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清水 潔 院長の独自取材記事

川口あおぞら眼科

(川口市/川口駅)

最終更新日:2021/10/12

清水潔院長 川口あおぞら眼科 main

川口駅前医療モールの2階にある「川口あおぞら眼科」。近視や感染症、眼精疲労などの一般的な眼科疾患に対応する一方、眼内コンタクトレンズを使った近視矯正手術や多焦点眼内レンズを用いた白内障手術なども同院内で行っている。院長の清水潔先生は勤務医時代から今に至るまで30年以上、難症例を含め、さまざまなケースに対応してきた。好奇心旺盛で勉強熱心な人柄は、ベテランとなった今でもなお新しい技術や機器を素早く取り入れていく診療スタンスに表れている。「進化していく医学に取り残されたくない」と精進し続ける院長に、眼科診療への強い思いを聞いた。

(取材日2019年10月7日)

一般的な眼科疾患から先進医療まで院内で完結

早速ですが、先生にとって眼科の魅力は何ですか?

清水潔院長 川口あおぞら眼科1

大学病院でもクリニックでも、技術レベルやできる診療に差が少ないのが魅力だと感じます。もちろん大きな病院でなければ難しい手術もあります。しかし、一般的に必要とされる眼科診療は、大学病院よりむしろクリニックのほうが進んでいる場合もあります。実際、日本の眼科診療をリードしている眼科医師の中には開業医がたくさんいます。僕は開業する時、そうした事情をかなり意識しました。ただ、医師一人でさまざまなものを取り入れていける自由さは「先進医療へのフットワークの軽さ」である反面、「責任の重さ」でもあります。僕自身、どんな治療や道具が患者さんにとって最良なのか、常に葛藤しながら診療を行っています。

患者層や多くみられる主訴は?

お子さんから高齢者まで満遍なく来られています。症状も大きな偏りはないのですが、年代でいうと、お子さんはとにかく近視。コンタクトレンズにするかしないか、それと結膜炎やものもらいなどの感染症疾患です。20代では大きな問題が少なく、コンタクトレンズを作りに来られるくらい。30代になると眼精疲労が出てくる人がいます。40代を過ぎると老眼で、40代後半から50代になると徐々に白内障が出てきます。最近少し増えたなと思うのが、白内障手術で「多焦点眼内レンズを入れてください」と指定される患者さん。こちらが先進医療実施施設だと調べて問い合わせされるんですね。多焦点眼内レンズも認知されて世間に浸透してきたなと感じます。

多焦点眼内レンズによる白内障手術は年齢に関係なくできるのですか?

清水潔院長 川口あおぞら眼科2

手術後、脳のほうで見え方の変化への順応をしていかないといけませんから、80歳以下くらいまでかなとは思っています。もちろん患者さんのご希望があれば応じます。ただ年齢に関わらずですが、じっくり話し合いをして、患者さんにご理解いただいた上でというのが大前提です。どんな手術も当然万能ではありません。多焦点眼内レンズ手術の場合、術後光の周りにリングがかかって見えるハロー現象や光をとてもまぶしく感じるグレア現象などが生じる可能性があるといったデメリットもあります。いいものではありますが、こういったデメリットについてもしっかりご説明して、納得していただいてから受けていただくことが非常に重要だと思っています。

多焦点眼内レンズを用いた治療やレーザー治療に注力

飛蚊症の症状改善のために、レーザーを用いる研究が進んでいるとか。

清水潔院長 川口あおぞら眼科3

飛蚊症というのは、視界に黒い点のような、虫のようなものが動いて見える状態のことです。原因は老化現象などの生理的な現象と病気のサインとして表れます。これまで、生理的な現象の場合については、病気ではなく治療が必要ないものという認識でした。今、注目しているのは、YAGレーザーというレーザーを使って、目の中の混濁を焼いて蒸散させることで、この症状の改善をめざしていく方法です。飛蚊症がかなり大きい場合や多数の場合は、根治治療となる可能性は低いです。しかし、少し飛蚊症があるといった場合では、自由診療となりますが、症状の改善が見込まれると考えています。飛蚊症で悩まれている方は多くいらっしゃいますので、こういった方法があることを今後は患者さんにお伝えしていくことも考えています。

今、特に注目されていることについて教えてください。

あえて言うなら多焦点の眼内レンズでしょうか。眼科医療はどんどん新しい治療法が出てきています。例えば多焦点でも「近く・遠く」の2焦点だったのが「中間」も加えた3焦点のレンズも発売されました。また、乱視のある人にも対応できる遠近両用多焦点眼内レンズなども発売され、さまざまな目の状況に対応したレンズが使用されています。また、10年くらい前に白内障の手術を受けた人たちは、多焦点のレンズが存在しないため単焦点眼内レンズ手術しか受けられませんでした。しかし、単焦点眼内レンズによる白内障手術をすでに受けた人に対して、追加することが可能という2次的な多焦点レンズも開発されてきています。本当に次から次へと出てくるので、僕も遅れを取らないよう、新しい情報を取り入れる努力をしています。

次々と進化しているのですね。

清水潔院長 川口あおぞら眼科4

そうですね。以前は近視矯正手術といえばレーシック手術でしたが、眼内コンタクトレンズを使った近視矯正手術も進化してきて、以前は白内障や角膜障害のリスクが指摘されていたのですが、そうなるリスクが少ないとされるレンズも開発されてきています。近い将来、遠近対応の物も開発される見込みです。実は医薬品や医療機器などが医薬品医療機器等法に基づいた承認を受けるには日本人に対しての治験が必要なのですが、それをやらない外資系メーカーも多いんです。だから、すでにアメリカやヨーロッパでは普通に使用されている製品でも、日本では未承認という場合も少なくないんです。それらの製品が今後日本ではどういう取り扱いになるのか、見守っている段階です。

気になることを気軽に相談できる場をめざして

これからの展望は?

清水潔院長 川口あおぞら眼科5

多焦点眼内レンズを使った白内障手術は患者さんのQOL(生活の質)を高めるものだと感じていますので、引き続き新しい情報などを追いかけていくつもりです。ただ、この手術は先進医療(自費診療)であり、診察や検査などについては健康保険が適用となりますが、先進医療の技術料は全額が自己負担となるため、簡単にはお勧めしていません。そもそも適応がない方には最初からお断りし、適応があってご希望される方にだけメリットとデメリットを丁寧にご説明して、ご納得されてから行っています。どこまで患者さんの求めているところに寄り添えるかが非常に重要なので、お仕事内容はもちろん、趣味や生活習慣など、そういうところまで細かく伺うようにしています。

分院があるそうですね。始められたきっかけは?

今から6年ほど前に、川口市中青木に分院を開院しました。たまたま分院の隣の内科の先生が同級生で、「隣のブースが開いているから、やってくれないか」と言われたのがきっかけで始めたんです。僕ではなく別の先生が院長をしているのですが、現在2代目になります。以前は診療時間が短かったのですが、2019年5月からは午後6時まで診療を延長しています。メスを使用する手術は行っていませんが、当院で行っている内容の検査やレーザー治療などはそちらでも行っています。手術が必要な場合は当院で受けていただき、その後のフォローはそちらで受けていただくといった感じになりますね。

お休みはどのようにリフレッシュされているのですか?

清水潔院長 川口あおぞら眼科6

ジムに行って泳いだり運動したりして、健康には気をつけています。趣味と言えるかどうかはわかりませんが、スポーツ観戦は好きです。昔は野球観戦がメインだったのですが、だんだんと自分の世代の選手がいなくなり楽しみがちょっと減ってしまい、最近ではサッカーのほうをよく観るようになりました。サッカーに、野球に、ラクビーに、世界陸上に……。スポーツ観戦が僕にとってのストレス発散であり、リラックス効果をもたらしてくれるものなのですが、今は多すぎて何を観ればいいかわからず、困ってしまいます(笑)。

最後に読者へメッセージをお願いいたします。

40歳を過ぎれば、誰もが遅かれ早かれ老眼にはなります。これは自然の摂理ですのであまり悲観的にならず、まずは眼科を受診してみてください。眼科検診を受け、近用眼鏡をかけたり、遠近のコンタクトレンズを装用したり、ご自身にとってベストな方法を探っていきましょう。もちろんご自身のことだけでなく、お子さんの眼科疾患やご両親の白内障など、何でもお気軽にご相談いただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

眼内コンタクトレンズ/手術前適正検査料金:5000円、手術費用:両目(乱視なし):66万円、片目(乱視なし):33万円(手術料金、術前検査料金、術後3年間の定期検査料金含む)

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