万5200円
表側矯正/一括支払いの場合、75万3500円~100万6500円
裏側矯正/一括支払いの場合、113万3000円~155万1000円
マウスピース型装置を用いた矯正/一括支払いの場合、86万3500円~108万3500円
※分割支払いも対応できますのでご相談ください
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。