尿の問題から悩みごとまで
幅広く相談できる泌尿器科
ほり泌尿器科クリニック
(堺市北区/中百舌鳥駅)
最終更新日:2023/04/05
- 保険診療
泌尿器科には漠然としたイメージを持つ人が多いのではないだろうか。どのような疾患に対応してくれるのかよくわからず、何となく受診しづらいと感じている人は少なくない。内科との使い分けが難しいという人もいるだろう。泌尿器科の領域は、腎臓、副腎、膀胱、尿管、前立腺、精巣、陰茎と広く、診療対象となる疾患も実に幅広い。診察から診断、治療、手術と、内科的治療から外科的治療までを一貫して行う必要があり、医師は高い専門性を求められる。泌尿器科の誤ったイメージを払拭し、受診のハードルを下げられるよう尽力している「ほり泌尿器科クリニック」の堀大輔院長に、泌尿器科で診療対象となる疾患や治療法、検査の方法などについて教えてもらった。
(取材日2021年7月27日/情報更新日2023年3月6日)
目次
通いやすいクリニックづくりに努め、医学的に正しい判断だけでなく、その患者に適した診療を提供する
- Q泌尿器科ではどのような病気を診てくれるのでしょうか?
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A
泌尿器科というと、尿に関する疾患を扱う診療科と思われがちですが、扱う範囲が広いことが特徴です。おなかを前半分と後ろ半分に分けると、前半分は外科、後ろの半分が泌尿器科の担当で、腎臓の機能障害や透析、ホルモンを出す副腎の病気、前立腺がん、前立腺肥大症、膀胱に関わる頻尿や尿失禁、膀胱炎、性感染症、男性の勃起不全(ED)、不妊症なども扱います。一般的に泌尿器科では、中高年男性の前立腺関係や尿トラブルの相談が多いのですが、当院の場合は患者さんの年齢層が広く、男性でいうと、ご高齢の方は前立腺の病気、若い方は性感染症、小さなお子さんなら夜尿症や包茎の相談、年齢性別を問わず尿路結石の患者さんも多いですね。
- Q頻尿や尿漏れの治療について教えてください。
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A
一般的な泌尿器科クリニックと比べて、尿関係の悩みで受診される女性の割合が高いことが当院の特徴です。女性の場合は、過活動膀胱など膀胱の働きに問題があって排尿障害が起こります。中でも、頻尿あるいは尿を我慢できないという状態は、乗り物で長時間の移動ができないなど生活の質に直結します。近年は治療薬がかなり進化していますので、不便な毎日を我慢されているのなら泌尿器科に相談することをお勧めします。男性は前立腺がんのリスクを排除するために血液検査を行うことが多く、女性の検査は検尿と超音波エコー程度で済むことが多いので、検査に恥ずかしさや痛みは伴わないと思います。どうか心配せずに受診してください。
- Q前立腺肥大症は「年齢のせい」と諦める方も多いと聞きます。
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A
前立腺肥大症で尿が出にくいという場合、まずはがんのリスクを排除することが大切です。近年は前立腺がんが増えているので、通院されていない方は要注意です。がんではなく前立腺肥大症と確認できた場合、生活に支障がなければお薬を使う必要はありません。しかし、尿の出が悪いのに我慢していると、膀胱や腎臓など他の臓器に負担がかかるので、そういう患者さんを発見することはクリニックの役目と考えています。検査は、かつては触診なども行われていましたが現在ではほとんどなく、超音波エコー、血液検査による腫瘍マーカー、尿検査が三本柱なので、生活上支障がない場合でも年に1度くらいは検査を受けられることをお勧めします。
- Q性感染症で注意すべきことを教えてください。
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A
以前から変わらずクラミジア感染症が多く見られる一方で、大阪エリアの特徴として最近は梅毒が増えています。梅毒の場合、陰茎に潰瘍のようなものができたと受診される方も多いのですが、クラミジア感染症と同様に梅毒も明らかな自覚症状がないので、知らない間に感染して、気づかないうちに感染を広げている恐れも否定できません。このため、たとえ症状がなくても、気になることがある場合は受診していただけるよう、啓発的な活動をしていくことも私たちの役目だと思っており、パートナーに受診や検査を勧める声かけの方法なども含めてご相談に対応します。
- Q勃起不全(ED)も相談しづらい疾患ですね。
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A
当院に勃起不全のご相談でいらっしゃる方も多いです。年齢的にはご高齢の方が多いのですが、若い方の場合は問題が深刻で、当院では30〜40代の患者さんが圧倒的に多いですね。勃起不全は診療ガイドラインに沿って薬を処方していきますが、単に薬を出すのではなく、陰茎の神経や血管などに問題があるケースと、そうでないケースを見極めて治療方針を決めていくことが大切です。神経や血管に問題がある場合は、その原因となっている糖尿病や肥満などを改善する必要があります。そうでない方の場合は精神的なことが問題になっていることも多くみられますね。