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景山 精二 院長の独自取材記事

景山医院

(京都市右京区/西院駅)

最終更新日:2020/06/25

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阪急京都線の西院駅から徒歩約7分。温かなレンガを思わせる広々とした建物が「景山医院」だ。景山精二院長は神経内科を学んだのち、全身を診ることで患者の健康を守りたいとの思いから内科全般を学び、日本内科学会総合内科専門医として糖尿病、呼吸器の疾患、循環器、消化器、骨粗しょう症など多岐にわたる症状の病気を診察している。「患者さんに頼られる相談相手として、幅広い視野と深い知識は不可欠」と、景山先生は今なお熱心に勉強を続ける情熱家でもある。内科のゼネラリストとして患者一人ひとりに寄り添う医療の提供をめざす景山先生に、医師になったきっかけや診察のモットーを聞いた。
(取材日2019年12月24日)

神経内科を専門にしたのち、全身を診る医師をめざして

医師になったきっかけを教えてください。

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父親が医師をしており、小さい頃から自然と医学を志していました。父の姿を見て医学部に入りましたが、僕が卒業した年に父が亡くなってしまったんです。僕自身は卒業したばかりで今後医師として修練を積む必要があり、まだ診療所を継げる状態ではありませんでしたから、父親が診察してきた患者さんを別の病院に紹介するなど父の診療所を半年ほどかけて整理しました。その後、同僚に「一緒に研修しないか」と誘ってもらった縁で、岡山に当時できたばかりの川崎医科大学附属病院で研修を始めました。

もともとは神経内科をご専門にされていたと伺いました。

岡山では神経内科を専門に学びました。尊敬できる教授、医師に恵まれ、そこで長く研究に携わりたいという気持ちがありましたが、当時の僕は母や妹など家族の面倒を見なくてはいけない状況だったので、そうした事情から京都の病院で勤務することになり、27歳の頃に京都に移り住みました。その後は友人の医師とともに病院を建て、地域医療への貢献をめざしましたが、めざす医療の形が違ってきたために僕が身を引き、それからは勤務医として医学の修練に打ち込みました。岡山で今でも尊敬する素晴らしい神経内科の先生に出会い、米国留学から帰られた後でしたので、さまざまな知識を学ばせていただきました。今でこそ脳卒中の患者さんを診察する神経内科の先生がいますが、当時は救急処置や診療で神経内科の知識を生かす場所は少なく、患者さんを救うには体全体を診る必要があると感じていました。

開業してなお、勉強を重ねているそうですね。

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学生の頃には哲学も勉強するなど、体と心を含めた人のメカニズムを探求する学問が好きでした。特に脳は人間をコントロールする重要な器官ですから、勤務医として勤めながら脳科学の勉強会に参加したり、外国の文献を読んだりして、独自に勉強しました。読んだ本の中に人の体で現実に起こっているメカニズムを解明した本があり、非常に興味深く、感動したのを覚えています。研修医時代に内科の専門医を勧められた時は、神経内科の勉強に集中していたので自分には遠い世界の話だと思っていましたが、診療経験を重ねる中で、全身を総合的に診察できる医師になりたいと考えるようになり、内科を学びました。開業してから日本内科学会総合内科専門医の資格も取り、現在もいろいろな勉強会に出席しています。

総合的に診る内科の医師として患者に寄り添う診療を

診察で心がけていることは何ですか?

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最近は専門分野が細分化していますが、体全体を診ることが医療の土台だと、僕は考えています。ですので、現在の診療では広い視野で全身をトータルに診断する総合内科として、患者さん一人ひとりに合わせた医療に努めています。例えば当院では、骨密度測定装置を導入しています。人間の体には骨があり、筋肉があり、内臓はその中にあります。つまり骨と筋肉というバックボーンを前提に内臓は機能しているのですから、症状のある臓器だけでなく、骨や筋肉の状態もきちんと診なければならないと思い、精密に測定できる装置を導入しました。内科で置いている医院はあまり多くないと思いますよ。

患者さんの全体を診ていらっしゃるんですね。

これまで多くの病院で経験を積んできた中で、「分子レベルで理解する医療」と「全体を診る医療」の両方が大切だと実感しました。例えば、学生時代に習う医学は、ある特定の手術や薬が合う人にはピシャッと合いますが、そこから外れてしまう患者さんは、手探りで治療を探っていくことになります。それは果てしないことのように思えますが、一つひとつ丁寧に診ていくと、細胞レベルで共通の原理や治療のヒントがあることがわかります。実は専門分野に特化すること以上に、総合的な医療知識と幅広い視野を持って全身を診察することが重要なのです。僕は日本内科学会総合内科専門医の資格も取りましたが、それでもまだまだ知識は足りないと思うことばかりです。58歳で開業して19年たちますが、今なお勉強する気持ちは変わりません。

患者さんの年齢層や主訴はどのようなものが多いですか?

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10年ほど前は高齢の方が中心でしたが、最近は若い患者さんも多いです。当院では咳の原因が喘息性のものなのかを調べる呼気分析装置を導入していますので、喘息や慢性閉塞性肺疾患など、呼吸器の疾患や違和感で来院される方が増えています。また、僕が力を入れている認知症の分野において、最近物忘れが多い、などのご相談を受けることも多いです。

栄養指導にも力を入れているそうですね。

短期間で3回も風邪を引いたという方の栄養状態を調べると、別の病気が発見されることもあり、患者さんの抱えている問題が今の医学の範囲では辿り着いていない可能性もあります。特に栄養のバランスが崩れると体の免疫力が低下し、病気にかかりやすくなったり、がんや認知症の発生するリスクが高くなったりします。当院では血液検査のほか、ビタミンD・亜鉛などの数値を測定する検査も実施しており、栄養士による個別の栄養指導や、細胞が正常に機能するために必須であるビタミンやミネラルを補給するためのサプリメントのアドバイスを行っています。教科書には書かれていない臨床の視点、日々の経験による視野を大切に体のバランスを整え、がんや認知症になりにくい体質づくりにも取り組んでいます。

患者一人ひとりの健康を細胞単位で解明する未来へ

設備やスタッフについて教えてください。

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スタッフは自慢ですね。開業当初、スタッフは医療知識が少ないことから、医療に対して遠慮気味でした。しかしスタッフとの勉強会を重ねることにより、確実な医療知識をもってもらうようになってからは変わってきました。その結果、一つのチームで患者さんの健康を守るという体制づくりがかなりできてきたと思います。「先生これ抜けていませんか」という言葉をスタッフから聞くと本当にうれしくなりますね。医療はまだまだ開発途上で不完全なことがたくさんありますが、他の分野の知識やパワーを吸収し、それを患者さんへの診察にすべて還元したいという思いで診療しています。

診察で特に注意していることはありますか?

総合内科専門医として患者さん一人ひとりを正確に診断し、患者さんそれぞれに合わせた的確な医療と栄養の提供をめざしています。分子生物学という人間の遺伝子、DNAを扱う分野の勉強もしていますが、医療の究極は分子生物学にあるのではないかと僕は思っています。人間にはいろんな臓器がありますが、病気の名前が異なったとしても細胞単位では同じようなメカニズムが働いていますから、その土台を解明することでさらに患者さん一人ひとり別々の健康を守る医療につながると感じています。人間の体で起こっていることのメカニズムをもっともっと知らなければ安心して医療を提供することはできませんから、これからも常に学ぶ姿勢を大切にしたいです。

今後の展望について教えてください。

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「医者に診てもらう」というと、どうも医師が偉い立場のようにイメージしてしまいます。なので、「相談しに行く」という気持ちで、患者さんと医師が対等な立場で一緒に困っていることを解決する医療が広がってほしいと思っています。また、医療は医師だけで成り立つものではありません。コメディカルスタッフや行政に関わる人たち、患者さんのご家族やご自身も含めたチームプレーが必要です。医療費や介護保険など、解決しなければならない問題もたくさんありますが、これからも患者さんに寄り添う医療を大切にしていきたいですね。栄養状態を含め患者さんの全身をトータルにサポートし、患者さんが気軽に相談できる存在となれるよう、僕自身も勉強に励み、より深く、広く、知識を積んでいきたいと思います。

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