地域と連携した在宅医療で
その人らしい最期をサポート
亀岡内科
(枚方市/枚方市駅)
最終更新日:2026/10/16
- 保険診療
超高齢化社会を迎える中、人生の終末期をどこでどう過ごすかは多くの人にとって重要な課題だ。枚方市にある「亀岡内科」では、地域に根差した外来診療を行うとともに、個人宅への訪問診療など在宅医療に力を注いでいる。日本糖尿病学会糖尿病専門医である亀岡慶一院長は、専門的な知見を生かした生活指導やフレイル予防を行うだけでなく、患者や家族の想いに寄り添った看取りまでをサポート。急な環境の変化や知識不足から介護施設への入所しか選択肢がないと考えがちな家族に対し、国の介護制度や地域の多職種連携を活用することで、住み慣れた家でその人らしく過ごせる選択肢を提案している。同院がめざす在宅医療のあり方や、地域全体で患者の尊厳を守るための取り組みについて詳しく話を聞いた。
(取材日2026年9月28日)
目次
専門性を生かした生活指導と地域連携で、住み慣れた自宅で自分らしく過ごす選択肢を提案する
- Qこちらの医院で実施している在宅医療について教えてください。
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A
▲個人宅だけでなく、介護施設への訪問診療にも対応
当院では月2回の定期訪問診療をベースに、患者さんの急変時には24時間体制の電話対応や緊急往診を行っています。夜間や休日もオンライン診療や当番医による対応を行い、必要な場合には適切な連携病院をスムーズにご紹介する体制を整えています。また、個人宅だけでなく介護施設への訪問診療にも対応し、通院が困難になった方でも、住み慣れた環境で安心して医療を受けられるよう配慮しています。国の介護保険制度や多職種連携を活用しながら、患者さんとご家族の暮らしを多角的にフォローしています。
- Q糖尿病専門医としての知見は、在宅医療にどう生きますか?
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A
▲病歴や現在の状況などを事前に聞き取りを行う
一般的に糖尿病治療といえば食事制限や減量が思い浮かびますが、高齢の患者さんや在宅医療の現場では安易な減量が命取りになることがあります。痩せて体力が落ちると、感染症にかかった際などに一気に状態が悪化してしまう恐れがあるのです。そのため当院では、無理な制限をせずしっかり食べて体重や筋肉量を維持するための指導を行っています。間食を取り入れたり、自宅でできるスクワットなどの運動を促したりと、一人ひとりの身体状況に合わせた具体的なアドバイスができるのは、長年糖尿病治療と看取りの両方に携わってきたからこその強みだと考えています。
- Q外来診療と在宅医療の違いは何でしょうか?
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A
▲通院が困難な患者の自宅に行き診療を行う
外来診療は、患者さんができる限り元気な状態を保ち、人生を楽しんでもらうための治療をご提案する場です。一方で在宅医療は、単に延命を図るのではなく、「人間の尊厳を損なわないこと」を目的としています。人生の最終段階において、本人が昔どんな考えを持っていたかをご家族と一緒に振り返り、延命処置の有無も含めて意思を尊重したケアを行います。過剰な医療行為を行わず、住み慣れた自宅でその人らしく穏やかに過ごしていただくためのサポートに全力を注ぐ点が、外来診療との大きな違いだと考えています。
- Q訪問診療を行う上で地域連携で大切なことは何ですか?
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A
▲訪問診療の対応エリアは、医院から16km圏内
ケアマネジャーさんや訪問看護ステーション、病院、他クリニック、歯科との協力が不可欠です。特に訪問看護師さんは医師よりも患者さんと接する時間が長く、小さな変化にいち早く気づいてくださいます。しかし信頼関係ができていないと、医師へ連絡するのをためらってしまい対応が遅れるリスクがあります。そのため日頃から気兼ねなく相談し合える関係づくりを重視しています。また、訪問歯科との連携も積極的に行うようにしており、お口の健康維持や食生活のサポートを通じ、患者さんの健やかな日常をチーム全体で支えています。
- Q自宅療養を迷うご家族へのアドバイスはありますか?
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A
▲家族だけで抱え込まず、早い段階での話し合いが大切
知識がないために「施設や病院に入るしかない」と思い込んでしまうケースが多くあります。しかし制度や多職種連携を活用すれば、状態が厳しくてもご自宅で長く暮らすことが望めます。また、ご夫婦や親子間で意思疎通が取れる元気なうちに、将来どうしたいか希望を話し合っておくことが非常に大切です。ご家族だけで抱え込まず、早い段階でお互いの想いを共有しておくと、万一の際にも納得のいく選択がしやすくなりますよ。

