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神吉 利典 院長の独自取材記事

かんきクリニック

(厚木市/本厚木駅)

最終更新日:2021/10/12

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小田急線本厚木駅が最寄りで、20年近く診療を続ける「かんきクリニック」は、大学病院や地域の中核病院で診療を行った神吉利典先生が院長を務める。専門は脳神経外科だが、脳の機能と関係が深い脊髄や神経の分野も診療。「加えて脳血管の病気につながりやすい糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病も、患者さんのご希望で診ています」と神吉先生は言う。相手の身になって考える診療を実践し、患者が安心して受診できるよう院内の衛生管理もさらに徹底。「質問しにくいなんて患者に思わせては駄目」と語り、インタビューにもはっきりとした口調で、気さくに答えてくれた。そんな神吉先生に同院の特色や地域医療にかける思いを聞いた。

(取材日2021年3月22日)

充実を図った検査設備で脳や神経の病気を迅速に診断

なぜ厚木に医院を構えたのですか?

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僕はもともと県立厚木病院、今の厚木市立病院ですが、脳神経外科の部長をしていたんです。そこで診ていた患者さんがたくさんいらしたので、なるべく近い場所を選びました。地域のホームドクターとして、もう20年近く診療していますね。今の若い先生たちは最初から専門志向なので、初期研修の時以外は専門の症例が中心になるのですが、僕らの年代だと研修医の時に救急に行ったり、整形外科を診たりといろいろな科を経験しています。ですから専門以外のこともある程度わかりますし、自分のところで診るのが難しい症例の場合は、すぐに適切な病院にご紹介しています。これがホームドクターの重要な役目だと思っています。

設備が充実していますね。

脳神経外科が専門ですから、CTをはじめとして必要なものは開業当初からそろえました。当院で診断をして、脳梗塞や脳卒中といった急性期の病気や脳腫瘍などの場合は大学病院や基幹病院へ送って、慢性期の病気であれば、当院で診ます。僕が勤務していたからわかるのですが、疑いがあるというだけで全部の患者さんを大学病院や基幹病院に送ってしまうと、送られたほうが大変なんです。だからある程度の診断は当院で行い、それ以上の細かい検査や大きな治療が必要なら病院に対応いただいています。他の開業医の先生から患者さんのご紹介もありますが、当院で検査をして必要なら基幹病院へ送り、問題なければ元の先生のもとにお返しするなど、開業医と大きな病院の橋渡しのようなこともしています。

どのような訴えの患者さんが多いのですか?

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脳梗塞や脳出血の後遺症の患者さんのほか、内科の範囲ですが高血圧や糖尿病、脂質異常症なども診ています。こういった病気は脳血管障害の原因となることが多く、なるべく早めに症状の改善をめざしていただければと思います。そのほか頭をぶつけたといった頭部外傷、めまい、てんかんの患者さんなどもおられますね。ただ、2020年は患者さんの受診控えも目立ち、毎月受診される予定の患者さんが3ヵ月に1度のペースになったこともありました。それでも症状が安定している方なら、受診間隔があいてもその間の薬をお渡ししておけば問題ないのですが、血糖値や血圧の管理がうまくいってない方などは、通常どおり受診していただければと思っています。当院は衛生管理を徹底していますから、安心して来院いただきたいですね。

患者が何でも聞ける雰囲気をつくることが大切

診療における先生のモットーを教えてください。

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患者さんの身になって考えることですね。患者さんは、すごく不安な気持ちで病院に来られるので、「そんなことわかっている」みたいな感じで対応するとがっかりされることもありますし、逆に最初から「大丈夫」と言ってしまうと、それも駄目なんです。だから大丈夫なら、なぜ大丈夫なのかという理由をしっかりと説明するようにしています。それには患者さんが、なんでも聞ける状況にしていないといけません。聞かれたことには、しっかりと答えるようにしていますし、他でこう言われたんだけど、先生説明してという患者さんもいます。そういった場合は、わかる範囲でお話しします。

患者も先生に聞きやすいんですね。

「なんでそっちの医院で聞かないの?」って尋ねると、聞きにくいからっていう人が結構いるんです。だから僕は、そういった環境にはしたくないなと思っています。聞きたいことを忘れちゃったという人もいるので、紙にメモして持ってきなさいって言っているんです。それと、僕の携帯電話の番号を受付のところに貼ってあります。何か困ったことや心配なこと、急に変わったことがあったら、そこに電話をしてねと患者さんに言っています。電話で対応できるものはしますし、僕が当院にいれば来てもらいますし、それ以上の対応が必要なときは、紹介する病院を手配します。

ホームページにも病気や治療のことが細かく書かれていますね。

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患者さんにしっかりと情報をお伝えすることで、「生活習慣病も今は症状がないけど、そのまま放置すると、将来は脳梗塞などの脳卒中になる可能性がある」といったことを、正しく知ってほしいと考えたからです。当院が重視し、患者さんも多い脳梗塞、くも膜下出血は病名から、そのほか「ろれつが回らない」「手足のしびれ」といった症状からも探すことができます。特にこれまでにない痛みの頭痛が突然起きたとき、頭痛に手や足のしびれなどを伴うときは要注意です。すぐに救急車を呼ぶか、病院を受診されることをお勧めします。

悪くなる前に身近な医院を受診して相談を

先生はなぜ、脳神経外科を専門に選んだのですか?

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もともと内科的なことより外科的なことのほうが好きだったんです。自分の技術で患者さんを治療したいということです。医学部に入る前は、少し工学部に通っていたこともありました。それと当時は、脳を選ぶ医師が少なかったんです。あまり人が多いところに行くと、自分のやれる範囲が狭くなるのが嫌だったんですね。それで脳神経外科を選んだのですが、でもなってみると、とにかく大変でした。休む時間がないんです。患者さんの具合が悪くなるのは突然ですから。24時間、365日、いつでも患者さんは来ますし、夜中も手術をしなければならない。朝から診察して、夜中に手術をして、次の日も診察してと、36時間とか48時間働きっぱなし、なんていうことがしょっちゅうでした。

忘れられないエピソードはありますか?

治らない脳腫瘍というのがあるんです。何度手術をしても腫瘍が消えない、どんどん大きくなっちゃう子どもがいて、結局亡くなってしまうんです。そういうのは、やっぱりつらいですよね。脳腫瘍には、組織学的に悪性というのと、腫瘍自体は良性なんだけど、できた場所が悪いというのがあるんです。例えば良性の腫瘍でも、脳の真ん中にできてしまうと、手術で取ることができません。逆に取れるところにあるんだけど悪性の腫瘍のときは、手術をしたがために腫瘍の発育が速くなってしまうことがあるんです。それに脳腫瘍は、できた場所などによっては、かなり大きくなるまでわからないことがあります。だから頭痛がある場合は、ほとんどは問題がないのですが、例えば100人に1人そういう患者さんがいるとするならば、僕は全員に検査をしたほうが良いと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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病気はある日突然起こることも多いのですが、そのときにはもう手遅れのことが少なくないんです。例えば脳梗塞は、なってからでは元には戻せません。だから病院には悪くなってから来るのではなく、悪くならないようにするには、どうすれば良いのかを相談に来るほうが良いと思います。体調がおかしいとか、疲れが取れない、目まいがするとかのときに、早めに病院へ来て、どうしたら良いのかを相談してほしい。それがベストな病院の使い方だと思います。そして何か病気が見つかるとがっかりしてしまう方が多いですが、それは逆で、何もないときに見つかって良かったんです。なので取り返しのつかないことになる前に、心配があれば気軽に相談に来てほしいと思います。

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