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山本 秀尚 院長の独自取材記事

医療法人秀香会 山本クリニック

(大阪市東住吉区/針中野駅)

最終更新日:2019/08/28

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近鉄南大阪線の針中野駅から徒歩4分、大阪メトロ谷町線の駒川中野駅から徒歩9分、駒川商店街からすぐのところにある「医療法人秀香会 山本クリニック」は2004年に開業し、内科、外科、皮膚科を診療。肛門や大腸疾患の治療や手術、胃や大腸の内視鏡検査などを得意としており、地元をはじめ、近隣地区からも多くの患者が来院している。各診療室には医療秘書が在籍し、円滑なコミュニケーションを図っている。山本秀尚(やまもと・ひでなお)院長は兵庫医科大学、同大学院やアメリカの大学で多くの臨床と研究を重ねてきた先生。開業後の今も論文や学会発表を続け、後進の育成にも尽力している山本院長に、肛門や大腸疾患について、そして、現在や今後の診療方針などじっくりと話してもらった。
(取材日2018年6月20日)

胃や大腸の内視鏡検査は鎮静、鎮痛下で実施

待合室から診察室まで広々とした院内ですね。

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待合室では、独自に作成したスライド50枚を画面で放映し、診療システムや疾患の説明などを行っています。診察と検査スペースには看護師のリーダーがいて、医師を含めた全スタッフの動きを指示していくほか、5つの診察室のうち、主に使用する3室には医療秘書を配置し、お待たせする時間を少なくし、診察をスムーズに行えるよう努めています。医療秘書が患者さんの主訴や医師の説明などを即座に記録し、診療後には患者さんに診療や検査結果、お薬の内容に補足事項を加え、プリントアウトしてお渡ししています。診療時に画像や説明を理解しても、すべて覚えていただくのは難しいので、ご家族に説明する際や、改めて見返してもらうためにも、可視化しています。

胃や大腸の内視鏡検査も多く行われています。

胃の場合は鎮静剤を少量使用し、眠っている間に検査を行います。経口内視鏡を使用し、必要な場合は色素散布や狭帯域観察によって早期がんなど病変を発見しやすくしています。大腸の場合も鎮痛剤を使用し、痛みを和らげて検査を行います。大腸ポリープなどが見つかった場合、検査だけの医療機関だと、切除はまた改めて内視鏡を使用しなければならず、患者さんの負担も増えてしまいます。1cm以上のポリープはがんになる確率が非常に高く、早期切除が勧められますので、当クリニックでは発見次第すぐに切除します。ほぼ毎日、検査を実施しており、週3日は大阪大学から内視鏡専門の先生に来ていただいていますので、多くの受診者に対応できます。

内視鏡検査時に鎮静剤や鎮痛剤を使用するメリットは?

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鎮静や鎮痛を行うことで患者さんも苦しみが軽減されますし、医師にとってもじっくり検査することができるんです。胃がんが見つかる人は1000人に数人の確率なのですが、ここで見逃すと、早くて1年後、もしかしたら数年後まで検査を受けないかもしれませんよね。しかも、内視鏡で切除できない大きさになっている可能性も高い。大腸がんも、罹患する人の多くは10年前には大腸ポリープができているんです。患者さん自身が、ポリープがあることを知ることで、その後も定期的に大腸内視鏡検査を受けるようになり、大腸がんに進まない段階、もしくは早期がんの段階で食い止めることができます。食生活の欧米化の影響も受け、大腸がん患者は増えています。早期の段階で絶対に見つけてやろうという気持ちで検査に挑んでいます。

論文学会発表を続け、若手肛門外科の医師の育成を

開業して14年。どんな患者さんが多く来られていますか。

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僕は駒川商店街で生まれ育ちました。実家の商店跡で2004年に開業し、のちにこの場所に移転し、現在に至ります。地域住民だけでなく、平野区など近隣の区からも多くの方々が来られています。かかりつけ医にするには少し距離がある患者さんには、「近所にかかりつけ医を持って、検査したい時だけ当院に来てもらっても構いません」とお伝えし、検査結果や投薬内容など、かかりつけ医の先生と「診診連携」をとっています。肛門や大腸疾患を中心に、一般内科や外科、内視鏡検査の方が多いです。痔のALTA療法や下肢静脈瘤の日帰り手術を行っていまして、翌日から仕事や入浴も可能です。週に3日は皮膚科の女性医師の外来を設けています。

外科に進まれたきっかけは?

兵庫医科大学卒業後は手術に興味があり、外科に進み、多くの手術を経験しました。大学ではがん抑制遺伝子の研究を、アメリカでは炎症性腸疾患の免疫メカニズムについて研究していたんです。勤務医時代は、開業医での手術はリスクもあって不可能だと考えていましたが、日帰り手術を行っているクリニックを見学し、安全に行えるよう工夫している様子を見せていただいたんですね。これなら、自分の経験や知識に技術を加算していって、新しい情報を取り入れて、研鑽し続けることで、安全に十分配慮した手術は可能だと感じ、開業することにしました。これまでの経験を生かしたい気持ちが強く、日帰り手術を行っています。痔の手術や治療を得意としていますが、痔には大腸がんが潜んでいることも多いため、大腸内視鏡検査を行うことは必須だと感じています。

今も学術活動を続けていますね。大変ではないですか。

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実は、肛門疾患は病院ではなく、クリニックで手術することが多いんですね。当クリニックでは手術は年間800例前後(2017年1月~2017年12月)、内視鏡検査も多く実施していますので、ALTA療法や肛門手術に関する論文発表を続けています。また、日本臨床肛門病学会の評議員も担当し、学会や研究会の運営を行っています。これらの活動を行うのは、若手の肛門外科の医師を育てたいという気持ちがあるからなんです。僕自身が、先輩の先生方から指導を受け、育てていただきました。受けた「恩」は次の世代に返していかないといけません。後進を育て、学術活動をし、さまざまな症例を発表して、僕が持っているものを「橋渡し」していく必要がある。そして、伝えたものを、もう一つ次の世代に引き継いでいってもらう。それが本当の、社会への恩返しであり、医療貢献だと考えています。

消化器がんは定期的な検査で防ぐ、症状なくても受診を

患者さんと接する際に心がけていることはありますか。

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まずは、患者さんにお名前で呼びかけることです。また、肛門を診察する時など、お声かけをし、検査時にお体に触れる際は優しく行うことでしょうか。やはり、患者さんは怖さや不安を感じていますから、できるだけリラックスしていただけるよう、気をつけています。診療や検査中はどうしても慌ただしくなってしまいがちですが、診療後に患者さんが質問したいことがあれば、医療秘書に伝えていただけると、僕に連絡が入り、その日のうちに疑問点を解消できるようにしています。

今後の診療方針について考えていることはありますか。

じっくりと患者さんと向き合い、診察時間を長くしたいのですが、そのためには僕1人での診療は限界があると感じています。新しく医師に来てもらえればと思う反面、すべての患者さんに僕自身からお話ししたい気持ちがあり、難しいですね。親族が医師の道へ進んだので、将来的に、一緒に診療できればと思っています。また、今春からスマートフォンを使用した遠隔診療も導入しています。アプリを使用し、予約時間になると患者さんの画面には僕の顔が、こちらのパソコン画面には患者さんの顔が映ります。問診して処方箋を郵送しますので、お近くの薬局で薬を受け取っていただけます。現在はまだ利用者は少ないですが、今後は需要も高くなるのではと考えています。

内視鏡検査の受診を悩まれている方に、アドバイスをいただけますか。

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大腸がんはほとんどの方がポリープからがんに進行します。5年ごとに大腸内視鏡検査を全国民が行うと、大腸がん発症はゼロになるとさえいわれています。胃で病変があった場合、すぐに生検を行うことでがんかどうか判明しますので、消化器系がんは定期的な検査で防ぐことが可能なんです。あとは、自己判断をしないこと。排便時の出血も、痔だからしょうがないと放置し、痔の治療に来院されて検査をしたら大腸がんだった方、すでに転移していた方もいます。定期的に内視鏡検査を受けていただくためにも、検査時のトラウマをつくらないことは大切なんです。検査がつらく、「二度としたくない」と思わせてしまうと、患者さんの人生を狂わせてしまいかねません。僕が極力つらくない、痛くない検査を重要視しているのもそのためなんです。何も症状がなくても、中高年になったら数年に1度は検査を受けていただきたいと思います。

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