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黒瀬 基尋 理事長の独自取材記事

さくら歯科

(春日井市/神領駅)

最終更新日:2021/10/12

黒瀬基尋理事長 さくら歯科 main

2005年に「さくら歯科」を開業し、現在は同市内にある3つの分院(たんぽぽ歯科・ありす歯科・きらり歯科)の理事長を務める黒瀬基尋(くろせもとひろ)先生。穏やかな表情と静かな口調からは、真摯に患者と向き合い質の高い医療を提供しようという信念と熱意がひしひしと伝わってくる。開業に至る経緯や医院の診療の特徴、今後の展望について語ってもらった。同院にはクチコミを通じて遠方から訪れる患者もいるという。

(取材日2016年11月17日)

痛みを徹底的に研究し無痛治療をめざす

歯科医師になったきっかけと、開業までの経緯をお聞かせください。

黒瀬基尋理事長 さくら歯科1

きっかけは祖父が歯科医師だったことです。岐阜県内で開業していたんですが、私が大学を卒業したのと同じ頃に他界しました。当時私はまだ修業中で、祖父が開業していた場所も田舎だったので、その後を継ぐというよりは、時期が来たらもう少し街中で開業したいと思いました。その後歯科医師としての自信もついたので開業しようということになり、実家から近いことと、自分で考えていた条件に合っていたことから、この場所を選びました。最初は80坪で始めたんですが、患者さんの数が増えたため、その広さでは対応しきれなくなり、建物と駐車場を拡張して、500坪の広さにしました。その後も患者さんは増え続けたので、分院をつくったんです。それまでバスで1時間以上かけていらっしゃる患者さんもいて、送迎をしようかなとも思ったんですが、それなら患者さんが多い地域に分院を作ったほうが早いかなと。現在は春日井市内に分院を3院展開しています。

開業にあたって施設や内装などでこだわった点はありますか?

父親が設計士なので、有名なアミューズメントパークのホテルみたいにしてほしいと頼みました。でも予算の関係でこれが限度でしたが(笑)。お子さんが怖がらないような、かわいいイメージにしたかったんです。でも父には自分なりのこだわりがあり、勝手に変更されてしまったところもあります。「ぞうきんを洗うところが必要だろう」と勝手に造られてしまったり(笑)。父自身、目が悪いこともあって、バリアフリーにもこだわっていましたが、それは正解でしたね。また、お子さんの患者さんが多いので、拡張するときにキッズルームを造り、保育士さんを含むスタッフが対応するようにしました。器具の消毒・滅菌についてもかなりこだわっています。患者さんからは見えないところですが、そういった部分でも裏切るようなことがないようにと心がけています。

患者さんの層や治療の内容に特徴はありますか?

黒瀬基尋理事長 さくら歯科2

患者さんの半数ぐらいはお子さんです。僕自身子どもが好きなので、子どもがたくさん集まってきてくれるのはうれしいですね。また、治療に伴う痛みについて徹底的に研究し、極力痛みのない、無痛治療をめざしています。治療の内容としては、一般歯科からインプラント治療まで、幅広く何でもできるような歯科医師をめざしていて、さまざまな勉強会にも通い、技術を高めるように努めてきました。現在も新しい治療法などについての勉強会には、積極的に参加しています。

歯科の総合検診で、口のトラブルをトータルに診断

患者さんとの接し方で心がけていることはありますか?

黒瀬基尋理事長 さくら歯科3

患者さんの気持ちを察して向き合うことですね。できるだけ自分から積極的に話しかけ、親密なコミュニケーションを取るようにしています。とはいえ基本的に1人20分という時間を有効に使わなくてはいけませんから、まず患者さんからお話を聞いて、必要があれば検査をして、すぐ治療に入ります。大事なのは世間話ではなく治療の結果ですから。これまで多くの患者さんを診察してきた経験上、たいていの症状なら原因を特定するのに時間はかかりません。その点では自信を持って診療にあたっています。

子どもの患者さんに対してはどうですか?

できるだけ怖がらないように、優しく接するようにしています。中には嫌がって暴れるお子さんもいらっしゃいますが、小児の治療はやり方にコツがあるんです。今まで時間をかけてもできなかったお子さんが、5分ぐらいで治療が終わり、親御さんに驚かれることもあります。また、小児矯正では顎顔面矯正という比較的新しい方法も行っています。これは口の開け方と舌の位置を調整し、顎や顔の骨の正しい発育を促す矯正法で、歯並びだけでなく顔つきの変化も期待できます。小学校低学年までしかできない方法ですが、行われた方は皆さんに喜んでいただけていると思います。

予防歯科にも力を入れているようですね。

黒瀬基尋理事長 さくら歯科4

虫歯や歯周病については、原因菌に合わせた根本的な予防治療も手がけています。その一環として、当院では口の中のトラブルを包括的に診断するための「歯科の総合検診」を行っています。これは口臭検査・細菌検査・唾液検査を実施し、その結果に基づいて衛生士がカウンセリングをして、必要な治療や処置を提案するというものです。この検査で特定した原因菌の種類に合わせた抗生剤などで治療します。その一方で、日常の歯磨きの指導も、着実に効果を上げていると感じています。開業当時は虫歯や歯周病の患者さんが多かったんですが、現在では口腔内の状態のいい人が増えてきました。それだけ予防歯科に関する患者さんの意識が高くなってきたのだと思います。

顎顔面矯正・予防歯科・訪問診療に力を入れて

口臭のケアもされているんですね。

黒瀬基尋理事長 さくら歯科5

そうですね。口臭で悩んでいる方も多いと思うので、それに対しての治療にも力を入れています。先ほどの「歯科の総合検診」にも含まれる口臭検査で、口臭の種類と原因を調べ、それに応じた治療を行います。当院の治療方法では、原因を根本からカットすることを目的としています。かなりの割合で口臭の除去が改善できます。年齢性別にかかわらず、口臭で悩んでいる方はぜひご相談ください。

スタッフに対して働きかけていることはありますか?

現在は歯科医師と歯科衛生士それぞれ35人ずつぐらいずつ在籍しており、医師のほぼ半数は女性です。これは女性やお子さんの患者さんで女性医師を望まれるケースがあるのと、雇用における男女比という面からも自然なことだろうと思います。私からスタッフ全員に望むのは、一人ひとりがそれぞれの役割をきちんと果たしてくれることです。それぞれ専門分野があり、一人の患者さんに対して複数のスタッフが関わるチーム医療なので、情報の共有をしっかりして、どの患者さんに対しても同じクオリティーの診療ができるようにしています。新しいスタッフには、まず私が基本的なことを一通り教えたら、あとはミーティングや勉強会を通してさらに知識を身に付けてもらいます。でもスタッフはみんなすごくやる気があり、よくやってくれていると思いますよ。

今後の展望についてお聞かせください。

黒瀬基尋理事長 さくら歯科6

虫歯は今後も減っていく傾向にあり、それに応じて歯科医院の役割も変わっていくと思います。先ほどの顎顔面矯正や、完全に虫歯にならない状態をめざす根本治療も含めた予防歯科、通院が困難な患者さんを対象とする訪問歯科診療などのウエイトが、より高まっていくのではないでしょうか。当院でもそういった診療に力を入れていて、訪問診療は専門のスタッフが行っています。今までは訪問診療自体を知らずに、無理をしてタクシーなどで来られていた患者さんもいらっしゃいましたが、そういった方にはたいへん喜んでいただけます。また、近隣の小児向けのイベントなども、もう少し幅広い対象をカバーできるようなものができないかと考えています。そういった機会に来院していただくことで、虫歯になるお子さんをさらに減らしていくことができると思うんです。そういう地域ぐるみの取り組みを通して、虫歯や歯周病予防への意識を一段と高めていきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/38万5000円~、顎顔面矯正/小児 44万円~
歯列矯正/小児矯正 基本料金 49万5000円~

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