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村上幹高 院長の独自取材記事

村上医院循環器科・内科

(目黒区/西小山駅)

最終更新日:2019/08/28

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東急目黒線西小山駅から徒歩8分の『村上医院』。建物はコンクリート仕立てのおしゃれなつくり。そのなかにもぬくもりのあるウッドをあしらい、落ち着いた雰囲気を感じさせる。1966年、目黒区碑文谷に開院し、2003年より2代目院長の村上幹高先生が引き継いだ。村上院長が30年携わった循環器を中心に、内科全般の診療および健康診断や各種の検査が受けられる。患者さんが病院に来られなくなった場合への対応を含め、訪問診療も積極的に取り入れている。自治体や医師会、総合病院などと連携、また、診療所間の積極的な情報交換により大学病院のような高度医療が受けられる地域のシステムを構築中だ。村上院長は、住民の健康寿命(日常的に介護を必要としないで自立できる期間)を延ばすため、毎日奔走している。正直に一つひとつの質問を噛みしめながら丁寧に答える姿からは、心より信頼のおける人間性がうかがえた。(取材日2011年9月15日)

循環器が専門。さまざまな臓器に影響を及ぼす動脈硬化の予防に力を入れる

開業までの経緯について教えていただけますか?

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以前は、昭和大学病院で循環器内科の准教授を務めていました。そこで循環器の診療をしつつ、週に1日くらいのペースで父親の開いていたこの病院に手伝いに来ていました。父親は1966年ごろから開業していたんですが、健康上の都合もあり、2003年に私が引き継ぎました。その際、大学病院なみにCTやMRIなどを導入することは無理でしたが、極力、そのレベルに近づけたいと考え、血液検査やレントゲンなどはもちろん、超音波検査や動脈硬化の検査、呼吸機能に関する検査など、一通りを外来でできるようにしています。また、携帯型で24時間モニターすることのできる心電図や血圧計などの機器も備えてあります。特別なものというわけではありませんが、循環器を専門としている以上、生活習慣病に関連する検査はすべて外来で対応できるようにしたかったんです。

先生の得意とする診療はどういった分野ですか?

ずっと循環器に関わる仕事をしていました。とくに、大学で働いていたころは、カテーテル治療を中心に、心臓の救急疾患に携わっていたので心筋梗塞や狭心症などの治療について知識と経験を持っています。ただ、大学病院の場合は治療が中心ですが、開業してからは予防が主目的です。いわゆる一次予防といって、病気にかかる前に、食事の面や生活全般を改善したり、または薬物療法を取り入れるなどして、心臓の状態の管理を徹底しています。いわば、大学病院で治療を受けることのないようにするのが、今の私の仕事なんです(笑)。ただ、自分の出身校である昭和大学や、目黒区の五大病院(東邦大学大橋病院・東京共済病院・厚生中央病院・三宿病院・東京医療センター)とは連携をはかっていますので、何かあった場合はすぐに患者さんを紹介して診てもらえますし、大きな検査や入院の手続きをスムーズに進めることができます。

最近、患者さんの訴えで多いものはなんでしょう?

高齢化にともなって生活習慣病に関わるものが多いですね。高血圧や高脂血症、糖尿病、心臓疾患などです。このあたりは比較的高齢の方が多いということもあるので、私は、往診にも力を入れています。つまり、在宅医療ですね。寝たきりの方や在宅の患者さんのところには定期的にお邪魔しています。これからはますます増えてくるかもしれません。高齢化が進めば当然のようにニーズは増えてくると思います。在宅では、ご家族の方の協力が必要ですが、私としても、患者さんだけでなく、ご家族も含めて診療する姿勢で臨んでいます。

高齢になると循環器は弱ってくるものですか?

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まずは、血管の病気である動脈硬化が進み、そこからさまざまな全身の臓器に影響が現れてきます。脳や心臓、腎臓といった重要な臓器にとくに影響が大きいですね。いわゆるメタボリックシンドロームも、動脈硬化の一歩手前といえる段階ですので、真剣に気をつけなければなりません。血管は年齢とともに固くなってくるんですね。その固さが年齢に相応のものなのか、基準値を超えているのかどうか、日ごろから知っておいた方がいいと思います。とくに40代からは定期的に検査した方がいいですね。当院には、血管の年齢を測る機械がありますので、気軽に来院してほしいと思います。

若いうちからの検診を。自分の健康は自分自身ではわからない

循環器の疾患を防ぐためにはどんなことに気をつければいいのでしょうか?

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食事や運動、生活全般の管理など、さまざまな点が挙げられますが、定期的に検診を受けるというのも、重要なポイントのひとつです。血圧やコレステロール、それに糖尿病のチェック。また、体重の増減や喫煙習慣などについても検査して、何か問題があれば治療を早期に始めていきます。最初は、食事療法や運動不足の改善、それに禁煙指導などをしていきますが、それでも効果がみられない場合には薬を使うということにしています。こうした問題は採血や心電図などをとったりしないとわからないものなので、定期検診が重要なのです。自分が本当に健康かどうかはわからないですよね?血圧やコレステロールが高い場合、初期の糖尿病などの症状はほとんどしませんので、自分では気づきません。人間ドックまで本格的ではなくとも、もっと簡易な検査でもけっこうですので、自分の体をチェックし、わずかな異常にも気づいてもらえるかかりつけ医をつくっておくことが大切です。

循環器を気にするのは壮年期に入ってからと思っていたのですが。

最近は若い方の動脈硬化も増えてきています。それは、栄養事情や車社会になってきているということなどが関係しているのではないかと思います。さまざまなデータがありますが、若年者のコレステロール値などは、かつては日本人よりもアメリカ人の方が圧倒的に高かったんですが、現在では逆転しています。アメリカは、国を挙げて予防策をしっかりしてきたんですが、日本の場合は、長寿国ということもあり、動脈硬化などにはなりにくいと過信してきたのかもしれません。食生活の改善については、あまり動物性の脂肪をとらずに、魚を食べるのをお勧めします。白身でも赤身でもいいんですが、コレステロールの高い魚卵は避けた方がいいですね。それと、血圧に関しては日本人はもっと塩分を控えなければなりません。

心肺機能を上げるためにはどんな運動をすればいいのでしょう?

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ウォーキングやジョギング、水泳といった有酸素運動ですね。ただし、ジョギングなどでも自分のペースを超えてがんばり過ぎてしまうと、体への負担という面でもあまりよくないので、水中のウォーキングなどがいいと言われていますね。

病院間などの連携を強め、地域医療の向上に力を注ぐ

地域における村上医院の位置づけはどのようなものでしょうか?

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私たちは、街の人々の健康を預かっているという意識を持っています。「健康寿命」という言葉があります。これは、寝たきりなどにならず、自立した生活を営める期間のことです。地域に住む方たちの、QOL(クオリティー・オブ・ライフ)の高い生活のため、きちんと管理していくのが使命と思っています。たった1人の医者にできることは限られています。私だけで何万人も治すことはできません。でも、まず身近な何百人だけでもいいので、彼らの健康寿命を延ばす手助けをしたいと思っています。

今後の展望について聞かせてください。

現在、進めているのは、総合病院と個々の診療所との連携、さらに診療所同士の連携強化です。そうしたネットワークというかシステムを構築していって、患者さんが専門的な医療をスムーズに受けられるような仕組みをつくろうとしているんです。まず手はじめに、「クリニカルパス」といった紹介状の統一したフォーマットを作成しています。また、個人のクリニックの先生を対象に、技術や知識を向上させるための講演会や勉強会などを医師会が主催となって積極的に開いているほか、目黒区内の住民に対して医師が講師となり、さまざまな病気や予防などについて学んでもらう市民公開講座なども開設しています。医学的な専門家でなくとも、話を聞くことで健康への意識が高まります。とにかく地元の人たちには元気であってほしいんですよ。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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動脈硬化をはじめ、循環器に関しては、50代からの女性は気をつけた方がいいですね。更年期にかけて自分自身のケアを心がけることが大切ですが、働き盛りの男性も注意が必要です。あたりまえのことですが、食事と運動です。とにかく太るのはよくありません。腹囲を測るなど、内臓脂肪がついているかどうかは常に気をつけつけていてください。運動については、一所懸命になるようなものでなくていいので、月に1回などではなく最低でも週3回程度は必要です。また、ジムに通ったりしなくとも、食後に30分くらい歩くとか、その程度でも効果はあるはずです。運動は食後がいいですね。血糖値が上がっているということもありますが、燃焼させること、つまりエネルギーを使ってしまうことで太る予防にもなっていると思います。そういった習慣をつけ、夫婦ともに健康年齢を引き上げるのを目標にしてもいいでしょう。

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